英国の科学誌『ネイチャー』の最新号に掲載された論文によれば、カエルの種多様性と寄生虫感染率との間には密接な関係があるという。
根據英國科學雜誌《Nature》最新一期刊登的文章,青蛙物種的多樣性與寄生蟲感染率之間存在密切關係。
実験の結果、カエルの総数が同じでも、特定の一種のみが生息する環境より、複数種が共存している環境のほうが、特定の種が寄生虫に感染して発病する割合は明らかに低下した。
實驗結果顯示,即使青蛙的總數相同,特定物種因寄生蟲感染而發病的比率,在多種共存的環境中明顯低於只有單一物種棲息的環境。
すなわち、多様性が高いほど感染リスクが抑制されるという結論にほかならない。
換句話說,結論是,多樣性越高,感染的風險就越能被抑制。
もし他の種が存在することによって自らの感染確率が下がるのであれば、各種は互いを競争によって排除してしまうよりも、共存を選ばざるを得ないということになる。
如果其他物種的存在能降低自身的感染機率,那麼各個物種將不得不選擇共存,而不是因競爭而被排除。
場合によっては、自分の利用する資源を一部他種に譲ってでも、それを存続させるほうが長期的には有利になる可能性さえある。
有時,通過讓渡自己所使用資源的一部分給其他物種,可以維持該物種的存續,從長遠來看,這甚至對自己也有益處。
アリの社会に見られる種内協力と同様に、複数の種が一定のコストを負担しながら共存し合うことによって、それぞれが利益を得ている――まさに種を超えた協力関係と呼ぶにふさわしい現象に違いない。
正如在螞蟻社會中所見到的種內合作一樣,多個物種分擔特定的成本,並共同享受利益而共存的現象,正可稱為超越物種界限的合作關係。
この現象が一層興味深いのは、それがカエルの生存を脅かしかねない寄生虫という存在と深く結びついている点である。
使這個現象更加有趣的是,它與寄生蟲的存在密切相關,而寄生蟲有可能威脅到青蛙的生存。
寄生虫の側から見れば、感受性の高い単一種のみがいる環境では、感染対象が限られないため、短期的には増殖率が飛躍的に高まるであろう。
從寄生蟲的立場來看,在只有易感物種存在的環境中,因為感染對象沒有限制,所以有可能在短時間內爆發性地繁殖。
しかし、もし宿主となるカエルをすべて感染・殺害してしまえば、やがて寄生する相手そのものを失い、自らの存続を危うくせざるを得ない。
然而,如果所有青蛙的宿主都感染並死亡,寄生蟲最終將失去宿主,無法長久存活下去。
したがって、多様なカエルの存在は、寄生虫にとっても不利どころか、むしろ長期的な生存を可能にする自己調整的メカニズムとして機能していると考えられる。
因此,許多青蛙的存在不僅對寄生蟲來說並非不利,反而作為它們長期存活的自我調節機制發揮著作用。
多様性とは、単に種の数の問題にとどまらず、生態系全体が相互依存を通して均衡を保つための知恵にほかならないのである。
生物多樣性不僅僅是物種數量的問題,更是生態系統透過相互依存來維持平衡的整體智慧。