消費しょうひ税ぜいの軽減けいげん税率ぜいりつ セット商品しょうひんの一部いちぶ持じ帰がえりは対象たいしょう外がい

「軽減けいげん税率ぜいりつ」では、自宅じたくなどに持ち帰もちかえる飲食料品いんしょくりょうひんは８はち％の税率ぜいりつに据え置すえおかれる一方いっぽうで、店内てんないで飲食いんしょくする場合ばあいには「外食がいしょく」と見みなされ、10％の税率ぜいりつが適用てきようされます。

その線引せんひきについて、国税庁こくぜいちょうは個別こべつのケースごとに指針ししんを示しめしていて１いち日にち、新あらたな事例じれいを追加ついかしました。

それによりますと、ハンバーガーなどのファストフード店てんでセット商品しょうひんを注文ちゅうもんする際さいに、飲み物のみものだけ店内てんないで飲のんで食べ物たべものは持ち帰もちかえりたいと希望きぼうした場合ばあいでも「外食がいしょく」と見みなされ、セット全体ぜんたいに10％の税率ぜいりつが適用てきようされるとしています。

その一方いっぽうで、単品たんぴんの飲み物のみものを店内てんないでの飲食いんしょく用ように、単品たんぴんの食べ物たべものを持ち帰もちかえり用ように注文ちゅうもんした場合ばあいは、それぞれ10％と８はち％の異ことなる税率ぜいりつが適用てきようされます。

このほか指針ししんでは、遊園ゆうえん地ちの売店ばいてんで食べ物たべものを買かって園内えんないで食たべ歩あるく場合ばあいは、８はち％の軽減けいげん税率ぜいりつが適用てきようされることなどが示しめされました。

政府せいふは、こうした個別こべつの事例じれいについて、国税庁こくぜいちょうのホームページで紹介しょうかいするなどして広ひろく周知しゅうちすることにしています。

軽減けいげん税率ぜいりつ初はじめて導入どうにゅうされる制度せいど

軽減けいげん税率ぜいりつは、今回こんかいの消費しょうひ税率ぜいりつの引き上ひきあげに合あわせて初はじめて導入どうにゅうされる制度せいどです。

ことし10月つきに消費しょうひ税率ぜいりつが10％となったあとも「酒類しゅるいと外食がいしょくを除のぞく飲食料品いんしょくりょうひん」と、「定期ていき購読こうどく契約けいやくが結むすばれた週しゅう２に回かい以上いじょう発行はっこうされる新聞しんぶん」に限かぎって、税率ぜいりつを今いまと同おなじ８はち％に据え置すえおきます。

生活せいかつ必需ひつじゅ品ひんの税率ぜいりつを抑おさえることで、所得しょとくが低ひくい世帯せたいの負担ふたんを和やわらげるねらいがあるとされています。

しかし、軽減けいげん税率ぜいりつを適用てきようするかどうか線引せんひきが分わかりにくいという指摘してきも出でています。

中なかでも難むずかしいのが「外食がいしょく」の扱あつかいです。

例たとえば、ファストフード店てんでハンバーガーを買かった場合ばあい、店内てんないで食たべると「外食がいしょく」に当あたり、税率ぜいりつは10％になりますが、持ち帰もちかえると「飲食料品いんしょくりょうひん」に当あたるため、税率ぜいりつは８はち％です。

テーブルやいすなどの設備せつびがある場所ばしょで食たべるかどうかが判断はんだんの基準きじゅんとされていますが、「イートインコーナー」を設もうけたコンビニエンスストアなどでは、同おなじ商品しょうひんを店内てんないで飲食いんしょくすることも持ち帰もちかえることもできるため、会計かいけいの際さいに混乱こんらんが起おきかねないと懸念けねんされています。

国税庁こくぜいちょうの軽減けいげん税率ぜいりつの疑問ぎもん点てんへの答こたえ

国税庁こくぜいちょうは、今回こんかいの追加ついか分ぶんも含ふくめて、合あわせて224の問といに答こたえる形かたちで軽減けいげん税率ぜいりつの疑問ぎもん点てんに答こたえています。

飲食料品いんしょくりょうひん

軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうとなる「飲食料品いんしょくりょうひん」は、食品しょくひん表示ひょうじ法ほうで規定きていされ、人ひとが飲のんだり食たべたりするために提供ていきょうされるものです。

例たとえば、畜産ちくさん農家のうかが生いきた牛うしを肉にく用よう牛うしとして販売はんばいする場合ばあいは、その時点じてんでは「食品しょくひん」ではないため、軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうには含ふくまれないとしています。

