国連食糧農業機関(FAO)が5日発表した4月の世界の食料価格指数は127.2で、1年ぶりに上昇した。ただロシアのウクライナ侵攻を受けて過去最高を記録した昨年3月の水準をなお約20%下回った。前月改定値は126.5だった。
4月は砂糖と食肉、コメの価格の上昇が、穀物と乳製品、植物油の価格の下落を打ち消した。
FAOのチーフエコノミスト、マキシモ・トレロ氏は「世界各国が著しい景気減速から回復するのに伴い、需要が増え、食料価格に上昇圧力をかける」と指摘した。
FAOは別のリポートで、今年の小麦生産を7億8500万トンと予測。前年の水準をわずかに下回るものの、過去2番目の高水準となる。
2022年の穀物生産は従来の推定27億7700万トンから、前年の水準より1.0%少ない27億8500万トンに引き上げた。