第だい5波はの自宅じたく療養りょうよう者しゃ 半数はんすう以上いじょうが中等ちゅうとう症しょう 東京とうきょうのクリニック分析ぶんせき

年代ねんだい別べつでは、

▽40代だいが87人にん、

▽30代だいが75人にん、

▽50代だいが42人にん、

▽20代だいが33人にんで、

働はたらき盛ざかりの20代だいから50代だいで86％に上のぼりました。

重症じゅうしょう度ど別べつでは、

▽血液けつえき中ちゅうの酸素さんその値ねが93％以下いかとなり、入院にゅういんして酸素さんその投与とうよが必要ひつような「中等ちゅうとう症しょう2」が99人にんと最もっとも多おおく、

▽軽症けいしょうが98人にん、

▽肺炎はいえんの所見しょけんがみられ入院にゅういんが必要ひつような「中等ちゅうとう症しょう1」が51人にんで、

原則げんそく入院にゅういんとされる「中等ちゅうとう症しょう」が全体ぜんたいの半数はんすう以上いじょうに上のぼりました。

こうした自宅じたく療養りょうよう者しゃには、入院にゅういんの調整ちょうせいを進すすめながら、応急おうきゅう処置しょちとして在宅ざいたくで酸素さんその投与とうよを行おこなったということで、先月せんげつだけで酸素さんそ濃縮のうしゅく装置そうち94台だいを貸し出かしだしたということです。

今回こんかいの分析ぶんせきで、第だい5波はで自宅じたく療養りょうよう者しゃが置おかれた厳きびしい状況じょうきょうが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。

英えい裕雄ひろお院長いんちょうは「第だい5波はでは中等ちゅうとう症しょう2の方ほうも少すくなからず入院にゅういんできない。適切てきせつな医療いりょうにかかれない異常いじょうな事態じたいだったと思おもいます。保健所ほけんじょ、病院びょういんに任まかせきりにするのではなく、安心あんしんして療養りょうようできるためには、地域ちいきが関かかわらないといけない。病状びょうじょうの変化へんかにおびえている方ほうが多おおいので、安心あんしんして自宅じたく療養りょうようできる仕組しくみを作つくらないといけない」と話はなしていました。

都内とないに住すむ50代だいの夫婦ふうふは、20代だいの娘むすめから感染かんせんしました。

娘むすめは実家じっかから離はなれてひとり暮くらしをしていました。

先月せんげつ上旬じょうじゅん、娘むすめは全身ぜんしんの痛いたみに耐たえられず救急きゅうきゅう車しゃを要請ようせいしました。

病院びょういんで新型しんがたコロナの感染かんせんが確認かくにんされましたが、入院にゅういんはできませんでした。

自宅じたく療養りょうよう者しゃの容体ようだいが急変きゅうへんすることがあるとニュースで聞きいていた夫婦ふうふは、娘むすめをひとりにできないと実家じっかに呼び寄よびよせ、看病かんびょうすることにしました。

当時とうじの状況じょうきょうについて夫婦ふうふは「自分じぶんたちのことは二の次にのつぎで娘むすめのことしか考かんがえていなかった。容体ようだいが急変きゅうへんすることがあるという情報じょうほうを耳みみにすると、怖こわさが先さきに立たってしまう」と話はなしていました。

家いえの中なかでは娘むすめは別べつの部屋へやで隔離かくりして生活せいかつしました。

触さわったドアノブはすべて消毒しょうどくするなど、感染かんせん対策たいさくを徹底てっていし、家族かぞくの会話かいわはSNSで行おこないました。

しかし、夫婦ふうふは4日にち後ごに受うけた検査けんさで感染かんせんしていることが分わかりました。

夫婦ふうふは新型しんがたコロナのワクチン接種せっしゅの有無うむで、重症じゅうしょう度どに違ちがいが出でました。

ワクチン接種せっしゅを2回かい終おえていた夫おっとは軽症けいしょうでしたが、接種せっしゅしていなかった妻つまは次第しだいに体調たいちょうが悪化あっかし、血液けつえき中ちゅうの酸素さんその値ねが92％に低下ていかし、入院にゅういんして酸素さんそ投与とうよが必要ひつような「中等ちゅうとう症しょう2」の状態じょうたいに陥おちいりました。

往診おうしんを受うけて回復かいふくしましたが、家庭かてい内ないで感染かんせんを避さける難むずかしさを感かんじたといいます。

妻つまは「インフルエンザみたいなものだろうと思おもったが、全然ぜんぜん違ちがった。段違だんちがいで、とにかく苦くるしかった」と当時とうじのつらさを話はなします。

そして、夫おっとは「妻つまは死しにたくないと言いうことがあったし、僕ぼくは大丈夫だいじょうぶだよと声こえをかけるしかことばが見みつからなかった。家族かぞく1人にんが感染かんせんすると、全員ぜんいんが感染かんせんしてしまうんだと怖こわさを感かんじた」と話はなしていました。