日産自動車は22
日の
臨時取締役会で、カルロス・ゴーン
前会長の
経営トップからの
解任を、
大株主のルノー
出身の
取締役も
含む全会一致で
決議しました。ルノーは
会長兼CEOの
職を
解くことは
見送っていますが、
日産としては22
日の
結果を
踏まえ、
今後の
関係の
改善を
図ることにしています。22
日開かれた
日産の
臨時の
取締役会では
冒頭、
事件の
重大さを
確認したうえで、ルノーとの
長年の
協力関係は
変わらず、
動揺を
極力抑えて
いくこと
などを
確認しました。
そのうえで、金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたゴーン容疑者の会長と代表取締役の職、同じく逮捕されたグレッグ・ケリー容疑者の代表取締役の職を解くことを全会一致で決議しました。
日産が、20年にわたり経営トップをつとめたゴーン前会長を解任したのに続いて、来週の26日にはグループ会社、三菱自動車も取締役会を開き、解任の提案を予定しています。
22日の取締役会ではゴーン前会長が主導して自身の報酬を有価証券報告書に、実際よりも少ない金額で記載したことなど重大な不正行為があったとする内部調査を確認し、ルノー出身の取締役も解任に賛成しました。
ルノーは20日、臨時に開いた取締役会で、会長兼CEOの職を解くことは見送り対応が分かれていますが、日産としてはルノー出身の取締役が賛成したことを踏まえ、関係の改善を図ることにしています。
取締役会の大半は不正の説明
関係者によりますと22日、およそ4時間に及んだ日産の取締役会は多くの時間がゴーン前会長が主導したとされる重大な不正についての説明だったということです。
日産によりますと内部調査の結果、ゴーン前会長が主導して、自身の報酬を有価証券報告書に実際よりも少ない金額で記載したことや、日産の資金を私的な投資に使ったことなど重大な不正行為が確認されたということです。
そして、22日の取締役会では内部調査の結果を精査したうえで、ルノー出身の2人の取締役を含めた全会一致でゴーン前会長の解任などを決議しました。
関係者によりますと、取締役会にはテレビ会議のシステムで出席したルノー出身の取締役もいたということで、こうした取締役らにゴーン前会長が主導したとされる不正について多くの時間を使って詳しい説明が行われたということです。
また、ゴーン前会長の解任が全会一致となったのはこうした内部調査の説明が大きく影響したとしていて、フランス側の認識も変わったようだ、としています。
ルノーCEO代行「3社連合の安定守る」
日産自動車のゴーン前会長が経営を率いてきたフランスの自動車メーカー、ルノーは22日(日本時間23日朝早く)、ツイッターで、ゴーン会長兼CEO=最高経営責任者に代わり、暫定的なトップに就任したボロレCEO代行の動画メッセージを投稿しました。
この中で、ボロレCEO代行は「ルノーは事業を継続していくために、しっかり機能していることを知ってほしい」と呼びかけました。
そのうえで「ルノーの利益と連合の安定を守ることに専念する」と述べ、ルノーと日産自動車、そして三菱自動車工業の3社連合の維持と安定に向けて、全力を尽くす姿勢を強調しました。
動画は2分ほどで、ルノーの従業員や顧客、協力関係にある企業に向けたボロレCEO代行の初めてのメッセージでしたが、日本でゴーン前会長が逮捕されたことや、日産自動車がゴーン前会長を解任したことについては触れませんでした。