日本新闻: 原発事故から８年８か月福島双葉町の神社改修終える

原発げんぱつ事故じこから８はち年ねん８はちか月かげつ福島ふくしま双葉ふたば町まちの神社じんじゃ改修かいしゅう終おえる

Nov 30, 2019 19:11

Furigana

原発げんぱつ事故じこによる避難ひなん指示しじが続つづく福島ふくしま県けん双葉ふたば町まちで最もっとも大おおきな神社じんじゃの改修かいしゅうが終おわり、事故じこから８はち年ねん８はちか月かげつたって、ようやく宮司ぐうじや氏子うじこたちに新あたらしい社殿しゃでんが引き渡ひきわたされました。

双葉ふたば町まちの初はつ發（しょはつ）神社じんじゃは、初詣はつもうでや春はるの例れい大祭たいさいに多おおくの住民じゅうみんが訪おとずれるなど親したしまれてきましたが、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの地震じしんで社殿しゃでんが傾かたむく被害ひがいを受うけました。

双葉ふたば町まちではすべての地域ちいきで今いまも避難ひなん指示しじが続つづいているため、ワイヤーで固定こていして倒壊とうかいを防ふせぐ応急おうきゅう措置そちが長ながく取とられてきました。

東京とうきょう電力でんりょくからの賠償ばいしょうや住民じゅうみんの寄付きふなどで資金しきんのめどがついたため、ことし５月ごがつ、改修かいしゅう工事こうじが始はじまり、立ち入たちいりが制限せいげんされる中なかで作業さぎょうが進すすめられてきました。

30日にちは宮司ぐうじや氏子うじこ、それに地元じもとの行政ぎょうせい区長くちょう10人にん余あまりが避難ひなん先さきのいわき市しなどから集あつまり、完成かんせいした社殿しゃでんを確認かくにんし、施工しこう業者ぎょうしゃから社殿しゃでんの鍵かぎを受け取うけとりました。

地震じしんの揺ゆれや老朽ろうきゅう化かで傷いたんだ柱はしらや壁かべ板ばんはすべて新あたらしいものに取り替とりかえられましたが、仏教ぶっきょうの影響えいきょうをうかがわせる銅板どうばんを使つかった特徴とくちょう的てきな屋根やねはそのまま残のこされました。

軒下のきしたには、明治めいじ時代じだいから残のこっているとみられる龍りゅうや鶴つるの木彫きぼりの装飾そうしょくがあり、今回こんかいの改修かいしゅうでは業者ぎょうしゃがひとつひとつ手しゅ作業さぎょうで磨みがいて除じょ染そめしたということです。

来年らいねん春はる、町まちの中心ちゅうしん部ぶで検討けんとうされている立ち入たちいり規制きせいの緩和かんわが行おこなわれれば、誰だれでも訪おとずれることができるようになる見通みとおしです。

氏子うじこ総代そうだいで、改修かいしゅう工事こうじ委員いいん会かいの委員いいん長ちょう、栗田くりた正ただしさんは、「心こころのよりどころだった神社じんじゃなので、立派りっぱに直なおしてもらえて感無量かんむりょうです。地域ちいきの人ひとたちが町まちに戻もどるきっかけになればうれしい」と話はなしていました。