日本新聞: かんぽ生命契約3000万件顧客に不利益がないか検証へ

かんぽ生命せいめい契約けいやく3000万まん件けん顧客こきゃくに不ふ利益りえきがないか検証けんしょうへ

Jul 31, 2019 15:07 1

Furigana

かんぽ生命せいめいの不適切ふてきせつな保険ほけん販売はんばい問題もんだいで、会社かいしゃは、およそ3000万まん件けんの契約けいやくすべてを対象たいしょうに、顧客こきゃくが意向いこうに沿そわず不ふ利益りえきを被こうむったものがないか、検証けんしょうすることを明あきらかにしました。

この問題もんだいで、日本にっぽん郵政ゆうせいグループは、31日にち午後ごご３さん時じから経営けいえいトップによる記者きしゃ会見かいけんを開ひらいています。

冒頭ぼうとう、日本にっぽん郵政ゆうせいの長門ながと正ただし貢みつぎ社長しゃちょうは「かんぽ生命せいめい、日本にっぽん郵便ゆうびんの保険ほけん営業えいぎょうについてお客様おきゃくさまのご意向いこうに沿そわず、不ふ利益りえきを発生はっせいさせている可能かのう性せいのある案件あんけんが多数たすう判明はんめいしました。郵便ゆうびん局きょくに対にたいする信頼しんらいを大おおきく裏切うらぎることとなり、断腸だんちょうの思おもいです。ご迷惑めいわく、ご心配しんぱいをおかけし深ふかくおわび申し上もうしあげます」と陳謝ちんしゃしました。

そのうえでかんぽ生命せいめいは、過去かこ５ご年間ねんかんに消滅しょうめつした契約けいやくを含ふくめおよそ3000万まん件けんの契約けいやくすべてを対象たいしょうに、顧客こきゃくが意向いこうに沿そわず不ふ利益りえきを被こうむったものがないか、検証けんしょうすることを明あきらかにしました。

そして、不適切ふてきせつに保険ほけんを販売はんばいした可能かのう性せいがある契約けいやくとして、これまでの見込みこみのほぼ２に倍ばいにあたるおよそ18万まん3000件けんを対象たいしょうに個別こべつに顧客こきゃくを訪問ほうもんするなどして詳くわしく調査ちょうさする方針ほうしんも明あきらかにしました。

また、保険ほけんの販売はんばいを担になう日本にっぽん郵便ゆうびんは、問題もんだいの背景はいけいにある過剰かじょうとされる保険ほけんの営業えいぎょう目標もくひょう、いわゆるノルマについて、今年度こんねんどは目標もくひょうを廃止はいしし、来年らいねん度ど以降いこうは顧客こきゃく本位ほんいの営業えいぎょうになるよう、抜本ばっぽん的てきに見直みなおす考かんがえを示しめしました。

一方いっぽう、日本にっぽん郵政ゆうせいの長門ながと社長しゃちょうは経営けいえい責任せきにんについて「陣頭じんとう指揮しきをとってまい進まいしんすることが職責しょくせきであると考かんがえている」と述のべて、辞任じにんはせず、顧客こきゃく対応たいおうに全力ぜんりょくを尽つくすという考かんがえを示しめしました。

日本にっぽん郵便ゆうびん横山よこやま社長しゃちょう「営業えいぎょう目標もくひょうが背景はいけいに」

かんぽ生命せいめいの保険ほけんの販売はんばいを担になう日本にっぽん郵便ゆうびんの横山よこやま邦男くにお社長しゃちょうは記者きしゃ会見かいけんで、今回こんかいの問題もんだいの背景はいけいについて「今般こんぱんの事態じたいを招まねいたそもそもの要因よういんは、貯蓄ちょちく性せい商品しょうひんの魅力みりょくの低下ていかなど営業えいぎょうが困難こんなんになったにもかかわらず、組織そしきマネージメントを状況じょうきょうに応おうじて変かえることができず、営業えいぎょう目標もくひょうが新しん契約けいやくの獲得かくとくに偏かたよっていた点てんにあると、現時点げんじてんでは考かんがえております」と述のべました。