【速報そくほう中ちゅう】将棋しょうぎ「叡あきら王おう戦せん」最終さいしゅう局きょく 藤井ふじい八はち冠かんと伊藤いとう七なな段だんが対局たいきょく

最終さいしゅう局きょくは正午しょうごに昼食ちゅうしょく休憩きゅうけいに入はいりました。勝敗しょうはいは20日にち夜よるに決きまる見通みとおしです。注目ちゅうもくの対局たいきょくの動うごきを随時ずいじ更新こうしんしてお伝おつたえします。

《速報そくほう中ちゅう》

昼食ちゅうしょく休憩きゅうけいに入はいる 挑戦ちょうせん者しゃは持ち時間もちじかんがほぼ半分はんぶんに

「叡あきら王おう戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶの最終さいしゅう局きょくは、正午しょうごに昼食ちゅうしょく休憩きゅうけいに入はいりました。ここまで68手てと早はやいペースで進すすみ、持ち時間もちじかん4時間じかんのうち、藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんが59分ふん、挑戦ちょうせん者しゃの伊藤いとう匠たくみ七なな段だんが1時間じかん59分ふんを使つかっています。

昼食ちゅうしょくは、藤井ふじい八はち冠かんが天てんぷらそば、いなりずし、それにウーロン茶う-ろんちゃを、伊藤いとう七なな段だんがカレーライスとサラダ、スープそれにアイスティーをそれぞれ注文ちゅうもんしたということです。対局たいきょくは午後ごご1時じに再開さいかいされます。

「おやつ」が2人にんに

対局たいきょく者しゃに“おやつ”が提供ていきょうされました。藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんが、ミルクレープとアイスレモンティーを、伊藤いとう匠たくみ七なな段だんがショートケーキとアイスティーを、それぞれ注文ちゅうもんしたということです。

対局たいきょく開始かいし 藤井ふじい八はち冠かんが先手せんて お茶おちゃをひとくち含ふくむ

振ふり駒こまの結果けっか、先手せんては藤井ふじい八はち冠かんとなりました。立会たちあい人じんが対局たいきょくの開始かいしを告つげると、先手せんての藤井ふじい八はち冠かんはお茶おちゃをひとくち含ふくんでから飛車ひしゃ先さきの歩ふを突つきました。後手ごての伊藤いとう七なな段だんも同様どうように歩ふを動うごかして応おうじ、対局たいきょくが始はじまりました。その後そのごは互たがいに大だい駒こまの角かくを交換こうかんし、テンポよく駒こま組くみを進すすめています。

それぞれ対局たいきょく室しつ入いり

「叡あきら王おう戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶの最終さいしゅう局きょくは、甲府こうふ市しが会場かいじょうです。午前ごぜん8時じ45分ふんごろ、挑戦ちょうせん者しゃの伊藤いとう匠たくみ七なな段だんが先さきに対局たいきょく室しつに入はいりました。続つづいて午前ごぜん8時じ50分ふんごろに藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんも対局たいきょく室しつに入はいり、互たがいに一礼いちれいしてから駒こまを並ならべ始はじめました。

叡あきら王おう戦せん これまでの流ながれは

「叡あきら王おう戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶはここまで、藤井ふじい八はち冠かんと伊藤いとう七なな段だんがともに2勝しょうし、決着けっちゃくは最終さいしゅう局きょくの第だい5局きょくに持ち込もちこまれました。

藤井ふじい八はち冠かんは去年きょねん、史上しじょう初はじめて八はち大だいタイトルを独占どくせん。これまでのタイトル戦せんをいずれも制せいし、ことしに入はいっても「王将おうしょう」「棋王きおう」「名人めいじん」を相次あいついで防衛ぼうえいしています。

4連覇れんぱがかかる今回こんかいの「叡あきら王おう戦せん」では先さきに2勝しょうされ、「角番かどばん」に追い込おいこまれましたが、あとがない状況じょうきょうで臨のぞんだ第だい4局きょくに勝利しょうりし、決着けっちゃくを最終さいしゅう局きょくに持ち込もちこみました。

一方いっぽう、伊藤いとう七なな段だんは、去年きょねんの「竜王りゅうおう戦せん」、ことしの「棋王きおう戦せん」で藤井ふじい八はち冠かんに挑戦ちょうせんしましたがいずれも敗やぶれていて、3度目どめの挑戦ちょうせんで初はじめてのタイトル獲得かくとくを目指めざします。

《叡あきら王おう戦せん最終さいしゅう局きょく みどころ》谷川たにがわ浩司こうじ十じゅう七なな世せい名人めいじんに聞きく

谷川たにがわ十じゅう七なな世せい名人めいじんは「2人にんのタイトル戦せんは3度目どめで『竜王りゅうおう戦せん』『棋王きおう戦せん』は藤井ふじい八はち冠かんがストレートで勝かちましたが、伊藤いとう七なな段だんもタイトル戦せんに慣なれてきて実力じつりょくを出だせるようになってきました。タイトル戦せんを重かさねるごとに力ちからをつけてきたということだと思おもいます」とこれまでの2人にんの戦たたかいを振り返ふりかえりました。

谷川たにがわ十じゅう七なな世せい名人めいじんは「『角かく換がわり』など最新さいしん型がたの研究けんきゅうの深ふかさに関にかんしては今いまの将棋しょうぎ界かいでは藤井ふじいさん、伊藤いとうさん、永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だんの3人にんだと思おもいます」とした上うえで藤井ふじい八はち冠かんをはじめ、多おおくのトップ棋士きしは有利ゆうりとされる先手せんてでの勝率しょうりつが高たかいのに対にたいし、伊藤いとう七なな段だんは後手ごての方ほうがやや勝率しょうりつが上回うわまわっているのが特徴とくちょうだとして「序盤じょばんの研究けんきゅうが行き届いきとどいていることと、終盤しゅうばんが強つよいということの2つを証明しょうめいしている」と指摘してきしました。

中なかでもことし2月つきの「棋王きおう戦せん」第だい1局きょくで後手ごての伊藤いとう七なな段だんが互たがいの玉たまに詰つむ見込みこみがなくなる『持じ将棋しょうぎ』に持ち込もちこんだことについて「相当そうとう研究けんきゅうをしていないとタイトル戦せんの第だい1局きょくで用もちいることはできないと思おもいます。深ふかい突き詰つきつめた手順てじゅんにおいては藤井ふじい八はち冠かんを上回うわまわっている部分ぶぶんがあるかもしれない」と話はなしていました。

そして、最終さいしゅう局きょくの第だい5局きょくは振ふり駒こまで先手せんてと後手ごてを決きめますが「2人にんとも先手せんてになったとき、後手ごてになったときはそれぞれこうしようと決きめていると思おもうので、どちらが先手せんてになっても序盤じょばんはある程度あるていどのところまですごい勢いきおいで進すすむのではないかと思おもっています。経験けいけんの差さや最終さいしゅう局きょくというこれまでとまた違ちがった雰囲気ふんいきから藤井ふじいさんが有利ゆうりと考かんがえますが、終盤しゅうばんまで競り合せりあいが続つづいてどちらが勝かつか分わからない勝負しょうぶになって欲ほしいです。2人にんの勝負しょうぶ、タイトル戦せんはこれから10年ねん、20年ねんにわたって続つづくと思おもうので、その中なかで今回こんかいの対局たいきょくがどのような位置いちづけになるのか楽たのしみです」と期待きたいを寄よせていました。