日本新聞: “安楽死”合法化へ国民投票で賛成多数ニュージーランド

“安楽あんらく死し”合法ごうほう化かへ国民こくみん投票とうひょうで賛成さんせい多数たすうニュージーランド

Oct 30, 2020 16:10

Furigana

ニュージーランドで安楽あんらく死しを合法ごうほう化かするかどうかをめぐる国民こくみん投票とうひょうが行おこなわれ、暫定ざんてい的てきな集計しゅうけいの結果けっか、賛成さんせいが反対はんたいを大おおきく上回うわまわり、合法ごうほう化かされる見通みとおしとなりました。ニュージーランドでは、病気びょうきで耐たえ難がたい苦痛くつうを抱かかえる人ひとが、みずから死しを選えらぶ権利けんりを認みとめるべきだとして、安楽あんらく死しを容認ようにんする法案ほうあんが去年きょねん議会ぎかいで可決かけつされましたが、法律ほうりつの施行しこうに当にあたって国民こくみんの同意どういを得える必要ひつようがあるとして、今月こんげつ17日にち、国民こくみん投票とうひょうが行おこなわれました。

選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かいは30日にち、暫定ざんてい的てきな集計しゅうけい結果けっかを発表はっぴょうし、

▽賛成さんせいが65.2％、

▽反対はんたいが33.8％と

賛成さんせいが反対はんたいを大おおきく上回うわまわりました。

法律ほうりつでは、18歳さい以上いじょうの国民こくみんや永住えいじゅう者しゃについて、余命よめいが半年はんとし以内いないとされた病やまいの末期まっきにあることや、緩和かんわできない耐え難たえがたい苦痛くつうを抱かかえていること、さらに、患者かんじゃみずからが安楽あんらく死しを選択せんたくできるなどの条件じょうけんを満みたしていると2人にんの医師いしが判断はんだんした場合ばあい、投薬とうやくによる安楽あんらく死しが認みとめられるとしています。

ニュージーランドでは1995年ねん以降いこう、安楽あんらく死しの賛否さんぴをめぐり議会ぎかいで議論ぎろんが続つづいてきましたが、国民こくみん投票とうひょうの最終さいしゅう的てきな結果けっかを受うけて、来年らいねん11月つきに安楽あんらく死しが合法ごうほう化かされる見通みとおしとなりました。

すでに合法ごうほう化かされている国くには

安楽あんらく死しは、ヨーロッパのオランダ、ベルギー、スイスなどのほかに、アメリカの一部いちぶの州しゅうなどで合法ごうほう化かされています。

このうち、2001年ねんに世界せかいで初はじめて安楽あんらく死しを合法ごうほう化かしたオランダやベルギーでは、治なおる見込みこみのない病気びょうきで耐たえきれない苦痛くつうを受うけていることや、患者かんじゃがみずからの意思いしで安楽あんらく死しを選択せんたくするなどの条件じょうけんを満みたした場合ばあい、医師いしが患者かんじゃに薬物やくぶつを投与とうよすることなどによる安楽あんらく死しが認みとめられています。