「安全性や四輪駆動の性能など、EVでもSUBARUらしさをしっかり担保できた。EVの世界でもお客様の期待は変わらないと思うので外すことなくやっていきたい」
「エンジンを継続してZEV化(車の脱炭素化)できるかというとそれは相当難しいことなので確実にカーボンニュートラルを達成するための技術、それをしっかり開発して世に出していくことだと思う。さみしいですけどね」。
▽トヨタ自動車は10月、世界での展開を目指すEV専用ブランドの SUV=多目的スポーツ車を2022年半ばから販売すると発表し、 2025年までにこの専用ブランドのEVを7車種、投入する計画です。 ▽ホンダは去年、小型のEVを日本と欧州で販売しました。 来年春には中国で新型EVの販売を始めるほか、 2024年には国内で軽自動車サイズのEVを投入する方針です。 ▽日産自動車は2010年から販売していて、 この冬にはSUVの新型EVを国内外で販売する予定です。 ▽マツダはことし1月にEVを販売し、 2025年までにさらに3車種を投入する方針を示しています。 ▽三菱自動車工業は、 日産自動車と共同開発している軽自動車サイズのEVを、 2022年度初めに販売する計画です。 また、軽自動車を主力とするメーカーでも、 ▽スズキが2025年までに市場に投入する方針を示しているほか、 ▽ダイハツ工業も開発を進めていて、 日本の自動車メーカーのEVの開発が加速しています。
▽またアメリカのGM=ゼネラル・モーターズやフォード、 スウェーデンのボルボなどの大手自動車メーカーも賛同しました。 ▽一方で自動車産業が大きい日本やアメリカ、ドイツ、フランス それに中国は参加を見送りました。
ガソリン車1台作るのに必要な部品はおよそ3万点と言われています。電気自動車となると必要な部品はその半分程度になるとされていて、部品メーカーなどの雇用への影響が懸念されます。 また、今後、再生可能エネルギーが普及して二酸化炭素の排出が少ない国に車の生産がシフトしていく可能性があるとして、日本自動車工業会では、日本車の輸出ができなくなった場合、100万人の雇用が失われる可能性があるとしています。
そして、国も得意のハイブリッド技術をできるだけ生かしながら本格的な電動化の時代に備える、そうした道のりを描いていました。
EVが伸び悩む背景に ▽専用の充電スタンドが十分整備されていないことや、 ▽ハイブリッド車の種類が充実していることなどがあるほか、 ▽電源の7割以上を火力発電に頼っているため、再生可能エネルギーを普及させない中でEVを増やしても充電に必要な電気をつくる際にかえって多くの二酸化炭素を出すことになるという指摘もあります。 今回の目標について、自動車が基幹産業である国からは早期にEVなどに完全移行する目標を打ち出すのは現実的ではないとの声が上がったということで、今後の各国のEV市場にどのような影響を与えるのか注目されます。
2040年の排出ガス車ゼロの目標 日米などは参加見送り
なぜ日本は参加を見送ったのか
まだまだ多いEV移行への課題
