北朝鮮きたちょうせん キム第だい１いち外務がいむ次官じかん談話だんわ全文ぜんぶん 機会きかい逃のがすまいとする意向いこうが

数すう十じゅう年ねんにわたる敵対てきたいと不信ふしんの関係かんけいを清算せいさんし、朝ちょう米べい関係かんけい改善かいぜんの新あらたな一里塚いちりづかをもたらそうというわれわれのしんしな模索もさくと積極せっきょく的てきな努力どりょくは、内外ないがいの一様いちような共感きょうかんと支持しじを得えている。

そうした中なかで、２に４よん日にち、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのトランプ大統領だいとうりょうが突然とつぜん、すでに既成きせい事実じじつ化かされていた朝ちょう米べい首脳しゅのうの対面たいめんを取とりやめるという公式こうしきな立場たちばを発表はっぴょうした。

トランプ大統領だいとうりょうはその理由りゆうについて、われわれのチェ・ソニ外務がいむ次官じかんの談話だんわ内容ないように「激はげしい怒いかりと露骨ろこつな敵意てきい」が込こめられているためだと述のべ、以前いぜんから計画けいかくされていた貴重きちょうな対面たいめんを行おこなうことが、現時点げんじてんでは適切てきせつではないと明あきらかにした。

私わたしは、朝ちょう米べい首脳しゅのう会談かいだんに対にたいするトランプ大統領だいとうりょうの立場たちば表明ひょうめいは、朝鮮ちょうせん半島はんとうのみならず、世界せかいの平和へいわと安定あんていを望のぞむ人類じんるいの念願ねんがんに符合ふごうしない決定けっていだと断定だんていしたい。

トランプ大統領だいとうりょうが取り上とりあげた「激はげしい怒いかりと露骨ろこつな敵意てきい」は、事実じじつ上じょう、朝ちょう米べい首脳しゅのう会談かいだんを控ひかえて一方いっぽう的てきな核かく廃棄はいきを迫せまってきた米国べいこく側がわの行き過いきすぎた言動げんどうがもたらした反発はんぱつにすぎない。

繰り広くりひろげられた好このましからざる事態じたいは、歴史れきし的てきに根深ねぶかい朝ちょう米べいの敵対てきたい関係かんけいの実情じつじょうがどれほど深刻しんこくで、関係かんけい改善かいぜんのための首脳しゅのう会談かいだんがどれだけ切実せつじつに必要ひつようなのかをありのままに示しめしている。

歴史れきし的てきな朝ちょう米べい首脳しゅのう会談かいだんについて言いえば、われわれはトランプ大統領だいとうりょうが、過去かこのどの大統領だいとうりょうもできなかった英断えいだんを下くだし、首脳しゅのう会談かいだんという重大じゅうだいな出来事できごとをもたらすために努力どりょくしてきたことを、内心ないしん、高たかく評価ひょうかしてきた。

ところが、突然とつぜん、一方いっぽう的てきに会談かいだん中止ちゅうしを発表はっぴょうしたのは、われわれとしては思おもいがけないことであり、非常ひじょうに遺憾いかんだと思おもわざるをえない。

首脳しゅのう会談かいだんに対にたいする意志いしが欠かけていたのか、もしくは自信じしんがなかったのか、その理由りゆうについては推し量おしはかりがたいが、朝ちょう米べい首脳しゅのうの対面たいめんと会談かいだんそのものが対話たいわを通つうじた問題もんだい解決かいけつの第一歩だいいっぽとして、地域ちいきと世界せかいの平和へいわと安全あんぜん、両国りょうこく間かんの関係かんけい改善かいぜんに意味いみのある出発しゅっぱつ点てんになるとの期待きたいをもって、誠意せいいある努力どりょくを尽つくしてきた。

また、「トランプ式しき」というものが、双方そうほうの懸念けねんを解消かいしょうし、われわれの要求ようきゅうする条件じょうけんにも合あい、問題もんだい解決かいけつに実質じっしつ的てきに作用さようする賢明けんめいな方策ほうさくになることを、ひそかに期待きたいもしてきた。

われわれの国務こくむ委員いいん長ちょう（キム・ジョンウン朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいん長ちょう）もトランプ大統領だいとうりょうと会あえばよいスタートを切きることができると述のべ、そのための準備じゅんびに全力ぜんりょくを傾かたむけてきた。

にもかかわらず、米国べいこく側がわの一方いっぽう的てきな会談かいだん中止ちゅうしの発表はっぴょうは、われわれが傾かたむけた努力どりょくと、われわれが新あらたに選択せんたくして進すすむこの道みちが、果はたして正ただしいのかを改あらためて考かんがえさせている。

しかし、朝鮮ちょうせん半島はんとうと人類じんるいの平和へいわと安定あんていのために全力ぜんりょくを尽つくそうとするわれわれの目標もくひょうと意志いしに変かわりはなく、われわれは常つねに寛大かんだいで開ひらかれた心こころで、米国べいこく側がわに時間じかんと機会きかいを与あたえる用意よういがある。

一いち度どでは満足まんぞくな結果けっかを得えられないが、１ひとつずつでも段階だんかい的てきに解決かいけつしていくなら、現在げんざいより関係かんけいがよくなるはずで、より悪わるくなるはずはないことぐらいは、米国べいこくも深ふかく熟考じゅっこうすべきだろう。

われわれは、いつ、いかなる方法ほうほうでも、向き合むきあって問題もんだいを解決かいけつする用意よういがあることを米国べいこく側がわに改あらためて明あきらかにする。