国連のグテーレス
事務総長は
世界環境デーにあわせて
声明を
発表し、
化石燃料に対する
補助金や
石炭火力発電所の
新設を
廃止しようと
述べて、
各国に対して、
地球温暖化対策の
具体的な
行動を
呼びかけました。
国連は、環境保全への関心と理解を深めるため6月5日を世界環境デーに定め、ニューヨークの国連本部では4日、環境保護をテーマにした国際会議が開かれました。
冒頭、グテーレス事務総長のビデオメッセージが紹介され、まず、「大気汚染が世界で毎年700万人の命を奪っている」と指摘しました。続けて「これはわれわれの生存をかけた闘いだ。勝たなければならないし、われわれは勝てる」と述べ解決策はあるとしています。
そして解決策については「人ではなく、汚染に課税し、化石燃料への補助金と石炭火力発電所の新規建設を廃止することだ」と述べて、各国に対してエネルギー政策の転換を求めるともとれる踏み込んだ発言で、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの削減に本腰を入れるよう呼びかけています。
グテーレス事務総長の発言は、来年以降の温暖化対策の国際的な枠組みを定めた「パリ協定」だけでは地球温暖化を食い止められないという強い危機感の表れとも言え、今後も国際社会に対してさらなる対策と行動を訴えていくものとみられます。