日本新闻: 「幼保無償化で負担増も」ひとり親支援団体が改善を要望

「幼よう保ほ無償むしょう化かで負担ふたん増ぞうも」ひとり親おや支援しえん団体だんたいが改善かいぜんを要望ようぼう

Nov 18, 2019 15:11

Furigana

先月せんげつから始はじまった幼児ようじ教育きょういくと保育ほいくの無償むしょう化かに合あわせて保育ほいく料りょう以外いがいにもさまざまな費用ひようが値上ねあげされ、以前いぜんより負担ふたんが増ふえる逆転ぎゃくてん現象げんしょうが起おきているなどとして、ひとり親おやの支援しえん団体だんたいが改善かいぜんを求もとめる嘆願たんがん書しょを内閣ないかく府ふに提出ていしゅつしました。ひとり親おやを支援しえんする団体だんたい、「エスクル」がことし９月くがつ、全国ぜんこくのひとり親おや世帯せたいなどを対象たいしょうに無償むしょう化かの影響えいきょうについて緊急きんきゅうアンケートを行おこなったところ、回答かいとうした103世帯せたいのうち「トータルの負担ふたん額がくが増ふえた」と答こたえた世帯せたいが18％に上のぼりました。

無償むしょう化かをめぐっては幼稚園ようちえんや保育ほいく施設しせつなどで保育ほいく料りょうの値上ねあげが相次あいついでいると指摘してきされていますが、今回こんかい、負担ふたんが増ふえたケースでは、以前いぜんから保育ほいく料りょうが免除めんじょされていた所得しょとくの低ひくい世帯せたいで、保育ほいく料りょう以外いがいの給食きゅうしょくや延長えんちょう保育ほいくの値上ねあげ分ぶんがそのまま負担ふたん増ぞうとなったケースや、保育ほいく料りょうは無償むしょう化かされたものの、そのほかの値上ねあげによる負担ふたん額がくが大幅おおはばに上回うわまわったケースなどがあったということです。

18日にちは支援しえん団体だんたいの代表だいひょう者しゃらが内閣ないかく府ふを訪おとずれ、改善かいぜんを求もとめる嘆願たんがん書しょを提出ていしゅつしました。この中なかで、無償むしょう化かに合あわせてさまざまな費用ひようを値上ねあげし、保護ほご者しゃに詳くわしい説明せつめいをしない不ふ誠実せいじつな施設しせつもあるとして、指導しどうの強化きょうかや「逆転ぎゃくてん現象げんしょう」の改善かいぜんを求もとめています。

支援しえん団体だんたいの代表だいひょうの今井いまい智洋ともひろさんは「本来ほんらい支援しえんが必要ひつような経済けいざい的てきに苦くるしい家庭かていにしわ寄しわよせが及およんでいるため、改善かいぜんを求もとめたい」と話はなしていました。

負担ふたん増ふえたシングルマザーは…

埼玉さいたま県けんに住すむ34歳さいの女性じょせいは、４よん歳さいの子こどもを保育ほいく所しょに預あづけて働はたらくシングルマザーです。これまでも保育ほいく料りょうは免除めんじょされていたため今回こんかいの無償むしょう化かによる負担ふたん軽減けいげんのメリットはありませんでした。

その一方いっぽうで、保育ほいく所しょが無償むしょう化かに合あわせて給食きゅうしょくにかかる費用ひよう、「主食しゅしょく費ひ」をこれまでの500円えんから1000円えんに値上ねあげしたため、年間ねんかんで負担ふたんが6000円えん増ふえてしまったということです。

女性じょせいは、「月々つきづきで考かんがえるとそんなに多おおくはないですが、年間ねんかんで考かんがえると負担ふたん増ぞうが大おおきく、これまで貯蓄ちょちくに回まわしていた分ぶんとか家庭かていの食費しょくひを削けずらなければならないと思おもいます。無償むしょう化かで助たすかったのは所得しょとくが高たかい人ひとたちだけで母子ぼし家庭かていとか低てい所得しょとくの人ひとにとってはあまり変かわらない政策せいさくだったかなと思おもっています」と話はなしていました。