1ひと暮くらしの認知にんちしょう高齢こうれいしゃ 特殊とくしゅ詐欺さぎなどの被害ひがい状況じょうきょうくに調査ちょうさ




Easy Japanese news
N2 Sep 22, 2025 07:09 1307
Furigana Translation
Japanese newspaper
くに研究けんきゅうはん都内とない在宅ざいたく介護かいご支援えんなど事業じぎょうしょのケアマネージャーを対象たいしょう調査ちょうさしたところ、過去かこ1いちねんかん特殊とくしゅ詐欺さぎ被害ひがいにあったり、かいひしたりした1人ひとぐらしの認知にんちしょう利用りようしゃがいるとした事業じぎょうしょ回答かいとうしたうち4よんわりちかくにのぼることがわかりました。

くに研究けんきゅうはんによりますと、認知にんちしょうそのまえ段階だんかいにあたるMCI=軽度けいど認知にんち障害しょうがい高齢こうれいしゃ1人ひとぐらしをするひとは、ことしは250にひゃくごじゅうまんにんあまりと推計すいけいされ、2050年にせんごじゅうねんには349万さんびゃくよんじゅうきゅうまんにん増加ぞうかするとされています。

認知にんちしょう高齢こうれいしゃ判断はんだんりょく低下ていかしていて被害ひがいにあいやすいうえに、被害ひがい自覚じかくしづらいため発見はっけん対応たいおうおくれやすく、とく独居どっきょひとはリスクがたかまるといいます。

こうしたなかくに研究けんきゅうはんは「特殊とくしゅ詐欺さぎ」、「強引ごういん訪問ほうもん販売はんばい・リフォーム詐欺さぎ」、それに「その他そのた不適切ふてきせつ取り引とりひき」による1人ひとぐらしの認知にんちしょう高齢こうれいしゃ消費しょうひしゃ被害ひがい実態じったいあきらかにするための調査ちょうさおこないました。

調査ちょうさ去年きょねん10月じゅうがつから11月じゅういちがつにかけて都内とない在宅ざいたく介護かいご支援しえんなどをおこな3711か所さんぜんななひゃくじゅういちかしょ事業じぎょうしょのケアマネージャーを対象たいしょう実態じったい調査ちょうさおこない、35%さんじゅうごパーセントたる1296せんにひゃくきゅうじゅうろく事業じぎょうしょから回答かいとうました。

それによりますと、過去かこ1年間いちねんかん1人ひとぐらしの認知にんちしょう高齢こうれいしゃ利用りようしゃがオレオレ詐欺さぎ架空かくう請求せいきゅうなどの「特殊とくしゅ詐欺さぎ」の
被害ひがい経験けいけんしたのは21.3%にじゅういってんさんパーセント
被害ひがい回避かいひしたのは27.7%にじゅうななてんななパーセント
被害ひがい経験けいけん回避かいひいずれかを経験けいけんしたのは37.7%さんじゅうななてんななパーセントでした。

また特殊とくしゅ詐欺さぎによる被害ひがい事例じれい手口てぐちべつにみると
▽オレオレ詐欺さぎもっとおお
▽キャッシュカード詐欺さぎ
還付かんぷきん詐欺さぎ
預貯金よちょきん詐欺さぎ
架空かくう請求せいきゅう詐欺さぎじゅんおおかったということです。

一方いっぽう、「強引ごういん訪問ほうもん販売はんばい・リフォーム詐欺さぎ」は
被害ひがい経験けいけんしたのは33.1%さんじゅうさんてんいちパーセント
被害ひがい回避かいひしたのは40.4%よんじゅうてんよんパーセント
被害ひがい経験けいけん回避かいひのいずれかを経験けいけんしたのは50%ごじゅっパーセントでした。

研究けんきゅうはんだいひょう認知にんちしょう介護かいご研究けんきゅう研修けんしゅう東京とうきょうセンター粟田あわた主一しゅいちセンターちょうは「はじめてのだい規模きぼ調査ちょうさだが、事業じぎょうしょにつながっていない独居どっきょ認知にんちしょう高齢こうれいしゃ被害ひがい状況じょうきょう把握はあくできず氷山ひょうざん一角いっかくだ。対策たいさく喫緊きっきん課題かだいで、被害ひがいはやづけるように定期ていきてきだれかがおとずれるなどつながりづくりがもとめられている」とはなしています。
被害ひがい回避かいひした女性じょせい同様どうよう事例じれい被害ひがいにあわずにんだ”
東京とうきょう都内とない1人ひとでくらす70代ななじゅうだい女性じょせいです。

3年さんねんまえ軽度けいど認知にんちしょう診断しんだんされました。

女性じょせい去年きょねん10月じゅうがつ電話でんわによる特殊とくしゅ詐欺さぎ被害ひがい回避かいひすることができたといいます。

自宅じたくに「NTT」を名乗なの電話でんわがあり、「電話でんわ料金りょうきん支払しはらいがとどこおっているため、すぐに支払しはらいしてください」とわれた女性じょせい

本物ほんもの電話でんわかとしんじかけましたが、電話でんわ料金りょうきん銀行ぎんこう口座こうざからの自動じどう引き落ひきおとしにしていたことを思い出おもいだしました。

