スーパー コメ平均へいきん価格かかく 5キロ3602円えん 7週しゅう連続れんぞくで値下ねさがり

農林水産省のうりんすいさんしょうは全国ぜんこくのスーパー、およそ1000店てんでのコメの販売はんばい価格かかくをまとめ、毎週まいしゅう、公表こうひょうしています。

それによりますと、先月せんげつ30日にちから今月こんげつ6日にちまでの1週間しゅうかんに販売はんばいされたコメの平均へいきん価格かかくは、5キロあたり税込ぜいこみで3602円えんと、前まえの週しゅうから70円えん値下ねさがりしました。

値下ねさがりは7週しゅう連続れんぞくで、農林水産省のうりんすいさんしょうは随意ずいい契約けいやくの備蓄びちく米まいの販売はんばいが進すすんでいることが背景はいけいにあるとしています。

このうち、備蓄びちく米まいを含ふくむブレンド米ぶれんどまいなどの平均へいきん価格かかくは5キロあたり税込ぜいこみ3119円えんと前まえの週しゅうから93円えん値下ねさがりしました。

一方いっぽう、産地さんちと品種ひんしゅが単一たんいつの銘柄めいがら米まいは4273円えんと前まえの週しゅうから17円えん値下ねさがりしたもののブレンド米ぶれんどまいなどより値下ねさがり幅はばは小ちいさく、価格かかくの差さは徐々じょじょに広ひろがっています。

スーパーへの販売はんばい価格かかく 引き下ひきさげ検討けんとうする卸売おろしうり会社かいしゃも

随意ずいい契約けいやくによる備蓄びちく米まいの販売はんばいが進すすむなか、卸売おろしうり会社かいしゃの中なかには銘柄めいがら米まいの仕入しいれ価格かかくも下さがってきたことから、今後こんご、スーパーなどへの販売はんばい価格かかくの引き下ひきさげを検討けんとうしているところもあります。

新潟にいがた県けん長岡ながおか市しのコメの卸売おろしうり会社かいしゃは、3つの小売こうり業者ぎょうしゃから随意ずいい契約けいやくの備蓄びちく米まいの精米せいまいを委託いたくされていて、工場こうじょうをフル稼働かどうさせ対応たいおうにあたっています。

こうしたなか高値たかねが続つづいている銘柄めいがら米まいについて、備蓄びちく米まいの販売はんばいが進すすむにつれ、取り引とりひきのある集荷しゅうか業者ぎょうしゃなどから提示ていじされる価格かかくが下さがってきているということです。

具体ぐたい的てきには、秋田あきた県けん産さんの「あきたこまち」が5月つき中旬ちゅうじゅんに60キロで4万まん8000円えん余あまりでしたが、先月せんげつ下旬げじゅんには3万まん2000円えん余あまりに下さがってきているということです。

このため会社かいしゃでは、今後こんご、取引とりひき先さきのスーパーやドラッグストアなどのほか、自社じしゃの店頭てんとうでの販売はんばい価格かかくを引き下ひきさげることを検討けんとうしています。

コメ卸売おろしうり会社かいしゃ 野上のがみ茂しげる会長かいちょう

「安定あんていした価格かかくで仕入しいれたものと高たかい時期じきに買かったものの両方りょうほうがあるので、上手じょうずに調整ちょうせいしながら価格かかくも下さげていきたい。

農家のうかは銘柄めいがら米まい さらなる値下ねさがりに懸念けねんも

スーパーなどで販売はんばいされるコメの値下ねさがりが続つづく中なか、米こめどころの宮城みやぎ県けんの農家のうかからはさらなる下落げらくを心配しんぱいする声こえが出で始はじめています。

宮城みやぎ県けん大崎おおさき市しのコメ農家のうか、鈴木すずき史人ふみとさんは42ヘクタールで「ひとめぼれ」や「ササニシキ」などを栽培さいばいしていて、いまのところ生育せいいくは順調じゅんちょうだということです。

鈴木すずきさんによりますと、去年きょねんはコメを求もとめる知しらない集荷しゅうか業者ぎょうしゃからの問い合といあわせが相次あいつぎましたが、ことしは最近さいきんまでそうした動うごきはないということです。

随意ずいい契約けいやくの備蓄びちく米まいの販売はんばいが進すすんでいることを背景はいけいにスーパーなどで販売はんばいされるコメの値下ねさがりが続つづく中なか、鈴木すずきさんは、農業のうぎょう機械きかいや肥料ひりょうなど生産せいさんコストの上昇じょうしょうは続つづいているとしています。

鈴木すずき史人ふみとさん

「今いまの水準すいじゅんであればいいが、コメの価格かかくが今いま以上いじょうに下さがると再さい生産せいさんが難むずかしくなってしまう。

「生産せいさん費ひが上昇じょうしょうする中なかで価格かかくをどんどん下さげるという話はなしになると生産せいさんには困こまる状況じょうきょうになる。

「早場はやば米まい」産地さんちでは “新米しんまいも高値たかね続つづく” 見方みかたも

一方いっぽう、収穫しゅうかく時期じきが早はやい「早場はやば米まい」の産地さんちとして知しられる愛媛えひめ県けんの愛あい南町みなみまちでは、JAから示しめされた買取かいとり価格かかくが去年きょねんの1。

愛あい南町みなみまちは、毎年まいとし、8月つき上旬じょうじゅんごろから収穫しゅうかく時期じきを迎むかえる「早場はやば米まい」の産地さんちとして知しられています。

30年ねん以上いじょう、コシヒカリなどを生産せいさんする農家のうかの孝こう野の覚さとし也さんは、ことし暑あつさの影響えいきょうも懸念けねんしていましたが、生育せいいくはおおむね順調じゅんちょうで、8ヘクタールの田たんぼでは稲いねが色いろづき始はじめています。

孝こう野のさんによりますと、主おもな出荷しゅっか先さきのJAから示しめされていることしの買取かいとり価格かかくは、去年きょねんと比くらべて1。

愛媛えひめ県内けんないでも随意ずいい契約けいやくによる備蓄びちく米まいの流通りゅうつうが進すすんでいますが、引き続ひきつづき銘柄めいがら米まいは高値たかねで販売はんばいされているほか、孝こう野のさんのところにもこれまで取り引とりひきがなかった松山まつやま市しの業者ぎょうしゃから注文ちゅうもんが来きていることなどから、ことしの新米しんまいも高値たかねが続つづくと見みています。

孝こう野の覚さとし也さん

「お客おきゃくさんには心苦こころぐるしいところもありますが、以前いぜん、コメの価格かかくが下さがりすぎたときにはコメ作づくりをやめようかと思おもったこともあったほどで、価格かかくがこれぐらいの水準すいじゅんなら続つづけられると思おもいます。