そのうえで「日本は力による一方的な現状変更の試みを決して看過しない。冬の厳しい寒さが待ち受ける中で、ウクライナの人々に寄り添った支援を実施していく。G7=主要7か国をはじめとする国際社会と連携し、強力な対ロ制裁、およびウクライナ支援を実施していく」と述べました。
このうち、フランス、トルコ、イギリスの国防相との会談の中でショイグ国防相は、ウクライナ側が放射性物質をまき散らす爆弾、いわゆる「汚い爆弾」を使用する可能性について一方的に懸念を表明しました。 これに対してウクライナ側はロシア側の情報のねつ造だと強く反発していて、ゼレンスキー大統領は23日に公開したビデオメッセージで「この戦争で想像できるすべての汚いことの元凶が何か、みんなわかっている。最初にザポリージャ原子力発電所で核の脅迫をしたのはロシアだ」と強く反論しました。
この中ではロシアのショイグ国防相が放射性物質をまき散らす爆弾、いわゆる「汚い爆弾」をウクライナが使用する可能性に一方的に懸念を表明したことについて「われわれは見え透いた虚偽の主張は受け入れられないと明確にした」としています。 そのうえで「世界は、事態を悪化させる口実にこのような主張を利用するいかなる試みも見抜くだろう」としてロシア側をけん制しています。 また、3か国はウクライナの主権と領土の一体性を支持することやウクライナへの支援を継続することも改めて表明しました。
ウクライナ軍は、南部ヘルソン州で反転攻勢を強める一方、ロシア軍は、発電所などへの攻撃を繰り返してウクライナ側を心理的に追い込むねらいともされ、冬を前にして双方の攻防がいっそう激しくなるとみられます。 ウクライナ軍は、9月から東部や南部で領土奪還に向けた反転攻勢を強め、ロシアが一方的な併合に踏み切った南部ヘルソン州では、ウクライナ軍の反撃が続いています。 ヘルソン州の親ロシア派は、住民の強制的な移住を進めるとともに、ロシア軍も部隊の撤退を始めたとされ、ことし3月以降、ロシアに占領されている中心都市ヘルソンを巡りウクライナ軍の奪還に向けた攻防が焦点となっています。 一方、ロシア軍は、今月中旬からミサイルやイラン製とみられる無人機も使い、発電所などエネルギー関連施設を狙った攻撃を繰り返しています。ウクライナ各地では停電が相次いでいて、冬が迫るなか、ロシア側としてはウクライナ側を心理的に追い込むねらいともみられます。
アメリカ国防総省も23日、オースティン国防長官がロシアのショイグ国防相と電話会談を行ったと発表しました。 発表によりますと、会談はロシア側の要請で行われオースティン国防長官はウクライナへの軍事侵攻が続く中、事態を緊張化させるロシア側の主張は受け入れられないとしたうえで米ロが意思疎通を継続することの重要性については確認したということです。
このうち、ウクライナ東部ルハンシク州で撮影されたとする映像では、白い三角すいのコンクリート製のブロックが2列に並べられている様子が写っています。これは、戦車の走行を阻むためのもので列の間には、地雷を設置すると伝えられています。 今月6日に撮影されたという衛星画像では、このブロックから100メートルほど離れたところでも並行してさらに2列のブロックが設置されているほか、ざんごうが掘られているのも確認できます。
23日、首都キーウ中心部にあるレストランでは、午後4時半ごろ、店内の照明が突然、消えました。店では客席にろうそくで明かりをともしたり、携帯電話のライトを使って伝票や食材を確認したりして営業を続けていました。
国営の電力会社は24日も全国で電力の使用が制限されるおそれがあるとして、引き続き、できるかぎりの節電を呼びかけています。また、地元の電力会社はホームページで地域ごとに停電になるおそれがある時間帯を示していて、市民に対しホームページの内容を確認のうえ計画的に電気を使ってほしいとしています。
ロシア国防相 「汚い爆弾」に一方的に懸念を表明
米英仏 ロシア側の「汚い爆弾」主張をけん制
ロシアのウクライナ侵攻8か月 冬を前に攻防いっそう激化か
ロシア国防相とアメリカ国防長官が電話会談
ロシア「ワグネル」防衛線の構築を始める
ウクライナ各地で停電 24日も節電呼びかけ
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる24日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
松野官房長官 “人々に寄り添った支援を実施していく”
