土砂や木でふさがれた線路
16日午後、NHKのヘリコプターから撮影した神奈川県箱根町の箱根登山電車の線路です。土砂崩れが起き、倒れた電柱や木で線路がふさがれています。
またその先では、崩れてきた土砂や木とともに線路が崩壊し、電車が通れない状態になっています。
被害は広範囲に及ぶ
台風19号の影響で、神奈川県箱根町は48時間の雨量が1000ミリに達しました。
箱根登山鉄道によりますと、箱根登山電車は箱根湯本駅と強羅駅の間で、少なくとも十数か所で土砂崩れなどが起きているということです。
このうち、小涌谷駅と宮ノ下駅の間では、線路が20メートル余りにわたって土台の部分とともに押し流され、現場には大きく曲がった線路が倒れた樹木などとともに残されています。
このほか、大平台駅近くのトンネルの出口でも大量の石が線路を埋めるように崩れていて、被害は広い範囲に及んでいます。
「年内の復旧は困難」
箱根登山鉄道では復旧工事の方法について検討を進めていますが、復旧するまでには少なくとも数か月が必要で、年内の復旧は難しく、秋の観光シーズンを前に影響は長期化する見込みです。
観光に訪れた人は
大阪府から観光に訪れた70代の夫婦は「兄弟が数年に一度集まる大事な旅行なので来ました。電車が通ってないのはつらいので、早く復旧してほしいです」と話していました。
箱根登山鉄道は「被害が大規模で復旧のめどが立っていませんが全力で対応しているのでご理解をお願いしたい」としています。
ケーブルカーは運転再開
一方、箱根登山鉄道によりますと、台風19号の影響で運転を見合わせていた箱根登山ケーブルカーは、16日の始発から運転を再開しました。