一方いっぽう、氷こおりを販売はんばいする場合ばあい、かき氷かきごおり用ようであれば「食品しょくひん」に当あたるため軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうになりますが、保冷ほれい用ようの場合ばあいは「食品しょくひん」ではないとして10％の税率ぜいりつとなります。

外食がいしょくの基準きじゅんは

10％の税率ぜいりつが適用てきようされる「外食がいしょく」かどうかは、テーブルやいすなどの設備せつびがある場所ばしょでサービスを提供ていきょうしているかどうかを基準きじゅんとしています。

このため、いすやテーブルを置おいた「イートインコーナー」を設もうけているコンビニやスーパーでは「店内てんないで食たべる場合ばあいにはお申し出もうしでください」などと掲示けいじして、客きゃくの意思いしを確認かくにんすることが求もとめられます。

持ち帰もちかえりもでき、店内てんないで飲食いんしょくすることも可能かのうな弁当べんとうや総菜そうざいなどを販売はんばいする場合ばあいがあるからです。

一方いっぽうで、休憩きゅうけいスペースがあっても飲食いんしょくを禁止きんししている場合ばあいは、客きゃくの意思いしを確認かくにんする必要ひつようなく８はち％の税率ぜいりつで販売はんばいできるとしています。

また、ホテルのルームサービスや、カラオケボックスで出だされる料理りょうりも、テーブルやいすがあるため「外食がいしょく」となり、10％の税率ぜいりつが適用てきようされます。

出前でまえや宅配たくはいは

ホームパーティーなどで利用りようする「ケータリング」や「出張しゅっちょう料理りょうり」は10％の税率ぜいりつとなります。

「顧客こきゃくが指定していした場所ばしょで加熱かねつや調理ちょうりなどを伴ともなって飲食料品いんしょくりょうひんを提供ていきょうすること」は軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうにはならないとされているからです。

しかし、そば屋やの「出前でまえ」や、ピザの「宅配たくはい」は、顧客こきゃくの指定していした場所ばしょに飲食料品いんしょくりょうひんを届とどけているだけだとして軽減けいげん税率ぜいりつが適用てきようされます。

途中とちゅうで持ち帰もちかえる場合ばあいは

「外食がいしょく」か「持ち帰もちかえり」かは、飲食料品いんしょくりょうひんを提供ていきょうした時点じてんで判断はんだんします。

例たとえば、回転かいてん寿司すしの店みせで食たべきれなかったすしをパックに詰つめて持ち帰もちかえる場合ばあい、最初さいしょに提供ていきょうされた時点じてんで店内てんないで食たべるものと区別くべつせずに提供ていきょうされていれば「外食がいしょく」に当あたるため、10％の税率ぜいりつが適用てきようされるとしています。

そのほかの追加ついか項目こうもくは？

新あらたな指針ししんでは、飲食料品いんしょくりょうひんに加くわえて軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうとなる新聞しんぶんについても具体ぐたい的てきな事例じれいが示しめされました。

ホテルや旅館りょかんで宿泊しゅくはく客きゃくの閲覧えつらん用ようにロビーに置おく場合ばあいでも、宿泊しゅくはく客きゃくの部屋へやに無料むりょうで配くばる場合ばあいでも軽減けいげん税率ぜいりつの８はち％が適用てきようされます。

一方いっぽうで、ホテルの売店ばいてんで販売はんばいされる新聞しんぶんは、定期ていき購読こうどく契約けいやくが結むすばれていないため軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうにはならず、10％の税率ぜいりつとなります。

また、軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうは、紙かみ媒体ばいたいの新聞しんぶんだけですが、軽減けいげん税率ぜいりつが適用てきようされない電子でんし版ばんの新聞しんぶんをセットで販売はんばいする場合ばあいは、紙かみ媒体ばいたいと電子でんし版ばんの価格かかくを区別くべつしたうえで、紙かみ媒体ばいたいには８はち％、電子でんし版ばんには10％の税率ぜいりつがそれぞれ適用てきようされることになりました。

また、ファストフード店てんで食品しょくひんとセットで複数ふくすうの非売品ひばいひんのおもちゃの中なかから好すきなものを選えらべる「おもちゃ付つきセット」を持ち帰もちかえる場合ばあいについても新あらたな判断はんだんが示しめされました。

この場合ばあいは、食品しょくひんは軽減けいげん税率ぜいりつの対象たいしょうとなり８はち％の税率ぜいりつを、おもちゃには10％の税率ぜいりつを区分くぶんして適用てきようするのが原則げんそくです。

しかし、おもちゃを付つけても付つけなくてもセットの価格かかくが変かわらない場合ばあいなどには、おもちゃは「０ぜろ円えん」にしてもよいとされました。

この場合ばあい、おもちゃ付つきのセットには軽減けいげん税率ぜいりつが適用てきようされるということです。