日本新闻: たこやかざえもんとふしぎなこばん

昔むかし、海うみの近ちかくの村むらに、男おとこの子ことおばあさんが2人にんで住すんでいました。2人にんはとても貧まずしかったので、毎日まいにちたこばかり食たべていました。みんなは「たこやかざえもん」と呼よんでいました。ある日あるひ、たこやかざえもんは、海うみでたこを取とっていました。すると、昆布こんぶに小判こばんがたくさんついているのを見みつけました。たこやかざえもんは、このお金かねで結婚けっこんしようと考かんがえました。そして、お金持かねもちの家いえに行いって、「娘むすめさんと結婚けっこんしたい」と言いいました。お金持かねもちは、「お金かねを持もっている優やさしい人ひとならいい」と言いいました。たこやかざえもんは、自分じぶんはお金持かねもちだとうそをつきました。結婚けっこんしたい気持きもちが強つよかったからです。そして、たくさんの荷物にもつを持もって、お金持かねもちの娘むすめが来きました。たこやかざえもんは、「本当ほんとうはお金持かねもちではありません」と娘むすめに言いいました。娘むすめは「いったん結婚けっこんした女おんなは、家いえに帰かえらないことになっています」と言いいました。たこやかざえもんの家いえは小ちいさいので、荷物にもつが入はいりません。2人にんは山やまにある家いえに住すみました。村むらの人ひとたちは、何年なんねんも人ひとが住すんでいないその家いえを「化ばけ物もの屋敷やしき」と呼よんでいました。夜よる、たこやかざえもんが寝ねていると、どこかから歌うたが聞きこえてきました。すると、部屋へやの4つの隅すみから4人にんの座敷ざしきわらしが出でてきて、踊おどり始はじめました。たこやかざえもんと娘むすめは、震ふるえていました。やがて座敷ざしきわらしは、いなくなりました。次つぎの日ひ、たこやかざえもんは村むらの占うらいの人ひとに、座敷ざしきわらしのことを聞ききました。占うらいの人ひとは、「床ゆかの下したに小判こばんがあるのに、見みつけてもらえないので、座敷ざしきわらしになって出でてきたのです」と言いいました。たこやかざえもんが床ゆかの下したを掘ほると、小判こばんが入はいったかめが4つ出でてきました。たこやかざえもんは、本当ほんとうのお金持かねもちになりました。そして、娘むすめとおばあさんと一緒いっしょに、幸しあわせに暮くらしました。

たこやかざえもんとふしぎなこばん

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