アメリカで、ウクライナ
疑惑をめぐって
初めて開かれた
議会の
公聴会で
政府高官は、
トランプ大統領側がウクライナ
に対する
軍事支援を
政治目的で
停止したとして、「ばかげている」と
批判しました。
野党・
民主党は
今後、
政府高官など9人を
公聴会に
呼んで
追及し、
弾劾への
支持を
広げたい
考えです。ウクライナ
疑惑は
トランプ大統領がことし
7月のウクライナの
大統領との
電話会談で、
来年の
大統領選挙に
向けた
野党・
民主党の
有力候補、バイデン
前副大統領に
不利な
情報を
得ようと、
調査を
要求したとされるものです。
民主党が主導する議会下院は13日、初めての公聴会を開き、ウクライナ政策に関わってきたテイラー駐ウクライナ臨時代理大使が証言しました。
テイラー氏は、トランプ大統領側が、ウクライナに対し、軍事支援の再開などと引き換えにバイデン前副大統領の息子が勤めていたウクライナ企業への捜査を要求していたという認識を明らかにし、「軍事支援を政治目的で停止することはばかげていると思った」と述べて批判しました。
さらに、テイラー氏は「トランプ大統領はウクライナの大統領との電話会談をした翌日、ウクライナのことよりもバイデン氏をめぐる捜査のことを気にかけていた」と証言し、アメリカメディアはトランプ大統領が、政敵であるバイデン氏にまつわる捜査を優先していたことを示す新たな証言だと伝えています。
野党・民主党は来週にかけて、トランプ大統領の支援者で、ウクライナへの働きかけを直接行ったソンドランドEU大使を含む高官など9人を公聴会に呼ぶ予定で、全米にテレビ中継されるなかで追及を強め、弾劾への支持を広げたい考えです。
トランプ大統領「内部告発者突き止める」
トランプ大統領は13日午後、トルコのエルドアン大統領との会談後に行った記者会見で、ウクライナ疑惑に関する議会の公聴会について、「エルドアン大統領と一緒にいたので1分も見ていない。これはでっちあげで、許されるべきではない。誰が内部告発者なのかを突き止めたい。内部告発者は私とウクライナの大統領との極めて適切な電話の内容を含め非常に不正確な情報を提供した」と述べて批判しました。
そのうえで「2回の電話のうち最初の電話の内容についておそらく木曜日に公表する。それを見て判断をしてもらえばよい。内部告発者の情報は直接得たものではなく、第三者からの情報だと聞いた。直接のはずがない、なぜなら全く私が言ったことではないからだ。電話会談の記録を読めば分かる」と述べ、ウクライナのゼレンスキー大統領と行った別の電話会談の記録についても近く公表する考えを示し、改めて自身のやり取りに問題はないと強調しました。