日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（7月1日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる7月つき1日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

オデーサ州しゅう集合しゅうごう住宅じゅうたくにミサイル “少すくなくとも10人にん死亡しぼう”

ウクライナ南部なんぶのオデーサ州しゅうの当局とうきょくの報道ほうどう官かんが1日にち、テレグラムに投稿とうこうし、州しゅう内ないにある9階かい建だての集合しゅうごう住宅じゅうたくにミサイル攻撃こうげきがあり、少すくなくとも10人にんが死亡しぼうし、子こどもを含ふくむけが人けがにんがいることも明あきらかにしました。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうズミイヌイ島とうの奪還だっかんを強調きょうちょう

ウクライナ南部なんぶのオデーサ州しゅうの沖合おきあいにありロシア軍ぐんが占拠せんきょしていた黒海こっかいのズミイヌイ島とうについて、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは30日にち、新あらたな動画どうがを公開こうかいし「ズミイヌイ島とうは再ふたたび自由じゆうになっている」と述のべ、島しまを奪還だっかんしたと強調きょうちょうしました。そのうえで「ズミイヌイ島とうは戦略せんりゃく的てきな要衝ようしょうで黒海こっかいをめぐる情勢じょうせいを大おおきく変かえる。まだ安全あんぜんが保障ほしょうされたわけではないし敵てきは戻もどってくるかもしれない。しかし敵てきの行動こうどうを大おおきく制限せいげんすることができる」と述のべました。

一方いっぽう、激はげしい戦闘せんとうが続つづく東部とうぶドンバス地域ちいきについては「状況じょうきょうは依然いぜんとして非常ひじょうに厳きびしい。火力かりょくの面めんではいまも敵てきが圧倒的あっとうてきに優位ゆういだ」と述のべ、欧米おうべい各国かっこくからの軍事ぐんじ支援しえんの強化きょうかを改あらためて訴うったえました。

プーチン大統領だいとうりょう「サハリン2」主体しゅたいをロシア企業きぎょうへ

石油せきゆ・天然てんねんガスの開発かいはつプロジェクト「サハリン2」についてプーチン大統領だいとうりょうは先月せんげつ30日にち、事業じぎょう主体しゅたいの「サハリンエナジー」社しゃをロシア企業きぎょうに変更へんこうするとする大統領だいとうりょう令れいに署名しょめいしました。大統領だいとうりょう令れいはその要因よういんとして「ロシアの国益こくえきと経済けいざい安全あんぜん保障ほしょうに対にたいする脅威きょうい」をあげていて、ロシア政府せいふが新しん会社かいしゃを設立せつりつしたうえで現在げんざいの株主かぶぬしは1か月かげつ以内いないに株式かぶしきを取得しゅとくすることに同意どういするかどうかを通知つうちする必要ひつようがあるとしています。

「サハリン2」の事業じぎょう主体しゅたいの「サハリンエナジー」社しゃには▽ロシア最大さいだいの政府せいふ系けいガス会社かいしゃ、ガスプロムが50％▽イギリスの大手おおて石油せきゆ会社かいしゃシェルが27.5％、日本にっぽんから▽三井みつい物産ぶっさんが12.5％▽三菱みつびし商事しょうじが10％を出資しゅっししていますが、シェルはことし2月つきに事業じぎょうからの撤退てったいを発表はっぴょうしています。

事業じぎょう主体しゅたいがロシア企業きぎょうに変更へんこうされることで今後こんご日本にっぽんの大手おおて商社しょうしゃ2社しゃの出資しゅっしにどのような影響えいきょうが出でるのかは不透明ふとうめいな状況じょうきょうです。

