驚異的な
計算能力を
持つ「
量子コンピューター」や
絶対に
解読できない
暗合技術「
量子暗号」
など次世代の
情報通信の
核とされる「
量子」を
活用した
技術を
高めようと
企業や
国の
研究機関などが
共同で
実用化に
向けた
研究を
支援する
団体を
設立しました。
新たに
設立されたのは「
量子ICTフォーラム」で、
大手電機メーカーなど19
社と
大学や
国の
研究所など16の
研究機関が
参加しています。
量子は電子や光子などの極めて小さな粒子で、量子の世界で起こる特殊な物理現象を活用することで現在のスーパーコンピューターをはるかにしのぐ「量子コンピュータ-」や解読が不可能な暗号「量子暗号」など新しい情報通信技術が実現すると期待されています。
こうした技術は未来社会の核となるとされ、現在、アメリカや中国をはじめ世界各国が実用化に向け、しれつな開発競争を繰り広げているということで、フォーラムでは今後、最新の研究成果を企業に技術移転できるよう情報共有の場を設けたり、技術を国際標準化するための戦略を練ったりするということです。
フォーラムの代表理事を務める北海道大学の富田章久教授は「日本は基礎研究では世界をリードしてきたが研究開発は5年遅れれば手遅れになる。国際競争に打ち勝つため、産官学の垣根を越えて情報や戦略を共有し、支援していきたい」と話していました。