
このうち4割の人は1か月後でも異常があると答えたということです。
また男女別では女性のほうが異常を感じている割合が高かったということです。
一方、嗅覚に異常があると答えた人の大半が味覚にも異常があると答えましたが、味覚の有無を検査したところ、正常値を示す人が多かったということです。
このため味覚に異常を訴える人の多くは、食べ物の匂いがしないことで味がしないように感じる「風味障害」の可能性が高いとしています。
感染が分かったのは去年12月。 病院勤務の夫の感染が分かり、濃厚接触者となってPCR検査を受けたところ陽性となりました。 夫は高熱が出てホテル療養となりましたが秋本さんは症状が軽かったため自宅療養しました。 ところが、感染が分かった翌日の12月2日昼食で鍋を食べたとき、味や匂いがしないことに気付いたそうです。 秋本さんは「いきなり味覚、嗅覚がゼロになりました。辛いとか熱いというのは分かりますが味は分からない。新型コロナの症状として味覚や嗅覚に障害が出ると聞いたことがあったので、その時はまあ治るだろうと考えていました」と話しています。 しかし療養期間を終えても症状は改善せず、食事がおいしくないだけでなく料理をしても味見ができないため、夫に確認してもらわなければならなかったといいます。 味が分からなくなってから2か月近くたったころ、ようやく匂いが感じられるようになりましたが、すべてが臭いと感じ食べる量が減ってしまったといいます。 秋本さんは「1月の後半ごろ異臭がするときが、いちばんつらかったです。ごはんを食べるのはすごく好きなんですけど、温かいものがすべて臭く感じて冬なのにそうめんを食べたりしていました」と話しています。 秋本さんは当時のことをツイッターで細かく発信していました。 味が分からなくなって52日目、ことし1月下旬には「夜ごはん作ったもののみそ汁は臭くて飲めずごはんは梅干しと一緒なら食べれるが気持ちが進まない。嗅覚0のほうがマシで臭いのはキツイ…」とそのつらさをつづっています。 その後、病院で診察を受けた秋本さんは漢方薬やビタミン剤を処方してもらい服用するようになります。 しかし、200日以上がたった今も嗅覚、味覚ともに完全にはもどっておらず食べたり飲んだりする楽しみが失われていると感じています。
秋本さんは「大好きなビールも、ただの苦い炭酸にしか感じられません。日常生活の中に食の情報はとても多いと思います。新商品が出たりとか、散歩をしていておいしそうなお店を見つけたりとか、食べたいって思っても、いちばん大事な、味という情報が分からないのは悲しいです」と話しています。
200日以上がたった今も…感染者がそのつらさを発信
三輪教授「改善まで1、2年かかる可能性も 治療法の検討必要」