妊娠中絶が
法律で
厳格に
禁止されている
中米のエルサルバドルで、
性的暴行で
妊娠した
胎児が
死産したのは
適切な
配慮を
怠ったためだとして
殺人の
罪で
有罪判決を
受けた
女性に対する
裁判の
やり直しが
行われ、
逆転の
無罪判決が
言い渡されました。
国際的な
人権団体は「
女性の
権利の
勝利だ」として
判決の
意義を
強調しています。
人口の
多くがキリスト
教のカトリックが
占める中米のエルサルバドルでは
性的暴行による
妊娠でも
中絶は
禁止され、
死産や
流産であっても
罪に
問われる
ケースがあります。
こうした中、地元の裁判所では性的暴行を受けて妊娠した21歳の女性の胎児が死産となったのは適切な配慮を怠ったためだとして、女性が殺人の罪で有罪判決を受けています。
判決を受けて、女性は3年近くにわたって服役していましたが、弁護側の申し立てを受けて最高裁が裁判のやり直しを命じ、19日になって、証拠が不十分だとして裁判所は逆転の無罪判決を言い渡しました。
判決のあと女性は支援者に囲まれながら「正義は果たされました。支えてくれた皆さんに感謝します」と話し、喜びをあらわにしていました。
国際的な人権団体「アムネスティ・インターナショナル」は「女性の権利の勝利だ。妊娠や出産をめぐって、どんな女性も殺人の罪に問われるべきではない」として判決の意義を強調し、今後、エルサルバドル政府に中絶を禁止する法律を廃止するよう求めるとしています。