Actualités japonaises: EUなどイランと会談すると発表交渉に戻るよう促す目的

EU＝ヨーロッパ連合れんごうのカラス上級じょうきゅう代表だいひょうと、フランス、ドイツ、イギリスの3か国かこくの外相がいしょうは、イランのアラグチ外相がいしょうと20日にちにスイスで会談かいだんし、イランの核かく開発かいはつをめぐって協議きょうぎを行おこなうことがわかりました。

イスラエルとイランをめぐる19日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

EUなどイランと会談かいだんすると発表はっぴょう交渉こうしょうに戻もどるよう促うながす目的もくてき

EUの関係かんけい者しゃは18日にち、NHKの取材しゅざいに対にたいし、EUのカラス上級じょうきゅう代表だいひょうと、フランスのバロ外相がいしょう、ドイツのワーデフール外相がいしょう、それにイギリスのラミー外相がいしょうが、イランのアラグチ外相がいしょうと20日にちにスイスのジュネーブで会談かいだんすると明あきらかにしました。

会談かいだんは、イランと最新さいしんの状況じょうきょうについて協議きょうぎし、核かく開発かいはつをめぐって交渉こうしょうの場ばに戻もどるよう促うながすことを目的もくてきとしているということです。

カラス上級じょうきゅう代表だいひょうと3か国かこくの外相がいしょうは16日にちにもアラグチ外相がいしょうと電話でんわで会談かいだんし、平和へいわ利用りようを大幅おおはばに超こえるイランの核かく開発かいはつに対にたいして、長年ながねんの懸念けねんを表明ひょうめいするとともに、交渉こうしょうの場ばに復帰ふっきして外交がいこう的てきな解決かいけつを目指めざすよう求もとめています。

この3か国かこくは2015年ねんに、核かく開発かいはつを制限せいげんする見返みかえりに制裁せいさいを解除かいじょする「核かく合意ごうい」に参加さんかしていて、アメリカが合意ごういから一方いっぽう的てきに離脱りだつしたあとも、EUなどがアメリカとイランの仲介ちゅうかい役やくを担にない合意ごういを維持いじしようと模索もさくを続つづけてきました。

“イラン政府せいふ高官こうかん対話たいわ受け入うけいれることになる” 米べい有力ゆうりょく紙し

アメリカの有力ゆうりょく紙し、ニューヨーク・タイムズは、イラン政府せいふ高官こうかんがアメリカのトランプ大統領だいとうりょうによる対話たいわの呼よびかけを受け入うけいれることになるとの見方みかたを示しめしたと伝つたえました。

イスラエルとイランによる攻撃こうげきの応酬おうしゅうが続つづく中なか、アメリカのトランプ大統領だいとうりょうはイランに「無む条件じょうけんの降伏ごうぶく」を迫せまる一方いっぽうで、話し合はなしあいに応おうじる必要ひつようがあるという認識にんしきを示しめしています。

これに対にたいし、イランの最高さいこう指導しどう者しゃハメネイ師しは18日にち、徹底てってい抗戦こうせんの構かまえを改あらためて強調きょうちょうしていますが、ニューヨーク・タイムズは18日にち、イラン政府せいふ高官こうかんが「トランプ大統領だいとうりょうが提案ていあんしたアメリカ側がわとの早期そうきの会談かいだんをイランは受け入うけいれるだろう」と述のべたと伝つたえました。

また、この政府せいふ高官こうかんは「アラグチ外相がいしょうがイスラエルとの停戦ていせんについて議論ぎろんするための会談かいだんを受け入うけいれるだろう」との見方みかたを示しめしたとしています。

トランプ大統領だいとうりょう “イランの対応たいおうまだ最終さいしゅう的てきな決定けっていしていない”

トランプ大統領だいとうりょうは18日にち午後ごご、ホワイトハウスで記者きしゃ団だんからイランへの対応たいおうについて決定けっていしたのかどうか問とわれたのに対にたいし、「最終さいしゅう決定けっていは最後さいごの最後さいごに下くだすのが自分じぶんのやり方やりかただ。