さらに、以前いぜんテレビで、詐欺さぎ同様どうよう電話でんわがかかってきたという注意ちゅうい喚起かんき番組ばんぐみたことがあたまかび、警察けいさつ相談そうだん電話でんわをしたということです。

すぐに最寄もよりの警察けいさつ生活せいかつ安全あんぜん刑事けいじいえおとずれ、周辺しゅうへん同様どうよう特殊とくしゅ詐欺さぎ電話でんわおおくかかってきていることをらされ、被害ひがいふせぐことができたということです。

女性じょせいは「電話でんわこえ本物ほんもののオペレーターのようなこえだったのでだまされそうになったが、事前じぜんおなじような事例じれいあることをっていたので被害ひがいにあわずにんだ。わすれっぽくなって自信じしんもなくなってくると、親切しんせつはなされるとしんじてしまいそうになるこれからも事例じれいまなんだり、不安ふあんがあれば警察けいさつ市役所しやくしょ相談そうだんしたりするようにして被害ひがいにあわないようにしたい」とはなしていました。

女性じょせいつき1回いっかい訪問ほうもん看護かんご利用りようしていて、自宅じたくおとずれる看護かんごから消費しょうひしゃ被害ひがい注意ちゅうい喚起かんきびかけるリーフレットをせてもらって最近さいきん詐欺さぎ被害ひがいなどの事例じれいについてもまなんでいます。

こうした情報じょうほうまえ対策たいさくとして
電話でんわつね留守電るすでん設定せっていにし
詐欺さぎ被害ひがい防止ぼうしびかけるステッカーなどを居間いま玄関げんかんなどいたるところにいて、対策たいさくわすれないようにしているということです。

ケアプロ訪問ほうもん看護かんごステーション東京とうきょう角谷かどやそう看護かんごは「ちょっとあぶないなとおもひとは、かぞえきれないぐらいいる印象いんしょう危機きき意識いしきたかくなってますし、最近さいきんえている被害ひがい情報じょうほう収集しゅうしゅうして、スタッフにも周知しゅうちしている。詐欺さぎにあうと家族かぞく関係かんけい心身しんしん健康けんこうにも影響えいきょうするので、被害ひがいにあうまえ情報じょうほう提供ていきょう大事だいじにしたい」とはなしていました。
専門せんもん社会しゃかいてき支援しえんにつなげられる『意味いみあるつながり』大切たいせつ
研究けんきゅうはん代表だいひょう認知にんちしょう介護かいご研究けんきゅう研修けんしゅう東京とうきょうセンターの粟田あわた主一しゅいちセンターちょうは、今回こんかい調査ちょうさ結果けっかについて「1人ひとぐらしの認知にんちしょう高齢こうれいしゃ消費しょうひしゃ被害ひがい標的ひょうてきにされやすいことは、実感じっかんとしてはあったが、これほどまでに被害ひがいがあるとデータあきらかになったことはおどろきだった。今回こんかい調査ちょうさ氷山ひょうざん一角いっかくだとかんがえるべきで、地域ちいきなかには認知にんちしょう1人ひとでくらすひとたくさんいて、危機きき直面ちょくめんしている可能かのうせいがあるということをおおくのひとってもらい、どうやってまもっていく地域ちいき社会しゃかい全体ぜんたいかんがえないといけない」とはなしていました。

そのうえで、被害ひがいけるうえ大切たいせつポイントとして、「ヘルパーや友人ゆうじん、ケアマネなど定期ていきてきだれくれるひとひとのつながりがあることが水際みずぎわ被害ひがい回避かいひするためには非常ひじょう重要じゅうようだ。認知にんちしょうひと自分じぶんからいえきこもってひとひとのつながりがれてしまうこともおおく、いえ訪問ほうもんするひとがいない1人ひとぐらしの認知にんちしょうひと被害ひがいにあうリスクが非常ひじょうたかい。被害ひがいふせいでいくうえでは、定期ていきてきっていざというときに社会しゃかいてき支援しえんにつなげられる、『意味いみのあるつながり』づくりがなにより大切たいせつで、それを後押あとおしする政策せいさくかんがえていくべきだ」とうったえていました。

さらに、「自治体じちたいによっては認知にんちしょうなどで判断はんだんりょく十分じゅうぶんでないひと消費しょうひしゃ被害ひがいふせぐため、各地かくち消費しょうひ生活せいかつセンターや福祉ふくし関係かんけいしゃ警察けいさつなどが連携れんけいして見守みまも活動かつどうおこな見守みまもりネットワークが設置せっちされている。だまされやすいひと手口てぐちえてなんもねらわれることはすくなくなく、ネットワークの見守みまもりで被害ひがいにあわないような対策たいさく必要ひつようだ」と指摘してきしています。

そして、「テレビや新聞しんぶんなどメディアつうじて被害ひがい実態じったい社会しゃかい全体ぜんたい共有きょうゆうすることは、被害ひがい防止ぼうし必要ひつようだ。被害ひがい回避かいひした事例じれい今後こんごさらに分析ぶんせきすすめて類型るいけいし、被害ひがい防止ぼうし対策たいさくにつなげていきたい」とはなしていました。








5
4
3
2
1