カナダ西部ブリティッシュコロンビア州沖合において、カマイルカの群れがシャチと協力して獲物を捕獲する様子が、研究チームによって初めて詳細に記録された。
有一個研究團隊首次詳細記錄到,在加拿大西部不列顛哥倫比亞省外海,縞海豚與虎鯨合作狩獵的情景。
一般的にシャチといえば、イルカの天敵として知られており、時にはホホジロザメをも集団で襲撃することがある。
一般來說,虎鯨被認為是海豚的天敵,有時甚至會成群攻擊大白鯊。
しかし、今回観察された事例では、カナダ沿岸に定住するノーザンレジデントシャチとイルカが協力し、シャチの主食であるサケの捕食に成功していた。
然而,在這次的觀察中,定居於加拿大沿岸的虎鯨(北方居民虎鯨)和海豚成功合作,協助虎鯨獵捕牠們的主食鮭魚。
ノーザンレジデントシャチは他種のシャチとは異なり、イルカを捕食対象としないものの、両者が協働関係を築く様子が記録されたのはこれが初めてである。
與其他虎鯨不同,北方常駐虎鯨並不將海豚視為獵物,這次是首次記錄到兩個物種建立合作關係的情形。
本研究の筆頭著者であり、カナダ・ダルハウジー大学准教授のサラ・フォーチュン氏は、「シャチがイルカと同調して潜水や狩猟を行う姿は、これまでの遭遇に関する我々の認識を根本から覆すものであった」と、11日に発表された科学誌『サイエンティフィック・リポーツ』で述べている。
加拿大達爾豪斯大學的副教授、該研究的主要作者莎拉·福琼博士在6月11日發表於科學期刊《Scientific Reports》時表示:「虎鯨與海豚同步潛水並共同狩獵的行為,徹底顛覆了我們過去對這兩個物種相遇時的認知。」
研究チームは、ドローンや水中マイクを備えたカメラ付きタグを駆使して、海面および海中の両方からシャチとイルカの行動を記録した。
研究團隊使用配備水下麥克風的無人機和攝影設備,從水面和海中兩個角度記錄虎鯨與海豚的行動。
撮影された映像によれば、シャチはイルカに接近し、水面付近で追跡するだけでなく、水中では最大60メートルの深さにまで潜り、キングサーモンを捕食していたことが明らかとなった。
根據記錄下來的影像,虎鯨不僅會在水面附近接近並追逐海豚,也會潛入六十公尺深處獵捕國王鮭魚。
この深度においては視界が著しく悪化するものの、カメラはシャチがサケを捕獲し、口から血を噴き出す様子まで鮮明に捉えており、水中マイクは獲物を噛み砕く音も記録していた。
儘管在這個深度視線非常不良,攝影機仍清楚地捕捉到虎鯨捉住鮭魚並從口中噴出鮮血的情景,水下麥克風也錄下了牠咬碎獵物的聲音。
さらに、研究チームはシャチおよびイルカが発する「エコロケーション」と呼ばれるクリック音を傍受し、動物が自ら発した音の反響を利用して周囲の環境を把握していることを確認した。
此外,研究團隊還記錄了虎鯨和海豚所發出的被稱為「回聲定位」的「點擊聲」,並確認這些動物利用自己的回聲來感知周圍的環境。
2020年8月15日から30日にかけて、両者の交流は実に258回にわたり観察され、加えて、イルカと交流するクジラも全てサケを探して捕食していたことが判明した。
在2020年8月15日至30日期間,觀察到兩個物種之間共計258次互動,並確認所有虎鯨在與海豚互動時都在獵捕鮭魚。
これらのデータに基づき、研究チームはシャチがイルカを偵察役として活用している可能性を指摘している。
根據這些數據,研究團隊指出虎鯨有可能將海豚作為「偵察兵」來使用。
では、イルカ側にはどのような利点があるのだろうか。
映像記録からは、シャチが獲物を群れで共有した直後に、イルカが残り物を摂取する姿が確認された。
從影像中可以看出,在虎鯨將獵物分給整個族群之後,海豚正在吃剩下的部分。
しかし、サケはイルカの主食ではないため、単に餌が得やすくなることだけが動機とは考えにくい。
但是,鮭魚並不是海豚的主食,因此牠們這樣做的動機不僅僅是為了更容易獲得食物。
フォーチュン氏は、イルカがシャチと行動を共にすることで、イルカを捕食する別種のシャチから身を守っている可能性が高いと推測している。
福琼博士推測,海豚可能是透過與虎鯨一起行動,來避免被其他虎鯨捕食。
この海域には、サケを主食とする定住型のノーザンレジデントシャチだけでなく、イルカなどの海洋哺乳類を捕食対象とする回遊型シャチも生息していることから、イルカにとってシャチとの協力関係には捕食回避という重要な意義があると考えられる。
在這片海域中,不僅有以鮭魚為食的北方定居虎鯨,還有獵捕海豚等海洋哺乳動物的遷徙型虎鯨,因此,與虎鯨合作對於海豚來說,在避免成為獵物方面具有重要意義。