なぜなら特とくに戦争せんそうについては状況じょうきょうが変かわるからだ。戦争せんそうでは状況じょうきょうは一転いってんして極端きょくたんに変かわることがある」と述のべ、まだ最終さいしゅう的てきな決定けっていをしていないと明あきらかにしました。

そのうえでトランプ大統領だいとうりょうは「私わたしは戦たたかいを求もとめているわけではない。

しかし、戦たたかうこととイランが核兵器かくへいきを持もつこととの間まで選択せんたくを迫せまられたら、やるべきことをやらなければならない」と述のべ軍事ぐんじ作戦さくせんの選択肢せんたくしもあるという考かんがえを示しめし、イランによる核兵器かくへいきの保有ほゆうを認みとめない考かんがえを強調きょうちょうしました。

また、トランプ大統領だいとうりょうは18日にち午後ごご、ホワイトハウスの危機きき管理かんりにあたるための「シチュエーション・ルーム」で会合かいごうを開ひらき、イランへの対応たいおうを協議きょうぎしたとみられます。

トランプ大統領だいとうりょうは前日ぜんじつの17日にち午後ごごもホワイトハウスでNSC＝国家こっか安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎの会合かいごうを開ひらいています。

一方いっぽう、有力ゆうりょく紙し「ウォール・ストリート・ジャーナル」はトランプ大統領だいとうりょうが17日にち遅おそく、イランへの攻撃こうげき計画けいかくを承認しょうにんしたことを側近そっきんに伝つたえたと報ほうじました。

ただ、イランが核かく開発かいはつプログラムを放棄ほうきするかどうかを見極みきわめるため最終さいしゅう的てきな命令めいれいを下くだすのを保留ほりゅうしたとしています。

トランプ大統領だいとうりょうとしては、イランへの軍事ぐんじ作戦さくせんも含ふくめた対応たいおうを慎重しんちょうに見極みきわめているとみられます。

トランプ大統領だいとうりょう“イランへの軍事ぐんじ作戦さくせんやるかもやらないかも”

トランプ大統領だいとうりょうは18日にち午前ごぜん、ホワイトハウスで記者きしゃ団だんからイランに対にたいする軍事ぐんじ作戦さくせんについて問とわれたのに対にたいし、「やるかもしれないし、やらないかもしれない。

私わたしが何なにをするか誰だれも知しらない」と述のべました。

そのうえで、イラン側がわから接触せっしょくがあったと主張しゅちょうしたうえで「話はなすにはあまりにも遅おそいと伝つたえた。

われわれは会あうかもしれないがわからない。今いまと1週間しゅうかん前まえでは状況じょうきょうが大おおきく違ちがう」と述のべ、核かく開発かいはつの協議きょうぎをめぐりイランがアメリカ側がわの提案ていあんを受け入うけいれなかったことに不満ふまんを示しめしたものとみられます。

また、イランの最高さいこう指導しどう者しゃハメネイ師しがトランプ大統領だいとうりょうが求もとめる「無む条件じょうけんの降伏ごうぶく」には応おうじない考かんがえを強調きょうちょうしたことについて、ハメネイ師しにどう伝つたえるか問とわれると、「『グッド・ラック＝幸運こううんを』と伝つたえる」と述のべました。

そして緊迫きんぱくする中東ちゅうとう情勢じょうせいについて「様子ようすを見みてみよう。

次つぎの1週間しゅうかんが非常ひじょうに重要じゅうようになるだろう。1週間しゅうかん以内いないかもしれない」と述のべ、状況じょうきょうを注視ちゅうしする考かんがえを示しめしました。

トランプ大統領だいとうりょうとしては軍事ぐんじ作戦さくせんを排除はいじょしない姿勢しせいを示しめすことでイランに対にたいする圧力あつりょくを強つよめるねらいがあるとみられますが、仮かりにアメリカが軍事ぐんじ作戦さくせんに乗り出のりだせばイランが強つよく反発はんぱつするのは確実かくじつでどのような判断はんだんを示しめすのか、注目ちゅうもくされます。

