世界の大型クジラは海洋や土壌、森林と同様に、温暖化効果を持つ炭素排出物を隔離・貯蔵することで人類を気候危機から救うことができます。米アラスカ大学サウスイースト校などの研究者がそんな論文を発表しました。
論文は専門誌「トレンズ・イン・エコロジー&エボリューション」に15日発表されました。
研究チームはこの中で、クジラは重要でありながら見落とされがちな炭素吸収源だと示唆します。重さ150トンに上る巨大な体のおかげで、クジラはより小さな動物に比べ効果的に炭素を貯蔵できます。
クジラは長生きで100歳を超える個体もいることから、「海で最大規模の安定した炭素プール(貯蔵庫)」になり得るということです。死んだ場合も死骸が海底に沈殿し、体内に蓄積された炭素を閉じ込めておくことができます。