アメリカの
トランプ大統領は、ネット
通販大手のアマゾン・ドット・コムについて
税金を
払わず、
多くの
小売業者を
倒産に
追い込んでいると
主張し
強く
批判する
など、
攻撃を
強めています。
トランプ大統領は
29日、ツイッターにネット
通販大手のアマゾン・ドット・コムについて「
私は
選挙の
前から
懸念を
表明してきた」と
書き込みました。そのうえで「
彼らは
ほかの
企業と
違って
税金を
ほとんどか、
全く払っておらず、
アメリカに
ばく大な
損害を
与え、
何千もの
小売業者を
倒産に
追い込んでいる」と
主張し、
強く
批判しました。
この前日、アメリカのメディアはトランプ大統領がアマゾンに対して課税を強化することを検討していると報じ、ホワイトハウスのサンダース報道官は「現時点ではいかなる措置も検討されていない」と否定しましたが、株価が一時、大幅に下落しました。
これまでもトランプ大統領は、みずからに批判的な有力紙ワシントン・ポストを買収したアマゾンのCEOをツイッターで非難していて、アマゾンへの攻撃を強めています。
米メディア「事実誤認と妬みか」
アマゾン・ドット・コムは、トランプ大統領の批判についてコメントしていませんが、アマゾンの資料によりますと、2016年に4億1200万ドル(およそ437億円)の税金を政府に納めています。
また、去年4月以降、売上税のある45の州でネット通販の商品に売上税を上乗せして、それを州政府に納めているということです。
アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは、2013年に個人として、ワシントン・ポストを買収するなど、アメリカを代表する資産家です。
世界の長者番付を発表している経済誌フォーブスは、今月、ベゾスCEOの資産総額が1120億ドル(およそ11兆9000億円)で、マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツ氏を抜いて初めて世界で首位になったと発表しました。
これに対してトランプ大統領は31億ドル(およそ3300億円)で、順位を落として766番目でした。
アメリカのメディアは、トランプ大統領の事実誤認と、自分よりも裕福なベゾスCEOに対する妬みが批判の根底にあるのではないかなどと皮肉交じりに報じています。