香港の
民主化運動への
支援を
国際社会に
呼びかけ、
反政府的な
動きを
取り締まる香港国家安全維持法に
違反したとして
起訴された
新聞の
創業者、
黎智英氏について
香港の
最高裁判所は
保釈を
取り消し、
黎氏を
再び勾留することを
決めました。
中国に
批判的な
論調で
知られる
香港の
新聞「リンゴ
日報」の
創業者、
黎智英氏は、SNSや
外国メディアとの
インタビューを通じて国際社会に対して香港の
民主化運動への
支援を
呼びかけてきましたが、
外国勢力と
結託し、
国家の
安全に
危害を
加えたとして
香港国家安全維持法に
違反した
罪などで
起訴され、
裁判が
続いています。
香港の高等裁判所は今月23日、自宅からの外出やSNSでの発信を禁止することなどを条件に黎氏の保釈を認めましたが、検察側がこれを取り消すよう求めていました。
香港の最高裁にあたる終審裁判所は31日、検察側の訴えを審理するとして、この間の保釈を取り消し、黎氏を再び勾留することを決めました。
最終的に黎氏の保釈を認めるかどうかは、今後の審理を踏まえて、判断される見通しで来年2月1日に審理が行われるということです。
香港国家安全維持法違反でこれまでに起訴された4人のうち、黎氏以外はいずれも保釈が認められず、勾留が続いています。
黎氏の保釈を認めた2審の決定について、中国共産党の機関誌、「人民日報」の電子版や、香港で中国寄りの立場をとる新聞は、「香港の司法機関が正しく処理できないならば、香港にある中国の治安機関の出先、『国家安全維持公署』が管轄権を行使すべきだ」などと批判し、圧力を強めていました。