徳島県藍住町の
町議会の
副議長らが、
大阪府警などが
捜査している
薬物事件に関する情報を、
密売グループに
漏らした
見返りに
現金を
受け取ったとして、
加重収賄などの
疑いで
逮捕されました。
逮捕されたのは、徳島県藍住町の町議会議員で、副議長を務める平石賢治容疑者(45)と、知人で町の元パート職員、阿部さやか容疑者(39)です。
警察によりますと、去年10月、大阪府警などが捜査している大麻取締法違反事件に関する情報を、立場を利用して町役場から得たうえで、大麻の密売グループに漏らした見返りに、現金5万円を受け取ったとして、加重収賄と地方公務員法違反の疑いが持たれています。
また、贈賄などの疑いで、密売グループの1人で、平石副議長の知人の金太士容疑者(52)も逮捕されました。
副議長は金容疑者からの依頼を受けて去年9月、郵送で町役場に送られてきた捜査に関する問い合わせについて、郵便物の仕分けなどを担当していた元職員から聞き取り、伝えていたとみられています。
警察は、平石副議長が密売グループと関係を深めていったいきさつについて調べています。
3人の認否について明らかにしていません。
「事実であれば 断じて許されない」藍住町長
副議長と
元職員が
逮捕されたことを
受けて、
徳島県藍住町の
町長と
議長が
町役場で
会見しました。
この中で、高橋英夫町長は「町民や関係の皆様にご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。事件内容が事実であれば、断じて許されるべきものではなく、極めて遺憾です。事件の早期解明が図られるよう警察の捜査に全面的に協力するとともに、この事案を重く受け止め、信頼回復に取り組んで参ります」と謝罪しました。
また、町議会の西川良夫議長は「ほかの議員の模範となるべき副議長が逮捕されたことは、はなはだ遺憾です。事件の早期解明が図られるよう、警察の捜査に全面的に協力して参ります」と述べました。
町によりますと、平石副議長は平成20年に初当選して以降、副議長をあわせて3回、務めているということです。また、阿部元職員は、平成29年9月に臨時職員として採用され、郵便物を開封する作業などにあたっていたということです。