黒海こっかいのズミイヌイ島とうをウクライナ軍ぐんが奪還だっかん

ウクライナ南部なんぶのオデーサ州しゅうの沖合おきあいにありロシア軍ぐんが占拠せんきょしていた黒海こっかいのズミイヌイ島とうについてウクライナのイエルマク大統領だいとうりょう府ふ長官ちょうかんは先月せんげつ30日にち、自身じしんのツイッターに投稿とうこうし「もはやズミイヌイ島とうにはロシア軍ぐんはいない。われわれの軍ぐんはすばらしい仕事しごとをした」として、島しまを奪還だっかんしたことを明あきらかにしました。ズミイヌイ島とうは軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまった直後ちょくごにロシア軍ぐんに占拠せんきょされ、ロシア側がわが港湾こうわん都市としオデーサの攻略こうりゃくに向むけ重要じゅうような拠点きょてんと位置いちづけているとみられていました。

ロシア国防省こくぼうしょうのコナシェンコフ報道ほうどう官かんは先月せんげつ30日にち、島しまから軍ぐんを自主じしゅ的てきに撤退てったいさせたと主張しゅちょうしたうえで「ウクライナから農産物のうさんぶつを輸出ゆしゅつするための『人道じんどう回廊かいろう』を設置せっちするという国連こくれんの努力どりょくにいかなる障害しょうがいもないことを国際こくさい社会しゃかいに示しめすものだ」と説明せつめいしています。

今後こんごウクライナ側がわが南部なんぶや黒海こっかいで反転はんてん攻勢こうせいに転てんじ、ロシア軍ぐんの海上かいじょう封鎖ふうさによって滞とどこおっていた穀物こくもつ輸送ゆそうの再開さいかいにつながるかどうか注目ちゅうもくされます。

ロシア軍ぐん東部とうぶリシチャンシクに向むけた攻撃こうげきを激化げきか

ロシア軍ぐんはウクライナ各地かくちへのミサイル攻撃こうげきなどを続つづけていて、完全かんぜん掌握しょうあくを目指めざす東部とうぶルハンシク州しゅうではウクライナ側がわの拠点きょてん、リシチャンシクに向むけた攻撃こうげきを激化げきかさせています。

現地げんちの親しんロシア派はの武装ぶそう勢力せいりょくの幹部かんぶは先月せんげつ30日にち、リシチャンシクの主要しゅようなインフラを掌握しょうあくしたとしていて、ルハンシク州しゅうのハイダイ知事ちじもSNSに投稿とうこうし、リシチャンシクについて「ロシア軍ぐんはあらゆる兵器へいきを使つかって攻撃こうげきを続つづけていて、市内しないに安全あんぜんな場所ばしょを見みつけるのは難むずかしい」と厳きびしい状況じょうきょうを明あきらかにしました。

北欧ほくおう2か国かこくのNATO加盟かめいトルコエルドアン大統領だいとうりょうが改あらためてけん制けんせい

北欧ほくおうのスウェーデンとフィンランドのNATOへの加盟かめいをめぐってはトルコが当初とうしょ、両国りょうこくがテロ容疑ようぎ者しゃの引き渡ひきわたしに応おうじていないなどとして難色なんしょくを示しめしていましたが、先月せんげつ28日にち、テロ容疑ようぎ者しゃを引き渡ひきわたす法的ほうてきな枠組わくぐみを確立かくりつするなどの合意ごういが成立せいりつしトルコも両国りょうこくの加盟かめいの支持しじに回まわりました。

NATOの首脳しゅのう会議かいぎの閉幕へいまくを受うけスペインの首都しゅとマドリードで先月せんげつ30日にち、記者きしゃ会見かいけんしたトルコのエルドアン大統領だいとうりょうは合意ごういが外交がいこう的てきな勝利しょうりだと成果せいかを強調きょうちょうする一方いっぽうで「合意ごうい文書ぶんしょの約束やくそくが守まもられなければ加盟かめいはできない」と述のべ、北欧ほくおう2か国かこくを改あらためてけん制けんせいしました。

一方いっぽう、これに先立さきだつ先月せんげつ29日にち、スウェーデンのアンデション首相しゅしょうはロイター通信ろいた-つうしんに対にたいし「引き渡ひきわたしはすべてスウェーデンの国内こくない法ほうや国際こくさい法ほうに基もとづいて判断はんだんされる」と述のべ、引き渡ひきわたしはあくまで法律ほうりつに基もとづいて行おこなわれると、強調きょうちょうしています。

