イギリスなどがパレスチナを国家こっか承認しょうにん 和平わへいへの機運きうんたかまるか








Easy Japanese news
N1 Sep 22, 2025 06:09 763
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Báo tiếng Nhật
ガザ地区ガザちくでの人道じんどう危機きき深刻しんこくするなか、イギリスなど4よんか国かこく相次あいついで、パレスチナを国家こっかとして承認しょうにんしました。

ニューヨークでは今週こんしゅう、イスラエルとパレスチナの「2国家こっか共存きょうぞん」による和平わへい推進すいしんする会議かいぎひらかれる予定よていで、主要しゅようこく国家こっか承認しょうにんったことで、和平わへいへの機運きうんたかまるかどうかが注目ちゅうもくされます。

イギリスのスターマー首相しゅしょう21にじゅういちにち、ビデオ声明せいめいで、パレスチナを国家こっかとして承認しょうにんすると発表はっぴょうしました。

スターマー首相しゅしょうは、イスラム組織そしきハマスにたいしてはテロ組織そしきだと非難ひなんする一方いっぽう、イスラエルはガザ地区ガザちくへの攻撃こうげき停止ていしすべきだとして「2国家こっか共存きょうぞん希望きぼううすれつつあるが、そのひかりしてはならない」と強調きょうちょうしました。

また、カナダとオーストラリア、そしてポルトガルもパレスチナを国家こっかとして承認しょうにんしました。

パレスチナの国家こっか承認しょうにんおよそ150ひゃくごじゅっか国かこくおこなっていますが、G7なな主要しゅよう7ななか国かこくでは、イギリスとカナダがはじめてです。

4よんか国かこくとしては、ガザ地区ガザちくでの停戦ていせん長期ちょうきてき和平わへいけた機運きうんたかめるとともに、イスラエルに圧力あつりょくかけるねらいもあるとみられます。

ニューヨークの国連こくれん本部ほんぶでは22日にじゅうににち、フランスとサウジアラビアが主導しゅどうして、イスラエルとパレスチナとの「2国家こっか共存きょうぞん」による和平わへい推進すいしんする会議かいぎひらかれます。

イスラエルはパレスチナの国家こっか承認しょうにん反発はんぱつしていますが、パレスチナがわによりますと、会議かいぎわせてあらたに承認しょうにんするくにはイギリスなどをふくめておよそ10じゅっか国かこくにのぼる見通みとおしで和平わへいへの機運きうんたかまるかどうかが注目ちゅうもくされます。
アッバス議長アッバスぎちょう「『2国家こっか解決かいけつ実現じつげんけたみちひらく」
イギリス、カナダ、オーストラリアがパレスチナを国家こっかとして承認しょうにんしたことについて、パレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふアッバス議長アッバスぎちょう21日にじゅういちにち声明せいめいで「パレスチナの人々ひとびと自決じけつけん自由じゆう独立どくりつみとめることは、パレスチナとイスラエルが国家こっかとして共存きょうぞんする『2国家こっか解決かいけつ』の実現じつげんけたみちひらく」として歓迎かんげいしました。

その一方いっぽうで、いま優先ゆうせんすることとして、ガザ地区ガザちくでの停戦ていせん人道じんどう支援しえん物資ぶっし搬入はんにゅう、イスラエルぐん完全かんぜん撤退てったいほか、ヨルダンがわ西岸せいがんでのイスラエルによる入植にゅうしょく活動かつどう終了しゅうりょうなどをげました。
イスラエル首相しゅしょう「パレスチナ国家こっか樹立じゅりつされることはない」
イギリス、カナダ、オーストラリアが、パレスチナを国家こっかとして承認しょうにんしたことについて、イスラエルのネタニヤフ首相しゅしょう21日にじゅういちにち、ビデオ声明せいめい発表はっぴょうし、「イスラム組織そしきハマスのテロ行為こういおおきな報酬ほうしゅうあたえている」とべて、つよ反発はんぱつしました。

そして、「ヨルダンがわ西岸せいがんにパレスチナ国家こっか樹立じゅりつされることはない」と強調きょうちょうしたうえで、各国かっこくがパレスチナを国家こっか承認しょうにんするうごきにどう対応たいおうするかはちかあきらかにするとしています。
国家こっか承認しょうにん アメリカ立場たちば
アメリカのトランプ政権せいけんは、いまパレスチナを国家こっかとして承認しょうにんしても、ガザ地区ガザちくでの戦闘せんとう終結しゅうけつにつながらないなどとして、否定ひていてき立場たちばをとっています。

ルビオ国務こくむ長官ちょうかん各国かっこく国家こっか承認しょうにんうごきについて「交渉こうしょうさまたげ、ハマスをいきおいづかせるもので、賢明けんめい行動こうどうではない」と非難ひなんしています。

