アメリカ大統領選挙で
勝利を
宣言した
民主党のバイデン
前副大統領は
差し迫った
課題となっている
新型コロナウイルスの
対策チームを
発表した
ほか、カナダのトルドー
首相と
電話会談を
行うなど、
政権移行に
向けた
準備を
加速させています。
一方、
トランプ大統領は
選挙で
不正があったとして
法廷闘争を
続ける姿勢を
崩していません。
アメリカ大統領選挙で
勝利を
宣言した
民主党のバイデン
前副大統領は9
日、
新型コロナウイルス
対策で
助言を
行う13
人の
専門家チームを
発表しました。
バイデン氏は「選挙は終わった。われわれはウイルスを倒すという共通の目的で団結する」と述べ、国民に融和を呼びかけました。
その上で、バイデン氏は「誰に投票したかや、党派は関係ない。マスクをしてくれれば何万人もの命を救うことができる」と述べ、マスクの着用などの感染対策の徹底を目指す考えを強調しました。
また、バイデン氏はカナダのトルドー首相と電話で会談し、新型ウイルス対策などに連携して取り組む方針を確認したということで、政権移行に向けた動きを加速させています。
一方、トランプ大統領は、9日、ツイッターでエスパー国防長官の解任を発表しましたが、これまでのところ、公の場に姿を見せていません。
アメリカメディアは、トランプ大統領に任命された連邦政府の部門のトップが政権移行に向けた手続きに必要な文書に署名しておらず、政権移行が遅れるおそれがあると報じていて、不透明感も漂っています。
混乱起きず 木の板撤去
アメリカの首都ワシントンでは、大統領選挙をめぐる混乱に備えて、建物の窓に木の板が取り付けられていましたが、混乱が起きていないことから板の撤去が進められています。
首都ワシントンでは、大統領選挙をめぐる混乱や、それに便乗した略奪や破壊行為が懸念されたため、投票日を前に、ホワイトハウス近くの多くの建物の窓には木の板が取り付けられました。
しかし、混乱や略奪は起きておらず、行政当局が板を取り外しても問題はないという見解を示したことから、9日、中心部のオフィス街では、板の撤去が進められています。
このうち、カフェなどが入る建物では、作業員が工具を使って板を固定していたネジを外し、1枚ずつ取り外していました。
近くで働く26歳の女性は、「とても安心しました。選挙のあとに何か起きるかもしれないと思い怖かったですが、何も起きなくてよかった」と話していました。
また、近くに住む46歳の男性は、「選挙前は心配していましたが今はとてもリラックスしています。街の中も少しずつ平穏を取り戻してきていると思います」と話していました。