日本新聞: 障害者殺傷事件被告出廷し２回目の審理始まる

障害しょうがい者しゃ殺傷さっしょう事件じけん被告ひこく出廷しゅっていし２に回かい目めの審理しんり始はじまる

Jan 10, 2020 10:01

Furigana

相模原さがみはら市しの知的ちてき障害しょうがい者しゃ施設しせつで入所にゅうしょ者しゃ19人にんが殺害さつがいされるなどした事件じけんの裁判さいばんで２に回かい目めの審理しんりが横浜よこはま地方ちほう裁判所さいばんしょで始はじまりました。８はち日にちの初はつ公判こうはんで突然とつぜん、右手みぎての小指こゆびをかみ切きるような動作どうさをして暴あばれ、午後ごごは姿すがたを見みせなかった被告ひこくは10日にちは法廷ほうていに出でて審理しんりに臨のぞんでいます。平成へいせい28年ねん７月しちがつ、相模原さがみはら市しの知的ちてき障害しょうがい者しゃ施設しせつ「津久井つくいやまゆり園えん」で入所にゅうしょ者しゃが次々つぎつぎと刃物はもので刺さされ19人にんが殺害さつがいされたほか、職員しょくいんを含ふくむ26人にんがけがをするなどした事件じけんでは施設しせつの元もと職員しょくいん、植松うえまつ聖きよし被告ひこく（29）が殺人さつじんなどの罪つみに問とわれています。

８はち日にち、横浜よこはま地方ちほう裁判所さいばんしょで行おこなわれた初はつ公判こうはんで、被告ひこくは殺害さつがいなどについて認みとめ、「皆様みなさまに深ふかくおわびします」と述のべたあと、突然とつぜん、右手みぎての小指こゆびをかみ切きるような動作どうさをして暴あばれ、審理しんりが中断ちゅうだんしました。そして、午後ごごの審理しんりには姿すがたを見みせませんでした。

２に回かい目めの審理しんりが午前ごぜん10時じ30分ふんごろから始はじまりましたが、10日にちは被告ひこくは法廷ほうていに出でて審理しんりに臨のぞんでいます。

被告ひこくは黒くろいスーツに白しろのシャツを着きていましたが、10日にちはネクタイはせず、両手りょうては白しろい手袋てぶくろのようなもので手首てくびまで覆おおわれていました。開廷かいていの５ご分ふんほど前まえに入り口いりくちで一礼いちれいして法廷ほうていに入はいると、弁護士べんごしの後うしろまで進すすみました。

そして裁判さいばん長ちょうがまず、「前回ぜんかい法廷ほうていの秩序ちつじょを乱みだすような行動こうどうをして退廷たいてい命令めいれいを出だすことになった。そうしたことがないように」と述のべたのに対にたいし、被告ひこくは立たったまま「はい。申し訳もうしわけありません」と言いって少すこし頭あたまを下さげました。

さらに裁判さいばん長ちょうは「退廷たいてい命令めいれいをして遺憾いかんだったが、法律ほうりつに基もとづいて被告ひこく人じんがいなくても審理しんりを進すすめざるをえない。くれぐれもそういったことがないように。そういう事態じたいを招まねかないよう、言動げんどうを慎つつしむように」と述のべると、被告ひこくは再ふたたび「はい」と言いって頭あたまを下さげ、その後そのご、裁判さいばん員いんが法廷ほうていに入はいって審理しんりが始はじまりました。

10日にちは検察けんさつが申請しんせいした書面しょめんの証拠しょうこについて審理しんりされる予定よていです。

裁判さいばんでは事実じじつ関係かんけいに争あらそいはなく被告ひこくの当時とうじの精神せいしん状態じょうたいが争点そうてんで、検察けんさつが「完全かんぜんに責任せきにん能力のうりょくがあった」と述のべ刑事けいじ責任せきにんを問とえると主張しゅちょうしているのに対にたいし、被告ひこくの弁護士べんごしは「被告ひこくは事件じけん当時とうじ、精神せいしん障害しょうがいがあり、刑事けいじ責任せきにん能力のうりょくが失うしなわれていたか、もしくは弱よわくなっていた」などと無罪むざいを主張しゅちょうしています。