日本新聞: 科学雑誌「サイエンス」15年前の論文を撤回研究側は反発

科学かがく雑誌ざっし「サイエンス」15年じゅうごねん前まえの論文ろんぶんを撤回てっかい研究けんきゅう側がわは反発はんぱつ

N2 Jul 26, 2025 14:07 65

Furigana 翻译

世界せかい的な科学かがく雑誌ざっし「サイエンス」は、NASA＝アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょくなどの研究けんきゅうチームが15年ねん前まえに発表はっぴょうした、細菌さいきんに関かんする論文ろんぶんを撤回てっかいしたと発表はっぴょうしました。研究けんきゅうチーム側がわは撤回てっかいに同意どういしないとして反発はんぱつしています。

科学かがく雑誌ざっし「サイエンス」が24日にち、撤回てっかいしたのは、2010年ねんにNASAなどの研究けんきゅうチームが発表はっぴょうした論文ろんぶんで、アメリカ・カリフォルニア州しゅうの塩水えんすい湖みずうみで採取さいしゅした細菌さいきんが「猛毒もうどくのヒ素で生命せいめいを維持いじしている」といった内容ないようのものです。

当時とうじ、NASAは記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、「生物せいぶつ学がくの常識じょうしきを覆くつがえす画期的かっきてきな成果せいかだ」と説明せつめいし、注目ちゅうもくを集あつめました。

しかし、ほかの研究けんきゅうチームが同おなじ結果けっかが出でるか調しらべたところ再現さいげんできず、論文ろんぶんの内容ないように対たいする疑問ぎもんや批判ひはんが起おきていました。

サイエンスの編集へんしゅう部ぶは、撤回てっかいした背景はいけいについて、「論文ろんぶん中ちゅうの主要しゅような結論けつろんが欠陥けっかんのあるデータに基もとづいていると考かんがえている」とした一方いっぽう、研究けんきゅう上じょうの不正ふせい行為こういは見みつかっていないとしています。

さらに、近年きんねんは論文ろんぶんを撤回てっかいする基準きじゅんが拡大かくだいしているとして、「重要じゅうような結論けつろんが裏付うらづけられていないと編集へんしゅう部ぶが判断はんだんした場合ばあい、不正ふせいがなくても、論文ろんぶんの撤回てっかいは適切てきせつだとみなされる」と説明せつめいしています。