日本新聞: 原爆投下から74年長崎

原爆げんばく投下とうかから74年ねん長崎ながさき

Aug 9, 2019 06:08

Furigana

長崎ながさきに原爆げんばくが投下とうかされて９きゅう日にちで74年ねんです。核兵器かくへいき廃絶はいぜつに向むけた国際こくさい情勢じょうせいが厳きびしさを増ますなか、長崎ながさき市しの田上たうえ市長しちょうはことしの平和へいわ宣言せんげんで、日本にっぽん政府せいふに対にたいし核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくに署名しょめい・批准ひじゅんすることを求もとめることにしています。長崎ながさきに原爆げんばくが投下とうかされて９きゅう日にちで74年ねんです。平和へいわ祈念きねん式典しきてんが開ひらかれる長崎ながさき市しの平和へいわ公園こうえんには、朝あさ早はやくから被爆ひばく者しゃや遺族いぞくなどが訪おとずれています。

このうち、１いち歳さい半はんの時ときに、爆心ばくしん地ちから1.7キロのところで被爆ひばくしたという長崎ながさき市しの75歳さいの女性じょせいは「当時とうじは１いち歳さい半はんだったので、何なにも覚おぼえていない。母ははは当時とうじの状況じょうきょうについて何なにも語かたらずに亡なくなった。父ちちは被爆ひばくによって亡なくなったため顔かおも見みることができなかった。戦争せんそうは起おこしてはならないし、平和へいわな世の中よのなかになってほしい」と話はなしていました。

また、長崎ながさき市しに住すむ19歳さいの男子だんし大学生だいがくせいは「平和へいわ公園こうえんに祈いのりに来きました。一いち日にちでも早はやく核かくのない世界せかいが実現じつげんできるよう訴うったえていきたい」と話はなしていました。

平和へいわ公園こうえんでは午前ごぜん10時じ40分ふんから被爆ひばく者しゃや遺族いぞくのほか、安倍あべ総理そうり大臣だいじんも出席しゅっせきして平和へいわ祈念きねん式典しきてんが開ひらかれます。

式典しきてんではこの１いち年間ねんかんに亡なくなった被爆ひばく者しゃなど合あわせて3402人にんの名前なまえが書かき加くわえられた18万まん2601人にんの原爆げんばく死没しぼつ者しゃ名簿めいぼが「奉安ほうあん箱ばこ」に納おさめられます。そして原爆げんばくがさく裂さくれつした時刻じこくの午前ごぜん11時じ２に分ふんに参列さんれつ者しゃ全員ぜんいんで黙もくとうをささげ、犠牲ぎせい者しゃを追悼ついとうします。

長崎ながさき市しの田上たうえ市長しちょうは、平和へいわ宣言せんげんで、被爆ひばく者しゃが原爆げんばくの惨状さんじょうをつづった詩しを初はじめて引用いんようし、被爆ひばくの実相じっそうと二度にどと原爆げんばくを使つかってはならないという被爆ひばく者しゃの思おもいを訴うったえることにしています。

そして、核兵器かくへいき廃絶はいぜつに向むけた国際こくさい情勢じょうせいが厳きびしさを増ますなか、核かく保有ほゆう国こくにＮＰＴえぬぴ-てぃ-＝核かく拡散かくさん防止ぼうし条約じょうやくに基もとづき核軍縮かくぐんしゅくの義務ぎむを果はたすよう呼よびかける一方いっぽう、日本にっぽん政府せいふに対にたいしてはおととし国連こくれんで採択さいたくされた核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくに署名しょめい、批准ひじゅんするとともに、唯一ゆいいつの被爆ひばく国こくとして世界せかいに平和へいわを呼よびかけ、リーダーシップを発揮はっきするよう求もとめることにしています。