このため北欧ほくおう2か国かこくのNATO加盟かめいへの手続てつづきがどこまで迅速じんそくに進すすむかは予断よだんを許ゆるさず、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアを前まえにNATOが結束けっそくしていけるのかが引き続ひきつづき焦点しょうてんとなります。

NATO首脳しゅのう会議かいぎ閉幕へいまく「加盟かめい国こく守まもるための決定けってい」成果せいか強調きょうちょう

NATOのストルテンベルグ事務じむ総長そうちょうは記者きしゃ会見かいけんで、NATOをとりまく安全あんぜん保障ほしょう上じょうの環境かんきょうが厳きびしくなっているという認識にんしきを示しめしたうえで「NATOがこれからも平和へいわを守まもり、紛争ふんそうを防ふせぎ、加盟かめい国こくの国民こくみんと価値かち観かんを守まもっていくための決定けっていを行おこなった」と述のべ、首脳しゅのう会議かいぎの成果せいかを強調きょうちょうしました。

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづく中なかで開ひらかれた今回こんかいの首脳しゅのう会議かいぎでは、ロシアを直接的ちょくせつてきな脅威きょういと位置いちづけ加盟かめい国こくの防衛ぼうえい態勢たいせいを大幅おおはばに強化きょうかし、北欧ほくおうのフィンランドとスウェーデンの加盟かめいに向むけて正式せいしきな手続てつづきを始はじめることでも合意ごういしました。

G20議長ぎちょう国こくインドネシアジョコ大統領だいとうりょうプーチン大統領だいとうりょうと会談かいだん

G20＝主要しゅよう20か国かこくの議長ぎちょう国こくを務つとめるインドネシアのジョコ大統領だいとうりょうがロシアを訪おとずれてプーチン大統領だいとうりょうと会談かいだんし、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうからのメッセージを伝つたえるなど双方そうほうの仲介ちゅうかいに意欲いよくを示しめしました。

インドネシアのジョコ大統領だいとうりょうは先月せんげつ29日にちにウクライナの首都しゅとキーウでゼレンスキー大統領だいとうりょうと会談かいだんしたのに続つづいて、先月せんげつ30日にちにはロシアの首都しゅとモスクワを訪おとずれ、プーチン大統領だいとうりょうと会談かいだんしました。

会談かいだん後ごの会見かいけんでジョコ大統領だいとうりょうは「ゼレンスキー大統領だいとうりょうからのメッセージをプーチン大統領だいとうりょうに伝つたえた。双方そうほうの橋渡はしわたし役やくを担になう用意よういがある」と述のべ、双方そうほうの仲介ちゅうかいに意欲いよくを示しめしました。そして「直ただちに戦争せんそうを終結しゅうけつさせ、食料しょくりょうや肥料ひりょう、エネルギーの供給きょうきゅう網もうを回復かいふくすべきだ」と述のべ、世界せかい的てきな食料しょくりょうやエネルギーの危機ききを回避かいひするためにも停戦ていせんを急いそぐべきだという考かんがえを示しめしました。

これに対にたいしてプーチン大統領だいとうりょうは「西側にしがわ諸国しょこくは自分じぶんたちの経済けいざい政策せいさくの誤あやまりを認みとめず、ロシアの肥料ひりょうの供給きょうきゅうにも制限せいげんを加くわえることで世界せかいの農業のうぎょう生産せいさんをさらに不安定ふあんていにしている」と欧米おうべい側がわを非難ひなんする一方いっぽうで、インドネシアや友好ゆうこう国こくに対にたいしては食料しょくりょうや肥料ひりょうを供給きょうきゅうし続つづけると強調きょうちょうしました。

ことし11月つきにインドネシアで開ひらかれるG20の首脳しゅのう会議かいぎをめぐっては欧米おうべい各国かっこくがプーチン大統領だいとうりょうの出席しゅっせきに難色なんしょくを示しめしていますが、ロシア大統領だいとうりょう府ふの報道ほうどう官かんは参加さんかの形式けいしきはプーチン大統領だいとうりょう自身じしんが決きめるとしています。