日本新聞: 来年度の診療報酬改定人件費など引き上げも薬価は引き下げ

来年度らいねんどの診療しんりょう報酬ほうしゅう改定かいてい人件じんけん費ひなど引き上ひきあげも薬価やっかは引き下ひきさげ

Dec 20, 2023 12:12

Furigana

来年度らいねんどの診療しんりょう報酬ほうしゅうの改定かいていをめぐり武見たけみ厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは鈴木すずき財務ざいむ大臣だいじんと協議きょうぎし、医療いりょう従事じゅうじ者しゃの人件じんけん費ひなどに充あてられる「本体ほんたい」を0.88％引き上ひきあげる一方いっぽう、医薬品いやくひんの公定こうてい価格かかくの「薬価やっか」は引き下ひきさげ、全体ぜんたいで0.12％のマイナス改定かいていとなることが決きまりました。

人件じんけん費ひに充あてられる「本体ほんたい」は0.88％引き上ひきあげ

来年度らいねんど予算よさん案あんの編成へんせいに向むけて、武見たけみ厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは20日にち午前ごぜん、財務省ざいむしょうで鈴木すずき財務ざいむ大臣だいじんと閣僚かくりょう折衝せっしょうを行おこないました。

その結果けっか、医療いりょう機関きかんに支払しはらわれる診療しんりょう報酬ほうしゅうについて、医療いりょう従事じゅうじ者しゃの賃上ちんあげを行おこなうため人件じんけん費ひなどに充あてられる「本体ほんたい」を0.88％引き上ひきあげることが決きまりました。

賃上ちんあげは、看護かんご師しのほか、看護かんご補助ほじょ者しゃや技師ぎしなどのいわゆる「コメディカル」に加くわえ、40歳さい未満みまんの勤務きんむ医いや薬局やっきょくなどに勤務きんむする薬剤師やくざいしも含ふくめ幅広はばひろい職種しょくしゅで行おこなわれる見通みとおしです。

「薬価やっか」1％引き下ひきさげ診療しんりょう報酬ほうしゅう全体ぜんたいではマイナス改定かいてい

一方いっぽうで、医薬品いやくひんの公定こうてい価格かかくの「薬価やっか」は　市場しじょう価格かかくにあわせる形かたちで1％引き下ひきさげ、診療しんりょう報酬ほうしゅう全体ぜんたいでは0.12％のマイナス改定かいていとなります。

介護かいご報酬ほうしゅうは全体ぜんたいで1.59％のプラス改定かいてい

また、介護かいご報酬ほうしゅうについては、介護かいご職員しょくいんの処遇しょぐう改善かいぜんのため0.98％を上乗うわのせし、全体ぜんたいで1.59％のプラス改定かいていとするほか、障害しょうがい福祉ふくしサービス報酬ほうしゅうも、賃上ちんあげや人材じんざい確保かくほに向むけ1.12％のプラス改定かいていとすることが決きまりました。

武見たけみ厚生こうせい労働ろうどう相しょう「賃上ちんあげにつながる仕組しくみの構築こうちくを」

閣僚かくりょう折衝せっしょうのあと武見たけみ厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは記者きしゃ会見かいけんを開ひらき「医療いりょう・介護かいご・福祉ふくしの分野ぶんやで働はたらく人ひとの賃上ちんあげを実現じつげんできる水準すいじゅんを確保かくほできた。財務省ざいむしょうと主張しゅちょうに開ひらきがあったのは事実じじつだが、賃上ちんあげによる経済けいざいの好こう循環じゅんかんを作つくる役割やくわりを果はたすことを考かんがえながら任にんにあたらせていただいた。今後こんご、この改定かいてい率りつを前提ぜんていに賃上ちんあげや処遇しょぐう改善かいぜんにつながる仕組しくみの構築こうちくに向むけて具体ぐたい的てきな議論ぎろんを深ふかめていきたい」と述のべました。