日本新闻: 世界各地でウェブサイトに障害国内でも影響相次ぐ

世界せかい各地かくちでウェブサイトに障害しょうがい国内こくないでも影響えいきょう相次あいつぐ

Jun 8, 2021 23:06 3

Furigana

ロイター通信ろいた-つうしんによりますと、日本にっぽん時間じかんの8日にち夜よる、欧米おうべいの主要しゅようメディアなどのウェブサイトが一時いちじ、閲覧えつらんできない状態じょうたいになりました。

影響えいきょうを受うけたのはニューヨーク・タイムズやフィナンシャル・タイムズなどの報道ほうどう機関きかんや、一部いちぶの政府せいふ機関きかんのウェブサイトなどです。

ロイター通信ろいた-つうしんは、クラウド事業じぎょうを展開てんかいするアメリカのIT企業きぎょう「ファストリー」のネットワークサービスの不ふ具合ぐあいとの関連かんれんが指摘してきされていると伝つたえていて、「ファストリー」は日本にっぽん時間じかんの今夜こんや7時じごろ、自社じしゃのサイトで「サービスに影響えいきょうが出でている可能かのう性せいがあり、調査ちょうさ中ちゅうだ」とコメントしました。

その後そのご、午後ごご8時じごろになって、「問題もんだいは特定とくていされ、修正しゅうせいが適用てきようされた」としています。

日本にっぽんの官庁かんちょうや企業きぎょうでも一時いちじ的てきな障害しょうがいが相次あいつぎました。

このうち環境省かんきょうしょうや金融きんゆう庁ちょうで午後ごご7時じごろからおよそ1時間じかんにわたってホームページがつながりにくくなりました。

また、フリマアプリ大手おおてのメルカリで画像がぞうが表示ひょうじされなかったり、日本にっぽん経済けいざい新聞しんぶん社しゃで記事きじが閲覧えつらんできなくなったりするトラブルが一時いちじ的てきに発生はっせいしたということです。

サイバー攻撃こうげきとの関連かんれんなし

ファストリーの日本にっぽんの事務所じむしょによりますと、今回こんかい発生はっせいした障害しょうがいは、サービスの設定せっていに起因きいんする技術ぎじゅつ的てきな問題もんだいに関連かんれんしていて、サイバー攻撃こうげきとの関連かんれんはないということです。

ファストリーは、「サービスをご利用りようのお客様おきゃくさまには多大ただいなるご迷惑めいわくをお掛かけし、誠まことに申し訳もうしわけございません」とコメントしています。

専門せんもん家か「集中しゅうちゅう化かのリスクが顕在けんざい化かした」

情報じょうほうシステムに詳くわしい、セキュリティー会社かいしゃのアルモリスの鎌田かまた敬介けいすけさんによりますと、今回こんかい、障害しょうがいが発生はっせいした「ファストリー」のサービスは、CDN＝コンテンツデリバリーネットワークと呼よばれ、インターネットでデータ配信はいしんを効率こうりつ化かするためにサーバーを分散ぶんさんして、負荷ふかを一極いっきょく化かさせないためのものだということです。

インターネットを使つかった大量たいりょうのデータ配信はいしんが増ふえる中なか、メディア企業きぎょうなどで利用りようが進すすんでいて、今回こんかいは、「ファストリー」の同おなじサービスを世界中せかいじゅうの多数たすうの企業きぎょうなどが使つかう中なか、サービス全体ぜんたいを管理かんりする部分ぶぶんに問題もんだいがあったと見みられ、世界せかい各地かくちでホームページが閲覧えつらんできないなどの影響えいきょうが出でたと見みられるということです。

こうしたCDNサービスはある程度あるていど、障害しょうがいが発生はっせいすることを見込みこんでいて、長時間ちょうじかんにわたる停止ていしは起おきにくい仕組しくみになっていますが、短時間たんじかんの停止ていしでも利用りようしている各社かくしゃのサービスによっては深刻しんこくな影響えいきょうにつながる可能かのう性せいもあります。

鎌田かまたさんは、「ひとつのクラウドサービスを多数たすうの企業きぎょうが利用りようすることで、同時どうじ多発たはつ的てきに障害しょうがいが起おきてしまう集中しゅうちゅう化かのリスクが顕在けんざい化かした。利用りようする側がわは、こうした障害しょうがいが起おきる前提ぜんていでリスクを把握はあくし、対処たいしょ法ほうをあらかじめ練ねっておく必要ひつようがある」と話はなしています。