Báo tiếng Nhật: 【わかりやすく】ウクライナ停戦交渉の行方は原発への攻撃は

ロシア軍ぐんがウクライナ各地かくちで攻勢こうせいを強つよめています。

停戦ていせんに向むけたロシアとウクライナによる2回かい目めの交渉こうしょうが行おこなわれる中なか、ロシア軍ぐんは南東なんとう部ぶにあるウクライナ最大さいだい規模きぼの原発げんぱつへの攻撃こうげきを開始かいし。現地げんち時間じかんの4日にち午前ごぜん、ウクライナ当局とうきょくは「原発げんぱつはロシア軍ぐんによって占拠せんきょされた」と発表はっぴょうしました。

ロシア軍ぐんの攻撃こうげきによる市民しみんの犠牲ぎせいも増ふえ続つづける中なか、直接ちょくせつ交渉こうしょうによる停戦ていせんは実現じつげんするのか。詳くわしく解説かいせつします。

ロシア軍ぐんが攻撃こうげきした原発げんぱつは？

ウクライナ南東なんとう部ぶのエネルホダルにあるザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょです。ウクライナで稼働かどう中ちゅうの15の原子げんし炉ろのうち6基きが集中しゅうちゅうしている国内こくない最大さいだい規模きぼの原発げんぱつです。

ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを開始かいししたロシア軍ぐんが先月せんげつ25日にち、北部ほくぶのチェルノブイリ原子力げんしりょく発電はつでん所しょを占拠せんきょしていたことなどから、ザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょの周辺しゅうへんでは原発げんぱつにつながる道路どうろにたくさんの人ひとが集あつまりトラックを並ならべたり土どのうを積つんだりしてバリケードを築きずき侵攻しんこうに備そなえていました。

原発げんぱつをめぐる攻防こうぼうどうなった？

4日にち午前ごぜん、ウクライナの原子力げんしりょく規制きせい当局とうきょくがフェイスブックで「ザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょがロシア軍ぐんによって占拠せんきょされた」と発表はっぴょうしました。

【3日にち夕方ゆうがた（現地げんち時間じかん）エネルホダル市長しちょうのSNS】

「侵入しんにゅうしたロシア軍ぐんの車両しゃりょうはおよそ100台だいに上のぼっている」

【3日にち夜よるウクライナ内務省ないむしょう顧問こもん】

「ロシア軍ぐんがザポリージャ原発げんぱつ近ちかくで発砲はっぽう」（ロイターによる）

【4日にち未明みめいウクライナ・クレバ外相がいしょう】

「ザポリージャ原発げんぱつがロシア軍ぐんの攻撃こうげきを受うけ、火災かさいが起おきている」

「もし爆発ばくはつしたらチェルノブイリの10倍ばいの影響えいきょうが及およぶ。ロシア側がわは直ただちに攻撃こうげきをやめるべきだ」

複数ふくすうの海外かいがいメディアがウクライナ当局とうきょく者しゃの話はなしとして、火災かさいが起おきたのは原発げんぱつの敷地しきち内ないにある訓練くんれん用ようの施設しせつなどだと伝つたえる。

【4日にち午前ごぜん8時じウクライナ原子力げんしりょく規制きせい当局とうきょく】

「ザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょがロシア軍ぐんによって占拠せんきょされた」

ロシア軍ぐんの攻撃こうげきによって発生はっせいした火災かさいについて

「すでに鎮火ちんかした。死傷ししょう者しゃについての情報じょうほうは入はいっていない」

「原発げんぱつは作業さぎょう員いんによって通常つうじょうどおり管理かんりされていて安全あんぜんに稼働かどうしている」

【4日にち午前ごぜん11時じすぎ IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかん】

「ウクライナの原子力げんしりょく規制きせい当局とうきょくからの情報じょうほうでは放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつの放出ほうしゅつはない。ただ2人にんがけがをした。ザポリージャ原発げんぱつでは極きわめて緊迫きんぱくした厳きびしい状況じょうきょうが続つづいている」

各地かくちで攻勢こうせい強つよめるロシア軍ぐん

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかんは3日にち、首都しゅとキエフと第だい2の都市としハリコフ、それに北部ほくぶのチェルニヒウが特とくにロシア軍ぐんの激はげしい爆撃ばくげきを受うけているとの最新さいしんの分析ぶんせきを明あきらかにしました。

このうち北部ほくぶのチェルニヒウでは集合しゅうごう住宅じゅうたくとみられる建物たてものや学校がっこうがロシア軍ぐんの空爆くうばくで大おおきく壊こわれている様子ようすが現地げんちから伝つたえられ、ウクライナの非常ひじょう事態じたい庁ちょうは少すくなくとも33人にんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。

またクリミア半島くりみあはんとうに隣接りんせつする南部なんぶのヘルソンでは3日にち、州しゅう知事ちじが自身じしんのフェイスブックに「ヘルソン州しゅうの庁舎ちょうしゃが完全かんぜんに占領せんりょうされた」と投稿とうこう。

人口じんこうおよそ30万まんのウクライナの主要しゅよう都市としヘルソンはロシア軍ぐんによる主要しゅような攻撃こうげき対象たいしょうの1つで、フランスのAFP通信つうしんは「ロシアの侵攻しんこうによるウクライナの主要しゅよう都市としの陥落かんらくは初はじめてだ」としています。

