核兵器かくへいき わらないかえる”回答かいとう半数はんすうちかくに NHK世論せろん調査ちょうさ


Easy Japanese news
N2 Aug 2, 2025 17:08 1
Furigana 翻译
日本报纸
被爆ひばく80はちじゅうねんのことし、NHKがおこなった世論せろん調査ちょうさで、「現在げんざいある核兵器かくへいき今後こんごどうなるおもうか」をいたところ、「いまわらないか、むしろえる」と回答かいとうしたひと半数はんすうちかくにのぼりました。
専門せんもんは「かくなき世界せかいという目標もくひょう具体ぐたいてき行動こうどうをどうこしていくのか、おおきな分岐ぶんきてんっている」と指摘してきしています。

NHKは、ことし5ごがつから7月しちがつにかけて、全国ぜんこく18じゅうはっさい以上いじょう3600人さんぜんろっぴゃくにん対象たいしょう郵送ゆうそうほう世論せろん調査ちょうさおこない、55.3%ごじゅうごてんさんパーセントにあたる1989人せんきゅうひゃくはちじゅうきゅうにんから回答かいとうました。

このなかで、「アメリカ広島ひろしま長崎ながさき原爆げんばくとしたことについて、現在げんざいどのようにかんがえるか」をたずねたのにたいし、
▽「いまでもゆるせない」とこたえたひと67%ろくじゅうななパーセント
▽「やむをなかった」とこたえたひと20%にじゅっパーセントでした。

10年じゅうねんまえ被爆ひばく70年ななじゅうねんさい電話でんわおこなった調査ちょうさでは、
▽「いまでもゆるせない」とこたえたひと49%よんじゅうきゅうパーセント
▽「やむをなかった」とこたえたひと40%よんじゅっパーセントで、
調査ちょうさ手法しゅほうことなるため単純たんじゅん比較ひかくはできませんが、今回こんかい調査ちょうさでは「いまでもゆるせない」とこたえたひと6ろくわりえました。

一方いっぽう、「現在げんざいある核兵器かくへいき今後こんごどうなるとおもうか」という質問しつもんたいしては、
▽「完全かんぜんになくせる」が2%にパーセント
▽「完全かんぜんにはなくせないが、大幅おおはばる」が11%じゅういちパーセント
▽「いまよりはるが、それほどはらない」が36%さんじゅうろくパーセント
▽「いまわらないか、むしろえる」が49%よんじゅうきゅうパーセントでした。

10年じゅうねんまえ被爆ひばく70年ななじゅうねんさいおこなった調査ちょうさでは、
▽「完全かんぜんになくせる」が2%にパーセント
▽「完全かんぜんにはなくせないが、大幅おおはばる」が12%じゅうにパーセント
▽「いまよりはるが、それほどはらない」が45%よんじゅうごパーセント
▽「いまわらないか、むしろえる」が32%さんじゅうにパーセントでした。

こちら単純たんじゅん比較ひかくはできませんが、今回こんかい調査ちょうさでは「いまわらないか、むしろえる」とこたえたひと半数はんすうちかくにのぼりました。
こうした結果けっかについて、広島ひろしま大学だいがく大学院だいがくいん川野かわの徳幸のりゆき教授きょうじゅは「被爆ひばく希求ききゅうするかくなき世界せかいという最終さいしゅうゴール明確めいかく理想りそうとしてあるが、緊迫きんぱくした国際こくさい情勢じょうせい現実げんじつにはそうはならない。それを了解りょうかいしてしまうのか、目標もくひょうかって具体ぐたいてき行動こうどうこしていくのか、わたしたちはおおきな分岐ぶんきてんっていて、被爆ひばくにとってはおおきな試練しれんだ」と指摘してきしています。
被爆ひばくしゃ世界せかいはいまだにおろか どうしたらいいのか」
広島ひろしま被爆ひばくしゃ森下もりしたひろしさん(94きゅうじゅうよん)は、こうした状況じょうきょう危機ききかんつのらせています。

森下もりしたさんは14歳じゅうよんさいとき被爆ひばくしてだいやけどをい、母親ははおや犠牲ぎせいになりました。

戦後せんご教師きょうしとして平和へいわ教育きょういくみながら、昭和しょうわ30年代さんじゅうねんだいからは原爆げんばく投下とうかかんする高校生こうこうせい意識いしき調査ちょうさかさねて証言しょうげん資料しりょう蓄積ちくせきしてきたほか国内こくないがいでの被爆ひばく証言しょうげんつづけてきました。
ことし、原爆げんばく資料しりょうかんから今後こんご展示てんじのありかたについて意見いけんもとめられた森下もりしたさんは、被爆ひばくした瞬間しゅんかん、「巨大きょだい溶鉱炉ようこうろなかまれたようだった」など自身じしん体験たいけんかたりました。

そのうえで、被爆ひばく証言しょうげんかえしても、いっこうに核兵器かくへいき廃絶はいぜつ道筋みちすじえない現状げんじょうについて、「体験たいけんしたのは80年はちじゅうねんまえだが、状況じょうきょういまわらず、それ以上いじょう深刻しんこくになっている。80年はちじゅうねんたって、世界せかいはいまだにおろかなことをやっている。どうしたらいいのかというおもいだ」と危機ききかんらしていました。

94歳きゅうじゅうよんさい森下もりしたさんは、母校ぼこうでもある広島ひろしま大学だいがく学生がくせいたちに被爆ひばく体験たいけんつたえる講義こうぎつづけてきましたが、体調たいちょうめん考慮こうりょし、先月せんげつ最後さいごにすることになりました。
最後さいご講義こうぎえた森下もりしたさんは、「ずっとしゃべりつづけてきたが、もうあとなんねんきるかわからない。だけど80年はちじゅうねんたっても状況じょうきょうわっていないのだから、どうしてもしゃべらないといけない。核兵器かくへいき使つかったらわたしたちのようなことになるんだということを、ちからりないけれど時間じかんすくないけれど、もっとつたつづけたい」とはなしていました。


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