幼児ようじ用よう座席ざせき付つき自転車じてんしゃで転倒てんとう 子こどもの救急きゅうきゅう搬送はんそう相次あいつぐ

こうした事故じこで救急きゅうきゅう搬送はんそうされた１いち４よん歳さい以下いかの子こどもは、去年きょねんまでの６ろく年間ねんかんに都内とないだけで１いち３さん４よん９きゅう人にんと自転車じてんしゃの事故じこ全体ぜんたいの半数はんすうを超こえています。

消費しょうひ者しゃ庁ちょうに寄よせられた報告ほうこくでは、子こども２に人にんを乗のせて自転車じてんしゃで段差だんさを乗り越のりこえようとして転倒てんとうし、子こどもがヘルメットを着つけていなかったため頭あたまの骨ほねを折おったといったケースのほか、保護ほご者しゃが自転車じてんしゃから荷物にもつを下おろそうとした際さいに自転車じてんしゃがバランスを崩くずし、子こどもも一緒いっしょに転倒てんとうして骨折こっせつするなど停車ていしゃ中ちゅうの事故じこも多おおいということです。

このため、消費しょうひ者しゃ庁ちょうは、必かならず子こどもにヘルメットを着つけさせるとともに、停車ていしゃ中ちゅうも子こどもを乗のせたまま自転車じてんしゃを離はなれたり目めを離はなしたりしないよう呼よびかけています。

急速きゅうそく普及ふきゅうの影かげで…

平成へいせい２に１いち年ねんに道路どうろ交通こうつう法ほうが改正かいせいされ、自転車じてんしゃに幼おさない子こども２に人にんを乗のせる３さん人にん乗のりが認みとめられてから、幼児ようじ用ようの座席ざせきが付ついた自転車じてんしゃは急速きゅうそくに普及ふきゅうしています。

自転車じてんしゃ協会きょうかいによりますと、こうした自転車じてんしゃの生産せいさん台数だいすうは、法ほう改正かいせいからこれまでにおよそ１いち６ろく０ぜろ万まん６ろく０ぜろ０ぜろ０ぜろ台だいに上のぼっていて、昨年度さくねんどだけでも１いち８はち万まん８はち０ぜろ０ぜろ０ぜろ台だいを超こえているということです。

一方いっぽうで、こうした自転車じてんしゃを利用りようする保護ほご者しゃからは、事故じこにつながりかねない体験たいけんをしたという声こえが多おおく聞きかれます。

小学生しょうがくせいの娘むすめがいるという女性じょせいは「夫おっとが、雨あめの日ひに娘むすめを乗のせて自転車じてんしゃを運転うんてんしていたところ、マンホールで滑すべってしまい、子こどもをかばった結果けっか夫おっとが足あしを血ちだらけにして帰かえってきて驚おどろいた」と話はなしていました。

また、幼稚園ようちえんに通かよう娘むすめがいる女性じょせいは「娘むすめが、後うしろの座席ざせきから前まえをのぞき込のぞきこもうとして身みを乗り出のりだし、電柱でんちゅうなどにぶつかりそうになったことがある。大おおきくなって体重たいじゅうも重おもくなり、後うしろで動うごかれるとバランスを取とるのが大変たいへんです」と話はなしていました。

自転車じてんしゃ利用りようの注意ちゅうい点てんは？

みずからも子こどもの送り迎おくりむかえに自転車じてんしゃを利用りようしながら、安全あんぜんをめぐる啓発けいはつ活動かつどうに取り組とりくんでいる遠藤えんどうまさ子まさこさんに、幼児ようじ用よう座席ざせきが付ついた自転車じてんしゃの注意ちゅうい点てんを聞ききました。

遠藤えんどうさんが指摘してきしたのは、子こどもを２に人にん乗のせる際さい、必かならず後うしろの座席ざせきから先さきに乗のせること。前まえの席せきに先さきに乗のせると、２に人にん目めを乗のせるときにバランスを崩くずしやすくなるからです。

その際さい、幼児ようじ用ようの座席ざせきが付ついた自転車じてんしゃの多おおくは、ハンドルをロックする機能きのうが付ついているので、活用かつようしてほしいと話はなしています。

また、電動でんどうアシスト付つきの自転車じてんしゃの場合ばあい、少すこしのペダルの動うごきで走り出はしりだしてしまわないよう子こどもの乗り降のりおりの際さいは、電源でんげんを切きると安全あんぜんだということです。

このほか、自転車じてんしゃを手てで押おして歩道ほどうを通とおる際さいも、車道しゃどう側がわに倒たおれないよう少すこし歩道ほどう側がわに傾かたむけながら歩あるくと、万が一まんがいちバランスを崩くずしたときでも大おおきな事故じこにつながりにくいということです。

遠藤えんどうさんは「シートベルトやヘルメットをちゃんと着つけさせるなど、ほんの少すこしのことでけがの防止ぼうしにつながるので、朝あさの忙いそがしいときでも気きをつけてほしい」と話はなしています。