日本新闻: 海岸に打ち上げられたクジラ4頭を研究機関が調査生態系確認へ

海岸かいがんに打うち上あげられたクジラ4頭よんとうを研究けんきゅう機関きかんが調査ちょうさ生態せいたい系けい確認かくにんへ

N2 Aug 5, 2025 17:08 9

Furigana 翻譯

月">先月せんげつ、千葉ちば県けん館山たてやま市しの海岸かいがんで、クジラ4頭よんとうが打うち上あげられたのを受うけて、5日いつか、クジラの研究けんきゅう機関きかんが現地げんち調査ちょうさを行おこないました。調査ちょうさ員いんによりますと、2頭にとう以上いじょうが同時どうじに海岸かいがんに打うち上あがる事例じれいは珍めずらしく、生態せいたい系けいの確認かくにんにつなげる方針ほうしんです。

先月せんげつ29日にじゅうくにちにクジラ4頭よんとうが打うち上あげられた館山たてやま市しの平砂浦へいさうら海岸かいがんで調査ちょうさを行おこなったのは、クジラの研究けんきゅうを行おこなう「日本にっぽん鯨くじら類るい研究所けんきゅうじょ」の調査ちょうさ員いんなどおよそ20人にじゅうにんです。

調査ちょうさは、日本にっぽん近海きんかいのクジラの生態せいたい系けいを確認かくにんするために行おこなわれ、DNA鑑定かんていに向むけて皮膚ひふや歯はを採取さいしゅしたほか、体からだの大おおきさを測はかったり性別せいべつを確認かくにんしたりしました。

調査ちょうさの結果けっか、4頭よんとうのうち1頭いっとうは骨ほねだけとなっていましたが、残のこりの3頭さんとうは体長たいちょう12メートルじゅうにメートルから14メートルじゅうよんメートルのマッコウクジラであることが分わかり、いずれもオスだったということです。

調査ちょうさ員いんによりますと、2頭にとう以上いじょうが同時どうじに海岸かいがんに打うち上あがる事例じれいは珍めずらしいということです。

日本にっぽん鯨くじら類るい研究所けんきゅうじょの田村たむら力つとむ参事さんじは「地形ちけい的てきにこのあたりは過去かこにクジラの漂着ひょうちゃくが複数ふくすう回かい確認かくにんされている。

今回こんかいのデータをクジラの資源しげん管理かんりに使つかっていきたい」と話はなしていました。

これまでも全国ぜんこく各地かくちで報告ほうこく

クジラが海岸かいがんなどに打うち上あげられた例れいはこれまでも全国ぜんこく各地かくちで報告ほうこくされています。

年">去年きょねん2月にがつに沖縄おきなわ県けん国頭くにがみ村むらの海岸かいがんで子こどものザトウクジラとみられるクジラ1頭いっとうが見みつかったほか、2022年にせんにじゅうにねんには神奈川かながわ県けん小田原おだわら市しの海岸かいがんで体長たいちょう6メートルろくメートルほどのクジラの死骸しがいが漂着ひょうちゃくしました。

複数ふくすうのクジラが打うち上あげられた例れいでは、2002年にせんにねんに鹿児島かごしま県けんの海岸かいがんで14頭じゅうよんとうのマッコウクジラが確認かくにんされています。

日本にっぽん鯨くじら類るい研究所けんきゅうじょによりますと、国内こくないでは去年きょねん、40頭よんじゅっとうのクジラが打うち上あげられたと報告ほうこくがあり、マッコウクジラの漂着ひょうちゃくは年間ねんかん平均へいきん10頭じゅっとうほどだということです。

専門せんもん家か「3さんつの条件じょうけんが当あてはまりクジラのソナーが効きかなかった」

クジラの生態せいたいに詳くわしい東京とうきょう海洋かいよう大学だいがくの加藤かとう秀弘ひでひろ名誉めいよ教授きょうじゅは、クジラの特性とくせいについて、「クジラは、自分じぶんの身みの回まわりは、音おとが跳はね返かえってくるものを感知かんちする。

自分じぶんで音おとを出だしながら跳はね返かえってきて岩いわや崖がけがあるとみて動うごく」と話はなしています。

そして、クジラが打うち上あげられやすい3さんつの条件じょうけんを挙あげ、「遠浅とおあさであることと、砂すな泥どろであること、それと『地磁気ちじき』の等高線とうこうせんという天気てんき図ずの等高線とうこうせんみたいなものが海岸かいがん線せんと直交ちょっこうに近ちかい場合ばあいは非常ひじょうに座礁ざしょうが起おこりやすい」と話はなしていました。

具体ぐたい的てきには、「遠浅とおあさでは、自分じぶんの音おとがあまり跳はね返かえってこないし、砂すなだと音おとがそのまま">そのまま吸収きゅうしゅうされてしまう。

仮かりに障害しょうがい物ぶつがあっても海うみのつもりでそのまま進すすんでしまう」と説明せつめいしました。

また、『地磁気ちじき』の等高線とうこうせんについて、「北海道ほっかいどうまで行いこうというような回遊かいゆう移動いどうの大だい方針ほうしんは『地磁気ちじき』の同おなじ等高線とうこうせんをたどりながら行いくが、等高線とうこうせんが砂浜すなはまと直交ちょっこうしていると自分じぶんはどんどん進すすみいつの間いつのまにか陸地りくちに上あがってしまう」と指摘してきしました。