日本新聞: 富士山で「スラッシュ雪崩」土砂が滑落住宅被害は確認されず

富士山ふじさんで「スラッシュ雪崩なだれ」土砂どしゃが滑落かっらく住宅じゅうたく被害ひがいは確認かくにんされず

Apr 9, 2024 18:04

Furigana

9日にち午前ごぜん、富士ふじ山さんの標高ひょうこう2000メートル付近ふきんなどで土砂どしゃが一気いっきに流ながれ下くだる現象げんしょうが確認かくにんされ、国土こくど交通こうつう省しょうの富士ふじ砂防さぼう事務所じむしょは雨あめを含ふくんだ雪ゆきが土砂どしゃと一緒いっしょに滑り落すべりおちる「スラッシュ雪崩なだれ」と呼よばれる現象げんしょうだとしています。住宅じゅうたくへの被害ひがいは確認かくにんされていませんが、砂防さぼう事務所じむしょが規模きぼを調しらべることにしています。

国土こくど交通こうつう省しょうの富士ふじ砂防さぼう事務所じむしょによりますと富士ふじ山さんの標高ひょうこうおよそ2000メートルにある山梨やまなし県けん鳴沢なるさわ村むらに設置せっちされたカメラで午前ごぜん8時半じはんごろ、土石流どせきりゅうのような現象げんしょうが捉とらえられました。

大沢おおさわ川がわの上流じょうりゅう部ぶに当あたり、撮影さつえいされた映像えいぞうからは黒くろい土砂どしゃなどが複数ふくすう回かい流ながれていくのが確認かくにんできます。

砂防さぼう事務所じむしょによりますと、時速じそくは60キロほどだとみられるということです。

これは雨あめを含ふくんだ雪ゆきがシャーベット状じょうになって土砂どしゃと一緒いっしょに滑り落すべりおちる「スラッシュ雪崩なだれ」だということで気温きおんが上昇じょうしょうし、まとまった雨あめが降ふると発生はっせいしやすくこれまでもたびたび確認かくにんされています。

スラッシュ雪崩なだれはその後そのごも断続だんぞく的てきに発生はっせいしたということで午前ごぜん9時じ40分ふんごろにも確認かくにんされたほか下流かりゅうに当にあたる観測かんそく所しょでも午前ごぜん10時じすぎに映像えいぞうで確認かくにんされています。

砂防さぼう施設しせつで受け止うけとめられ、住宅じゅうたくへの被害ひがいは確認かくにんされていませんが、標高ひょうこう1500メートルほどにある静岡しずおか県けん富士宮ふじのみや市しの大滝おおたき観測かんそく所しょでは、土石流どせきりゅうが流れ込ながれこみ大沢おおさわ川がわの水位すいいを測はかる水位すいい計けいのついた鉄塔てっとうの一部いちぶが折おれる被害ひがいが出でたということです。