EU=
ヨーロッパ連合は、
アメリカが
鉄鋼製品などに
高い関税を
課す
輸入制限措置を
発動したことへの
対抗措置として、
来月からアメリカからの
輸入品に
報復関税を
課すと
発表しました。
アメリカの
トランプ政権はことし
3月、
鉄鋼製品などに
高い関税を
課す
輸入制限措置を
発動し、
今月から
EUも
その対象に
加えました。
これを受けてEUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は6日、金額にして28億ユーロ(およそ3600億円)に相当する、アメリカからの輸入品について、来月から報復関税を課すと発表しました。
また、WTO=世界貿易機関がアメリカの輸入制限措置を不当だと判断した場合には、これに加えて36億ユーロ(4600億円余り)に相当する輸入品にも関税をかけるとしています。
EU側は、WTOのルールにのっとった措置だとしていて、貿易政策を担当するマルムストローム委員は「アメリカによる一方的で違法な決定に対して慎重かつ釣り合いの取れた対応だ」とする声明を出し、正当性を強調しました。
EUが報復関税を発動すれば、アメリカとの貿易摩擦が激しさを増すのは避けられない情勢です。
一方で、マルムストローム委員はこれまで「対話のドアは常に開かれている」とも述べていて、EUとしては今後のアメリカの出方も見極めたい考えです。