トランプ大統領だいとうりょうが取とり得える選択肢せんたくし

アメリカのメディアはトランプ大統領だいとうりょうがイランへの対応たいおうで取とり得える選択肢せんたくしとしてイランの核かく関連かんれん施設しせつを「バンカーバスター」と呼よばれる特殊とくしゅな爆弾ばくだんを使つかって攻撃こうげきする可能かのう性せいを報ほうじています。

なかでも「GBU-57」と呼よばれる大型おおがたのバンカーバスターはイラン中部ちゅうぶフォルドゥの地下ちか80メートルほどの深ふかさに設置せっちされているとみられるウラン濃縮のうしゅく施設しせつに損害そんがいを与あたえられる数少かずすくない兵器へいきの一ひとつと言いわれています。

この爆弾ばくだんについてアメリカ軍ぐんの元もとパイロットでABCテレビで軍事ぐんじ問題もんだいを解説かいせつしているスティーブ・ガニャード氏しは、17日にち、地下ちかに建設けんせつされ、厚あついコンクリートで守まもられたイランや北朝鮮きたちょうせんなどの標的ひょうてきに対にたいして使用しようするために特別とくべつに設計せっけいされ、地下ちかの目標もくひょう物ぶつに到達とうたつしてから爆発ばくはつするとしているほか、まだ実戦じっせんで使つかわれたことはないと説明せつめいしています。

アメリカの有力ゆうりょく紙しニューヨーク・タイムズは16日にち、専門せんもん家かの話はなしとして、フォルドゥのウラン濃縮のうしゅく施設しせつに対にたいしては1発はつの「GBU-57」では破壊はかいすることができず、波状はじょう攻撃こうげきを行おこなう必要ひつようがあると伝つたえています。

イスラエルは「GBUー57」を保有ほゆうしておらず、さらに重おもさ13トンを超こえる「GBU-57」を搭載とうさいできるのは、アメリカ軍ぐんのB2ステルス戦略せんりゃく爆撃ばくげき機きだけで、いまその動うごきにも関心かんしんが集あつまっています。

B2爆撃ばくげき機きをめぐってはAP通信つうしんがことし4月つき、インド洋いんどようのディエゴガルシア島とうにあるアメリカ軍ぐん基地きちに、アメリカ軍ぐんが保有ほゆうするおよそ3分ぶんの1にあたる少すくなくとも6機きが集あつまっている衛星えいせい画像がぞうを公開こうかいしていて、イランを攻撃こうげきできる位置いちにあることから「トランプ政権せいけんがイランとの交渉こうしょうで圧力あつりょくをかける目的もくてきで、配備はいびしているのではないか」と伝つたえていました。

ただ、FOXニュースの安全あんぜん保障ほしょう担当たんとうの記者きしゃは今月こんげつ13日にちにSNSへの投稿とうこうで「アメリカは現在げんざい、中東ちゅうとうにB2爆撃ばくげき機きは配備はいびしていない。

中西部ちゅうせいぶミズーリ州しゅうのホワイトマン空軍くうぐん基地きちに配備はいびされており、必要ひつように応おうじ、空中くうちゅう給油きゅうゆにより中東ちゅうとうまで往復おうふく飛行ひこうすることができる」と分析ぶんせきしています。

またABCテレビは17日にち、B2爆撃ばくげき機きには2つの「GBU-57」が搭載とうさい可能かのうで、ミズーリ州しゅうの空軍くうぐん基地きちからイランに到着とうちゃくするまでに15時間じかんかかると報ほうじています。

米べい空軍くうぐん「GBU-57搭載とうさいできるB2爆撃ばくげき機きは19機き」

「GBU-57」と呼よばれるバンカーバスターを搭載とうさいできるB2ステルス戦略せんりゃく爆撃ばくげき機きは中西部ちゅうせいぶミズーリ州しゅうのホワイトマン空軍くうぐん基地きちに配備はいびされています。

空軍くうぐんの広報こうほう担当たんとう者しゃはNHKの取材しゅざいに対にたいし「GBU-57が搭載とうさいできるB2爆撃ばくげき機きは19機きある」と明あきらかにしたうえで、「作戦さくせん上じょうの安全あんぜんを理由りゆうに、爆撃ばくげき機きの配置はいち状況じょうきょうや今後こんごの展開てんかいについては答こたえられない」としています。

