日本新聞: 認知症介護施設の面会制限や外出自粛で「悪化」半数が回答

認知にんち症しょう介護かいご施設しせつの面会めんかい制限せいげんや外出がいしゅつ自粛じしゅくで「悪化あっか」半数はんすうが回答かいとう

Oct 8, 2020 06:10

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで介護かいご施設しせつでの面会めんかい制限せいげんなどが続つづく中なか、認知にんち症しょうの人ひとの家族かぞくの半数はんすう近ちかくが「症状しょうじょうが悪化あっかするなど影響えいきょうがあった」と感かんじていることが、家族かぞく会かいなどが行おこなったアンケートで分わかりました。このアンケートは公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん「認知にんち症しょうの人ひとと家族かぞくの会かい」などが9月つきインターネット上じょうで実施じっししました。

この中なかで認知にんち症しょうの人ひとの家族かぞく150人にんに、介護かいご施設しせつでの面会めんかい制限せいげんや外出がいしゅつ自粛じしゅくの影響えいきょうなどについて尋たずねたところ、半数はんすう近ちかい72人にんが「症状しょうじょうが悪化あっかするなど影響えいきょうがあった」と回答かいとうしました。

家族かぞくからは「外出がいしゅつや人ひととの関かかわりが激減げきげんして症状しょうじょうが悪化あっかした」とか「生活せいかつが変かわったせいか、5月つき以降いこう、目めに見みえて症状しょうじょうが進すすんだ」といった声こえが寄よせられたということです。

また、面会めんかいが制限せいげんされていることについては「残のこされた貴重きちょうな時間じかんなのに一緒いっしょにいられない」とか「十分じゅうぶんなみとりもできずに親おやが亡なくなってしまったら悔くやんでも悔くやみきれない」などと緩和かんわを求もとめる声こえが目立めだったということです。

調査ちょうさをした「認知にんち症しょうの人ひとと家族かぞくの会かい」などは7日にち、厚生こうせい労働ろうどう省しょうに対にたいし、認知にんち症しょうの人ひとへの介護かいごサービスを途切とぎれさせず、感染かんせん予防よぼう策さくを徹底てっていしたうえで家族かぞくが病院びょういんや介護かいご施設しせつで面会めんかいできるよう支援しえんしてほしいなどと要望ようぼうしました。

「できるだけ家族かぞくと会あえる体制たいせいを」

「認知にんち症しょうの人ひとと家族かぞくの会かい」の鈴木すずき森もり夫おっと代表だいひょう理事りじは介護かいご施設しせつや病院びょういんでの面会めんかい制限せいげんについて「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょされて少すこし緩和かんわされたものの、今いまも基本きほん的てきには面会めんかいができない状況じょうきょうが続つづいている。クラスターを防ふせぐためなのは理解りかいしているが、できるだけ家族かぞくと会あえる体制たいせいをつくってほしい」と話はなしています。