シベリアの
永久凍土の
中から
絶滅した
肉食獣「ホラアナライオン」の
赤ちゃんが、
極めてよい保存状態で
見つかり、
発見したロシアと
日本の
研究チームは、
今後、
詳しく
調べて
謎が
多い生態の
解明につなげたいとしています。ロシア
科学アカデミーや
東京慈恵会医科大学などの
研究チームによりますと、
去年7月、シベリア
北東部の
川沿いの
永久凍土を
調査したところ、かつてユーラシア
大陸などに
生息し、
およそ1万年前に
絶滅したとされる「ホラアナライオン」の
赤ちゃんを
発見しました。
体長はおよそ40センチ、体重はおよそ800グラムで、生まれたばかりのメスと見られ、およそ3万年前のものと推定されるということです。
研究チームがシベリアで「ホラアナライオン」を見つけたのは4体目ですが、毛や皮のほか、脳や肺、心臓などの臓器も残り、保存状態はこれまでになくよいということで、まるで眠っているような表情をしています。
また近くからはおよそ3万年前のオオカミの頭部も見つかり、骨や筋肉だけでなく、眼球や舌までほぼ完全な状態で残されていたということです。
研究チームの東京慈恵会医科大学の鈴木直樹客員教授は「ここまで保存状態がよいものが見つかったのは初めてで、謎が多い古代の動物の生態の解明につながることが期待できる」と話しています。