アメリカの
トランプ大統領は、
WHO=
世界保健機関について「
中国に
支配され、
改革できなかったので
関係を
終わらせる」と
表明し、
脱退する
意向を
示しました。
これに対し
EU=
ヨーロッパ連合は、
世界が
協力して
新型コロナウイルスの
脅威に
立ち向かう
必要が
あるとして、
アメリカに
考え直すよう
求めました。
トランプ大統領は29
日、ホワイトハウスで
会見し、
中国の
新型コロナウイルス
対策を
改めて批判したうえで、「
WHOは
中国に
完全に
支配されている。
改革できなかったので
関係を
終わらせる」と
表明しました。
そのうえで、WHOに拠出している資金を別の目的に充てる考えを明らかにし、WHOから脱退する意向を示しました。
これに対しEUは30日、声明を出し「世界的な脅威に直面する今、私たちは一層協力し、ともに解決策を探るべきだ」としたうえで、アメリカに対し考え直すよう求めました。
また声明では「WHOは現在、そして将来の感染拡大に対して国際的な対応を主導し続けなければならない」としてWHOの重要性を改めて強調しています。
このほか、ドイツのシュパーン保健相は30日ツイッターに「国際的な保健政策にとって後退であり、失望した」と書き込んで批判しました。
その一方で、WHOには改革も必要だとして、「ヨーロッパが資金面でもより責任をもって関わる必要がある」と強調し、ドイツがことし7月からEU=ヨーロッパ連合の議長国を務めるうえで、優先して取り組む課題の1つになるという認識を示しました。
一方、WHOは今のところコメントなどを出していません。