セブン&アイ・ホールディングスは6日開いた取締役会で、井阪隆一社長が退任し、後任として社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏を就任させる人事を決めました。
ことし5月に開く株主総会を経て、正式に就任することになります。
デイカス氏は大手スーパー、西友の最高経営責任者を務めるなど小売業での経営の経験が長く、会社では改革を加速させるため初めての外国人のトップを選びました。
また、会社はあわせて、北米でコンビニ事業を展開する子会社の株式を来年の下半期までにアメリカ市場に上場させるほか、傘下のイトーヨーカ堂などコンビニ以外の事業を束ねる「ヨーク・ホールディングス」をアメリカの投資ファンド・ベインキャピタルに8147億円で売却すると発表しました。
ヨーク・ホールディングスには、セブン&アイと会社の創業家が改めて出資を行い、あわせて40%の株式を保有するということです。
そのうえで会社では、これらによって得た資金をもとに2030年度までに総額2兆円にのぼる巨額の自社株買いを行うことにしています。
セブン&アイは、創業家側による会社を非上場化する計画が白紙となったことを受けて、自社単独でいかに企業価値を向上させるかが課題となっていました。