攻撃こうげき受うけるウクライナの人ひとたちは？

ロシア軍ぐんの攻撃こうげきが激はげしさを増ます中なか、一いち日にち中ちゅうシェルターで過すごすなど過酷かこくな生活せいかつを強しいられています。

ボリス・モロズさん（36）（ハリコフで日本語にほんご学校がっこうを経営けいえい）

連日れんじつ、ロシア軍ぐんから激はげしい空爆くうばくを受うけているハリコフに住すむモロズさん。

自身じしんは中心ちゅうしん部ぶから離はなれたところに住すんでいるとしながらも「四方しほう八はち方ぽうから別べつの街まちが攻撃こうげきされている爆発ばくはつの音おとが聞きこえる」と話はなし、インタビューの最中さいちゅうにも「今いまも遠とおくのほうで攻撃こうげきの音おとが聞きこえる」と緊迫きんぱくした様子ようすを語かたっていました。

「私わたしの知り合しりあいはまだ大丈夫だいじょうぶだが住すんでいるビルのそばにミサイルがあたった人ひともいる。死しんでいる人ひとは毎日まいにち増ふえていて、しかも町まちに住すんでいる普通ふつうの人ひとだ。次つぎに死しぬのは私わたしかもしれないし、私わたしの家族かぞくかもしれない。とても恐おそろしい」

スニジャーナ・プシュカルさん（33）（キエフを離はなれ別べつの町まちに避難ひなん）

両親りょうしんと妹いもうとが北部ほくぶのチェルニヒウにいるというプシュカルさん。

「チェルニヒウでは1日にちに何なん回かいかわからないほど多おおくの空爆くうばくを受うけていて、家族かぞくはほとんど一いち日にち中ちゅう地下ちかシェルターで過すごしています。妹いもうとは妊娠にんしんしていて予定よてい日びはもう2週間しゅうかん後ごです。本当ほんとうに心配しんぱいで、とてもことばに言い表いいあらわすことはできません」

「ウクライナの無事ぶじを祈いのってください。ウクライナが攻撃こうげきを受うける理由りゆうは1つもありません。ロシアを止とめるために助たすけてください」

攻撃こうげき続つづく中なかでの交渉こうしょうどうだった？

最低さいてい限げんの歩み寄あゆみよりはあったものの、停戦ていせんにつながるかは予断よだんを許ゆるしません。

ロシアとウクライナの停戦ていせんをめぐる2回かい目めの交渉こうしょうはベラルーシ西部せいぶのポーランドとの国境こっきょう付近ふきんで行おこなわれました。

会談かいだんのあと双方そうほうの代表だいひょう団だんは戦闘せんとう地域ちいきの住民じゅうみんのための避難ひなんルートを設置せっちする方針ほうしんで合意ごういしたと明あきらかにしました。

ウクライナ側がわの代表だいひょう団だんは「住民じゅうみんが避難ひなんする地域ちいきでは一時いちじ的てきに停戦ていせんする可能かのう性せいがある」としたものの「期待きたいした結果けっかは得えられなかった」とも述のべていて、今後こんご避難ひなんルートが確保かくほされ人々ひとびとが退避たいひする間ま、一時いちじ停戦ていせんが実現じつげんするのかが1つの焦点しょうてんになります。

ロシア側がわはどう出でるのか？

軍ぐんの即時そくじ撤退てったいに応おうじる兆きざしは一切いっさいありません。

3日にち、フランスのマクロン大統領だいとうりょうと電話でんわ会談かいだんをしたプーチン大統領だいとうりょうはウクライナとの交渉こうしょうについて「何なによりも重要じゅうようなことはウクライナの非ひ軍事ぐんじ化かと中立ちゅうりつ的てきな地位ちいであり、これによってロシアに対にたいする脅威きょういがないようにすることだ」と述のべ、あくまでも妥協だきょうしない姿勢しせいを強調きょうちょう。

ロシア軍ぐんの攻撃こうげきによって市民しみんに多おおくの犠牲ぎせい者しゃが出でていることについても「ロシア軍ぐんは市民しみんの命いのちを守まもるため、あらゆる努力どりょくを尽つくしている。犠牲ぎせいが出でているというのは反はんロシアの偽にせ情報じょうほうだ」と主張しゅちょうしています。

停戦ていせんの見通みとおしは？

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは3日にち、プーチン大統領だいとうりょうに向むけて「私わたしとの交渉こうしょうの席せきにつきなさい。何なにを怖こわがっているんだ」と直接ちょくせつ会談かいだんを呼よびかけ「この戦争せんそうを止とめる唯一ゆいいつの方法ほうほうだ」と訴うったえました。

しかし長年ながねんロシアとウクライナ両国りょうこくの取材しゅざいに当あたっている安間あんま解説かいせつ委員いいんは「状況じょうきょうはゼレンスキー大統領だいとうりょうにとって極きわめて厳きびしい」と話はなします。

「ロシア側がわが求もとめる停戦ていせんの条件じょうけんのうち『非ひ軍事ぐんじ化か』というのはウクライナ軍ぐんが全面ぜんめん降伏ごうぶくし武装ぶそう解除かいじょせよということ。また『中立ちゅうりつ化か』というのはウクライナが将来しょうらいにわたってNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうに加盟かめいしないことを法的ほうてきに確約かくやくすることだけでなく、ロシアの要求ようきゅうにすべて従したがい抵抗ていこうしないことを意味いみする。つまりウクライナ側がわにとっては『敗北はいぼくを認みとめよ』という受け入うけいれ難がたい内容ないようだ。ロシアとウクライナ双方そうほうは近ちかく3回かい目めの協議きょうぎを行おこなうとしているが、国際こくさい社会しゃかいはプーチン大統領だいとうりょうが停戦ていせんに応おうじるよう圧力あつりょくをかけていく一方いっぽう、人道じんどう支援しえんができる条件じょうけん作づくりを進すすめていくことが重要じゅうようだ」と話はなしています。