ハメネイ師し「米べいの軍事ぐんじ介入かいにゅう取り返とりかえしつかない損害そんがいもたらす」

イスラエル軍ぐんは18日にち、イランの首都しゅとテヘラン周辺しゅうへんでウラン濃縮のうしゅくに使つかわれる遠心えんしん分離ぶんり機きを製造せいぞうする施設しせつを空爆くうばくしたほか、イラン西部せいぶでもミサイルの発射はっしゃ設備せつびなどを攻撃こうげきしたと発表はっぴょうしました。

さらに、イスラエルのカッツ国防こくぼう相しょうは、イランの治安ちあん機関きかんの本部ほんぶを破壊はかいしたと述のべ、作戦さくせんの成果せいかを強調きょうちょうするとともに攻勢こうせいを継続けいぞくする考かんがえを示しめしました。

これに対にたいし、イランの報復ほうふく攻撃こうげきも続つづいていて、イスラエル政府せいふはこれまでにイランからおよそ400発はつの弾道だんどうミサイルが発射はっしゃされ、およそ40か所かしょに着弾ちゃくだんしたと発表はっぴょうしています。

双方そうほうによる攻撃こうげきの応酬おうしゅうが続つづく中なか、アメリカのトランプ大統領だいとうりょうはSNSに、イランの最高さいこう指導しどう者しゃハメネイ師しを現時点げんじてんでは殺害さつがいするつもりはないとした上うえで「無む条件じょうけんに降伏ごうぶくせよ」と投稿とうこうし、イランに対にたいする圧力あつりょくを強つよめています。

これに対にたいして、ハメネイ師しは18日にち、国民こくみん向むけの演説えんぜつで、「イランは決けっして降伏ごうぶくする国くにではない。

アメリカは、いかなる軍事ぐんじ介入かいにゅうも取り返とりかえしのつかない損害そんがいをもたらすことを理解りかいしなければならない」などと述のべ、徹底てってい抗戦こうせんの構かまえを改あらためて強調きょうちょうしました。

アラブメディアなどは、今後こんごイスラエルがイラン中部ちゅうぶフォルドゥの核かく施設しせつを攻撃こうげきするため、アメリカが保有ほゆうする特殊とくしゅな爆弾ばくだん「バンカーバスター」の提供ていきょうを受うけられるかが焦点しょうてんだと伝つたえています。

国連こくれん事務じむ総長そうちょう「即時そくじの緊張きんちょう緩和かんわを求もとめる」

国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうは18日にち、報道ほうどう官かんを通をつうじて「停戦ていせんにつながる即時そくじの緊張きんちょう緩和かんわを求もとめる」とする声明せいめいを出だしました。

声明せいめいでグテーレス事務じむ総長そうちょうは「さらなる軍事ぐんじ介入かいにゅうは当事者とうじしゃに限かぎらず、地域ちいき全体ぜんたい、そして国際こくさい社会しゃかいの平和へいわと安全あんぜん保障ほしょうに甚大じんだいな結果けっかを及およぼす可能かのう性せいがある」と懸念けねんを示しめしたうえで、「外交がいこうがイランの核かく開発かいはつ計画けいかくや地域ちいきの安全あんぜん保障ほしょうへの懸念けねんに対処たいしょする最善さいぜんかつ唯一ゆいいつの方法ほうほうであることに変かわりはない」として、外交がいこう的てき解決かいけつを目指めざすよう呼よびかけています。

米べいイスラエル駐在ちゅうざい大使たいし退避たいひ希望きぼう者しゃにフライトなど手配てはい

緊迫きんぱく化かする中東ちゅうとう情勢じょうせいを受うけて、イスラエルに駐在ちゅうざいするアメリカのハッカビー大使たいしは18日にち、SNSに投稿とうこうし、イスラエルから退避たいひを希望きぼうするアメリカ市民しみんに向むけてアメリカ大使館あめりかたいしかんがフライトやクルーズ船せんの手配てはいを進すすめていることを明あきらかにし、退避たいひを希望きぼうする人ひとに国務省こくむしょうのウェブサイトでの登録とうろくを呼よびかけました。