原発事故による
汚染水問題を
理由に
韓国政府が
福島など8つの
県の
水産物の
輸入を
禁止していることについて、
WTO=
世界貿易機関の
上級委員会が
韓国側の
主張を
認めたことを
受けて、
韓国政府は
これを
評価し
輸入規制を
維持するという
コメントを
発表しました。
東京電力福島第一原子力発電所の
事故を
受けて、
韓国政府は、
水産物への
汚染が
懸念されるとして、2013
年から
福島県など8つの
県の
水産物の
輸入を
禁止しています。
これに対して日本政府は規制は不当だとしてWTOに提訴し、1審にあたる小委員会は韓国側に是正を求める判断が示されましたが、上級審にあたる上級委員会は11日、小委員会の判断には誤りがあるとして、これを取り消す報告書を公表しました。
WTOの紛争処理は2審制であることから、韓国側が事実上勝訴したことになり、韓国外務省は12日朝、「WTOの判断を高く評価し、歓迎する。政府の努力が反映された結果だ」というコメントを発表しました。
そのうえで「輸入規制はそのまま維持され、8県のすべての水産物は輸入が禁止される。今後も韓国政府は輸入食品の安全管理に最善を尽くす」としています。
WTOの判断に先立ち、韓国では日本側の主張が認められるのではないかという観測が広がっていたため、地元メディアは「当初の予想が覆された」、「逆転勝訴だ」などと大きく伝えています。