JA コメ確保かくほけて 農家のうかへの“前払まえばらきんやく3~4わり引き上ひきあ

Easy Japanese news
N2 May 7, 2025 17:05 1
Furigana Traduction
Journal japonais
ことしあき収穫しゅうかくされるコメの確保かくほけて、各地かくちのJAでは農家のうか前払まえばらする「概算がいさんきん」を去年きょねんくらべて3わりから4わりほど引き上ひきあげるうごひろがっています。

概算がいさんきんはJAがコメを集荷しゅうかするさい農家のうか支払しはら前払まえばらきんで、そのとしのコメの流通りゅうつう価格かかく形成けいせいする指標しひょうとなっています。

概算がいさんきん金額きんがく一般いっぱんには公表こうひょうしていないJAもおおくありますが、一部いちぶについては、概算がいさんきんあきらかになっているところもあります。

このうち生産せいさんりょう日本一にっぽんいち新潟にいがたけんではJA全農ぜんのう新潟にいがたけん本部ほんぶが3つき概算がいさんきん目安めやすめ、「一般いっぱんのコシヒカリ」は60キロたり2まん3000えんと、去年きょねんしめしたがくから6000えんりつにして35%引き上ひきあげます。

魚沼うおぬまさんコシヒカリ」も60キロたり2まん5000えん去年きょねんから5500えんりつにして28%引き上ひきあげるということです。

また、JA全農ぜんのうあきたも3つき概算がいさんきん目安めやす関係かんけいしゃしめしていて、「あきたこまち」は60キロたり2まん4000えん去年きょねんしめしたがくから7200えんりつにして42%引き上ひきあげる方針ほうしんです。

さらにJA福井ふくいけんは「コシヒカリ」について、60キロたりすくなくとも2まん2000えん去年きょねんしめしたがくから4800えんりつにして28%引き上ひきあげる方針ほうしんです。

各地かくちのJAは例年れいねんなつからあきにかけて概算がいさんきん目安めやすしめしてきましたが、ことしは田植たうまえしめし、さらに金額きんがくやしていて、農家のうかに対にたいしてコメの出荷しゅっかうながねらいがあります。

コメの獲得かくとく競争きょうそう激化げきか

こめどころ新潟にいがたけん魚沼うおぬまでははやくもあき収穫しゅうかくする新米しんまいについて、卸売おろしうり会社かいしゃから去年きょねん上回うわまわ買い取かいと価格かかく提示ていじされる農家のうかもいて、業者ぎょうしゃでコメの獲得かくとく競争きょうそうはげしくなっています。

せきたかしさんは魚沼うおぬま南魚沼みなみうおぬまやく90ヘクタールのんぼ経営けいえいしていて、5つき1にちから田植たうはじめています。

せきさんのもとには3つきから4つきにかけて、あき収穫しゅうかくする新米しんまい買い取かいとりたいという卸売おろしうり会社かいしゃからの問い合といあわせが5けんほどあり、田植たうまえにこうした問い合といあわせをけるのははじめてだということです。

せきさん毎年まいとし収穫しゅうかくしたコメはすべて農協のうきょうとおさず卸売おろしうり会社かいしゃ直接ちょくせつ出荷しゅっかしていて、去年きょねん平均へいきんで60キロたり2まん5000えん販売はんばいしましたが、ことしはさらに2わりから3わりほどたか価格かかく買い取かいとりたいと提示ていじがあったということです。

JA全農ぜんのう新潟にいがたけん本部ほんぶ農家のうか前払まえばらする「概算がいさんきん」の目安めやすめ、魚沼うおぬまさんコシヒカリについては、去年きょねんより28%引き上ひきあげる方針ほうしんしめしたことから、卸売おろしうり会社かいしゃではそれよりたか価格かかく提示ていじし、コメを確保かくほしようとしているとみられます。

かんさん

いま小売こうり価格かかくはあまりにたかく、消費しょうひしゃのコメばなすすことは生産せいさんしゃにとってもいいことではない。

適正てきせい価格かかく取り引とりひされるようこく対策たいさくすすめてほしい」

専門せんもん農協のうきょうかなり危機ききかん

コメの政策せいさく流通りゅうつうくわしい日本にっぽん国際こくさい学園がくえん大学だいがく荒幡あらはた克己かつみ教授きょうじゅは、各地かくちのJAがはや時期じき概算がいさんきんしめしていることについて、「農協のうきょうとしてはあつめられるコメのりょうっている傾向けいこうにあり、収益しゅうえきにも影響えいきょうするため、かなりの危機ききかんをもってコメをあつめようという状況じょうきょうだろう」と指摘してきしています。

去年きょねん上回うわまわ水準すいじゅん金額きんがくしめしていることについては、「概算がいさんきんをそもそもたか設定せっていしたこと自体じたい農協のうきょうがわ集荷しゅうかきびしくなる予想よそうしているわけだ。

民間みんかん業者ぎょうしゃは、概算がいさんきんながら追加ついか金額きんがくして集荷しゅうかするので、米価べいか高騰こうとうがさらに加熱かねつするという、消費しょうひしゃからればくない方向ほうこうはたら可能かのうせいはかなりたか」とはなしています。

そして新米しんまい価格かかくがるために必要ひつよう条件じょうけんとして、備蓄びちくまい十分じゅうぶん放出ほうしゅつされ新米しんまい本格ほんかくてき出回でまわまえの8つきまでに品薄しなうすかんうすれていること、りょう7年産ねんさんのコメがすくなくとも平年へいねん確保かくほできることなどげていて、「こうした条件じょうけんがそろえば、5キロ税込ぜいこ3500えんすこ下回したまわぐらいなる可能かのうせいはある。

ただ、3000えん下回したまわような水準すいじゅんなることはないだろう」とはなしています。

そのうえ荒幡あらはた教授きょうじゅは、「まず8つきまでにいま品薄しなうすかんをなくしていけるかが大事だいじポイントだ。

業界ぎょうかいでは当初とうしょから50まんトンぐらいりないというこえかれていて、いま備蓄びちくまい放出ほうしゅつりょうではまだまだりない可能かのうせいがある。ちょうどいいぐらいりょうぎて、過剰かじょうかんてくると安心あんしんかんてくるので、備蓄びちくまいじゅうふんことが必要ひつようだとみている」とはなしています。
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