東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい追悼ついとう式しき 取とりやめを閣議かくぎ決定けってい

東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいではいわゆる「震災しんさい関連かんれん死し」を含ふくめて死者ししゃや行方ゆくえ不明ふめい者しゃが２に万まん人にんを超こえるなど甚大じんだいな被害ひがいが出でたことから、政府せいふは追悼ついとう式しきを重要じゅうような行事ぎょうじと位置いちづけてきました。

このため被災ひさい者しゃの心情しんじょうにも配慮はいりょし、来週らいしゅう11日にち当日とうじつは総理そうり大臣だいじん官邸かんていで安倍あべ総理そうり大臣だいじんが関係かんけい閣僚かくりょうらとともに震災しんさいが発生はっせいした時間じかんに合あわせて犠牲ぎせい者しゃに黙もくとうを行おこなうとともに、追悼ついとうのことばを述のべることにしています。

首相しゅしょう 関係かんけい者しゃにおわびするとした談話だんわを発表はっぴょう

来週らいしゅう11日にちに予定よていしていた東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの追悼ついとう式しきを取とりやめたことを受うけて、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、犠牲ぎせい者しゃの遺族いぞくをはじめとした関係かんけい者しゃにおわびするとした談話だんわを発表はっぴょうしました。

この中なかで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいを防止ぼうしする措置そちを講こうじたうえで実施じっしする方向ほうこうでぎりぎりまで摸索もさくを続つづけてきましたが、現下げんかの状況じょうきょうを踏ふまえ、いまが国内こくないにおける感染かんせん拡大かくだいを防止ぼうしするために、あらゆる手てを尽つくすべき時期じきであることから、誠まことに遺憾いかんながら開催かいさいを断念だんねんするのやむなきに至いたりました」としたうえで「ご遺族いぞくをはじめとした関係かんけい者しゃの皆みなさまにおわび申し上もうしあげます」としています。

そして「最愛さいあいのご家族かぞくやご親族しんぞく、ご友人ゆうじんを失うしなわれた方々かたがたのお気持きもちを思おもうと、今いまなお哀惜あいせきの念ねんに堪こたえません。政府せいふは、原発げんぱつ事故じこの被災ひさい者しゃを含ふくめ、いまだ多おおくの方々かたがたが避難ひなんされ、不自由ふじゆうな生活せいかつを続つづけられている現実げんじつを心こころに刻きざみ、復興ふっこうに全力ぜんりょくで取り組とりくんでまいります。教訓きょうくんを風化ふうかさせることなく、防災ぼうさい・減げん災わざわい、国土こくど強きょうじん化かを進すすめ、災害さいがいに強つよい故郷こきょうを創つくり上あげてまいります」としています。

そのうえで震災しんさいの犠牲ぎせい者しゃに哀悼あいとうの意いを表あらわすため、来週らいしゅう11日にち、震災しんさいが発生はっせいした時刻じこくと同おなじ午後ごご２に時じ46分ふんに１いち分間ふんかんの黙もくとうをささげたいとして、国民こくみんに対にたいし協力きょうりょくを呼よびかけるとともに、総理そうり大臣だいじん官邸かんていでも黙もくとうをささげ、みずからが追悼ついとうのことばを申し述もうしのべるとしています。

官房かんぼう長官ちょうかん「いまだ多おおくの方ほうが避難ひなん 復興ふっこうに全力ぜんりょくを尽つくす」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「国内こくないの新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいを防止ぼうしするために、あらゆる手段しゅだんを尽つくすべき時期じきであることから誠まことに遺憾いかんだが、追悼ついとう式しきの開催かいさいを断念だんねんするのやむなきに至いたった」と述のべました。

また、政府せいふ主催しゅさいの追悼ついとう式しきは来年らいねんまでとする考かんがえを重かさねて示しめしたうえで「国くにとして犠牲ぎせい者しゃを追悼ついとうし、被災ひさい者しゃに寄り添よりそう気持きもちは将来しょうらいにわたって持もち続つづけるべきだと思おもっている。いまだ多おおくの方ほうが避難ひなんし、不自由ふじゆうな生活せいかつを続つづけている現実げんじつを心こころに刻きざみ、引き続ひきつづき復興ふっこうに全力ぜんりょくを尽つくしていきたい」と述のべました。

防災ぼうさい相しょう「政府せいふを挙あげて思おもい寄よせる」

追悼ついとう式しきの準備じゅんびを進すすめてきた武田たけだ防災ぼうさい担当たんとう大臣だいじんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「追悼ついとう式しきを取とりやめざるを得えなかったことは、本当ほんとうに被災ひさい地ちの皆みなさま方かたには申し訳もうしわけなく思おもう。被災ひさい地ちで今いまなお不自由ふじゆうな生活せいかつをされている地域ちいきの方々かたがたに対にたいする思おもいに、政府せいふを挙あげて思おもいを寄よせていかなければならない」と述のべました。

復興ふっこう相しょう「縮小しゅくしょう含ふくめ検討けんとうも残念ざんねん」

田中たなか復興ふっこう大臣だいじんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「地元じもとの皆みなさんや自治体じちたいの意見いけんも聞きき、縮小しゅくしょうも含ふくめてギリギリまで開催かいさいの可能かのう性せいを検討けんとうしてきたが、このような状況じょうきょうになり、本当ほんとうに残念ざんねんだ」と述のべました。

そのうえで田中たなか大臣だいじんは追悼ついとう式しきに代かわる対応たいおうについて「３月さんがつ11日にちは震災しんさいで亡なくなられた方々かたがたに祈いのりをささげ、復興ふっこうへの思おもいを新あらたにすることが大切たいせつだ。弔意ちょういとともに、復興ふっこうに向むけた強つよい決意けついをきちんとアピールできるようにしたい」と述のべました。