これまでアイスランドは、極寒の厳しい冬の気候により蚊の生息が阻まれてきたが、近年その状況に変化が生じつつある。
到目前為止,冰島因為嚴酷且極寒的冬季氣候一直防止了蚊子的生存,但近年來這種情況正逐漸發生變化。
今週、現地の科学者によって三匹の蚊が発見されたことが発表され、これはアイスランドにおいて野生の蚊が確認された初めての事例となった。
本週,當地科學家宣布發現了三隻蚊子。這是冰島首次確認有野生蚊子的案例。
蚊は南極を除く世界中に広く分布しているものの、アイスランドではその極端な寒冷気候を理由に、これまで確認されていなかった。
蚊子廣泛分布於除南極以外的全世界,但由於極寒氣候,至今在冰島尚未被發現。
今回の発見者であるビョルン・ヒャルタソン氏は、首都レイキャビクの北約三十二キロメートルに位置する地域で、十六日夕方に「奇妙なハエ」を見つけたという。
比約恩·希亞塔松先生是這次發現蚊子的那個人,他表示於16日下午在首都雷克雅維克以北約32公里的地區發現了一隻「奇怪的蒼蠅」。
ヒャルタソン氏は、虫に関するフェイスブックグループにて「すぐに異変に気付き、捕獲した」と投稿し、地元メディアもこれを報じた。
希亞爾塔松先生在有關昆蟲的Facebook社團發文表示:「我立刻注意到異常,並將其捕捉下來。」這一事件也被當地媒體報導了。
その後、ヒャルタソン氏はアイスランド自然科学研究所の昆虫学者に連絡を取り、翌日には同学者がヒャルタソン氏の自宅を訪問し、雌二匹・雄一匹の計三匹の蚊を捕獲した。
隨後,希亞塔松先生聯絡了冰島自然科學研究所的昆蟲學家們,隔天,科學家們來到希亞塔松先生的家中,總共捉到了三隻蚊子(兩隻雌蚊和一隻雄蚊)。
調査の結果、これらは「Culiseta annulata」という種であることが判明した。
根據調查結果,這被確認為「Culiseta annulata」這個物種。
昆虫学者によれば、これまでにもケプラビーク国際空港の航空機内で異なる種の蚊が発見されたことはあったが、今回のようにアイスランドの自然環境下で蚊が発生した記録は初めてであるという。
根據昆蟲學家的說法,過去曾在凱夫拉維克國際機場的飛機內發現過各種不同種類的蚊子,但這是首次有紀錄顯示蚊子出現在冰島的自然環境中。
今回確認された種は、北アフリカからシベリア北部に至るまで東半球の広範囲に分布しており、成虫が風雨をしのげる場所で寒さを耐えることができることから、寒冷気候への高い適応性を持つと考えられている。
這次確認到的蚊子種類,廣泛分布於東半球,從北非到西伯利亞北部。由於成蟲能在避風避雨的地方耐寒,因此被認為具有對寒冷氣候高度適應的能力。
厳しい冬季においても氷点下の気温に耐える能力があることが示唆されている。
この蚊がどのような経路でアイスランドに到達したのかは依然として明らかになっていないが、船舶や貨物コンテナを介した侵入の可能性も否定できない。
這隻蚊子是經由什麼途徑抵達冰島的,目前仍不清楚,但也無法排除是透過船舶或貨櫃侵入的可能性。
昆虫学者は今後、冬を越えることができるかどうかについて来春に再調査を行う予定であり、アイスランドに定着するか否かについては今後の観察が不可欠であると述べている。
昆蟲學家們表示,為了確認這些昆蟲是否能夠越冬,他們計劃在明年春天再次調查,未來的觀察對於判斷這些昆蟲是否能夠在冰島定居非常重要。
蚊は温暖かつ湿潤な環境で繁殖する傾向があるため、地球温暖化の進行によって生息域を拡大し得る数少ない種の一つである。
気候変動が進むにつれて、猛暑や嵐、洪水の発生頻度が増加し、それに伴い蚊の生息範囲も拡大している。
最近の研究では、気温の上昇が蚊の成長速度を早め、寿命を延長させることが報告されている。
しかしながら、地球温暖化が進行する中で蚊がどのように行動するかについては、未解明な部分が多い。
専門家は、今回のアイスランドでの蚊の発見を即座に地球温暖化と結び付けて論じることには慎重であるべきだと指摘している。
アイスランド自然科学研究所の昆虫学者も、今回の発見が気候変動と直接関係しているかどうかは現時点では判断できないとしつつも、「気温の上昇によって、他の蚊の種がアイスランドに定着する可能性は高まるだろう」との見解を示した。