また、日本にっぽん政府せいふ承認しょうにん見送みおく方針ほうしんしめしたことについて、アメリカ国務省こくむしょうのヒューストンふく報道ほうどうかんはNHKの取材しゅざいたいして「日本にっぽん判断はんだんこそわたしたちがのぞむものだ。現時点げんじてんで『2国家こっか解決かいけつ』を検討けんとうしないという判断はんだんわたしたちは支持しじする」と評価ひょうかしています。

トランプ政権せいけんは、げん段階だんかいでは、パレスチナをだれがどう統治とうちするのかがえないという認識にんしきしめしていてパレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふたいしても不信ふしんかんいています。

今回こんかい、トランプ政権せいけんは、アッバス議長アッバスぎちょうふくむパレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふ当局とうきょくしゃ国連こくれん総会そうかいにあわせてアメリカに入国にゅうこくするためのビザを発給はっきゅうしませんでした。

理由りゆうとして、パレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふがICC=国際こくさい刑事けいじ裁判所さいばんしょなどをとおじて、イスラエルとの対立たいりつ国際こくさい問題もんだいしているほか、教科書きょうかしょなどで暴力ぼうりょく扇動せんどうしたり、たたえたりして、テロを支援しえんしているなどと主張しゅちょうしています。

1いちのトランプ政権せいけん中東ちゅうとう政策せいさく担当たんとうしていた国務省こくむしょうもと高官こうかんで、外交がいこう問題もんだい評議ひょうぎかいのエリオット・エイブラムス上級じょうきゅう研究けんきゅういんは、「トランプ政権せいけんはパレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふ統治とうち能力のうりょく非常ひじょう否定ひていてきている。ガザ地区ガザちく統治とうちする能力のうりょくはないとかんがえている。国家こっか承認しょうにんうごきを政治せいじてきなパフォーマンスにすぎないとみて、トランプ政権せいけん重要じゅうようしないだろう」と分析ぶんせきしています。

そして「イスラム組織そしきハマスを壊滅かいめつさせその復活ふっかつふせぐための措置そちこうじる必要ひつようがある。パレスチナ国家こっか重要じゅうよう基準きじゅん1ひとつは、テロ組織そしきはぐくまないことであり、それがトランプ大統領だいとうりょうにとって重要じゅうようなのだとおもう」とべました。

2国家こっか共存きょうぞん」とは
2国家こっか共存きょうぞん」とはイスラエルと将来しょうらいてきなパレスチナ国家こっか平和へいわてき共存きょうぞん目指めざす、中東ちゅうとう和平わへい交渉こうしょう解決かいけつさくのことです。

2国家こっか解決かいけつ」ともいます。

おおきなきっかけとなったのは1993せんきゅうひゃくきゅうじゅうさんねんにイスラエルとパレスチナがむすんだオスロ合意ごういです。

「オスロ合意ごうい」ではパレスチナがわ暫定ざんていてき自治じちはじめることなどで双方そうほう合意ごういし、国際こくさい社会しゃかい国連こくれん2国家こっか共存きょうぞん目指めざして、交渉こうしょう後押あとおししてきました。

ところが最終さいしゅう合意ごうい間近まぢかとされた2000年にせんねんのキャンプデービッド会議かいぎ聖地せいちエルサレムのあつかいなどをめぐり決裂けつれつ

その、パレスチナではイスラエルにたいする武装ぶそう闘争とうそうかかげるイスラム組織そしきハマスが台頭たいとうしました。

イスラエルがわでもパレスチナにたいして強硬きょうこう立場たちば右派うは政権せいけんつづき、将来しょうらいてきなパレスチナ国家こっか領土りょうどとされるヨルダンがわ西岸せいがんではユダヤじん入植にゅうしょく拡大かくだいしました。

こうしたなか、交渉こうしょう2014年にせんじゅうよねん最後さいご途絶とだえています。

2023年にせんにじゅうさんねん10じゅうがつはじまったイスラエルぐんとイスラム組織そしきハマスとの戦闘せんとうわりがえないなか、国際こくさい社会しゃかいでは、2国家こっか共存きょうぞんによる和平わへい実現じつげんびかけるうごきがつよまっています。

今月こんげつ12日じゅうににちには国連こくれん総会そうかい2国家こっか共存きょうぞんによる和平わへい支持しじする決議けつぎあん日本にっぽんふく142ひゃくよんじゅうにか国かこく賛成さんせい多数たすう採択さいたくされました。

一方いっぽうで、イスラエルやアメリカなど10じゅっか国かこくこの決議けつぎあん反対はんたいしました。

イスラエルのネタニヤフ首相しゅしょうは、パレスチナ国家こっか樹立じゅりつについて「平和へいわてき共存きょうぞんするものではなくイスラエルを破壊はかいするテロの拠点きょてんなる」などと否定ひていてきかんがえを強調きょうちょうしています。








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